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経験は加工して活用するもの

本業の他に仕事をもう一つ持つようになって、5年が経とうとしています。


もうひとつの仕事というのは、宅配センターの早朝作業です。
最近は、エッセンシャルワーカーと呼ばれるようになりましたが、荷物を仕分けて端末機で入力し配達のトラックに積み込む仕事です。

会社の上の方は「誰でもできる仕事」と思っているようですが、さまざまなことが求められる難しい仕事です。
エアコンのない半屋外の仕事なので、夏は暑く冬は寒い!冬場は積雪、凍結がしょっちゅうです。
”大変な仕事”という方もいらっしゃいますが、こんな楽しい仕事は他にない!くらい、夢中で取り組んでいます。

現場は慢性的な人手不足です。遠方で短時間の仕事なので、募集してもなかなか希望する人がいません。上の人は、頭数を揃えることばかり考えていますが、人が確保できれば作業がはかどるわけではないのです。
むしろ、仕事の本質をわかっている少人数で行うほうが、作業が早く終わります。

少ない人数でも、どうすれば時間内に作業を終えることができるか?
どうしたら、みんなが辞めずに仕事を続けてくれるか?
ハラスメントのない職場にするには何をすれば良いか?

本を読んだり、専門家の話を聞くよりも、現場で仕事をしている方がもっと大切なことに気づけます。
気づくだけではなく、実際に仕事に従事しているので、改善に取り組んで、成果が得られます。
それを定着させるために、誰でもできるように仕組み化することもできます。

長年、研修や改善指導に従事してきましたが、現場で皆で一緒に取り組んで、働きやすい環境に変えていることに、大きなやり甲斐を感じています。

「これまで培った経験をもとに、後進の指導を」と考える人が多いですが、経験は加工が求められます。そのままの状態で押し付けられても迷惑です。「昔は」「私は」と自分を語られても鬱陶しいだけ。

これまで培ったことが、どこでも通用するものなのか?
応用しながら試してみて、どこまで向上や発展に貢献できるかを確認してみたい!
そのために、この仕事に取り組もうと決めました。

組織の規模が大きいところほど、経営側と現場に大きな隔たりがあります。上は現場の実態を知ろうとしないし、決めつけてかかってきます。必ずしも外面(そとづら)が良いところが良い企業ではありません。
お客様に媚びるだけのサービスは、現場の犠牲の上に成り立っている。
そう言っても過言ではありません。(特にこの会社は)

しかし、分からず屋を相手に文句を言ったところで、仕事がしやすくなるわけではありません。
自分たちの力で今いる場所を働きやすい場に変えていく。
パートスタッフ、アルバイトスタッフ、仕事の経験の差に関わらず、誰でも出来る仕組みを作り実践する。

この2つを大切に仕事に取り組んでいます。スタートは1人ででしたが、今はみんなで取り組めています。職場の雰囲気も大きく変わりました。 

研修、調査、改善指導、そしてこの仕事にも共通して大切にしているのは、
最前線で仕事に従事している人の幸せを最優先で考えること

この仕事を通してそれが、再確認できました。

明日からいよいよ冬の繁忙期がスタートします。しばらくは混乱が続くと思いますが、どんな混乱か楽しみです。大変であればあるほど、乗り越えた時の達成感は大きいし、自分自身の力試しになります。明日が待ち遠しくて、
今夜は眠れないかもしれません。笑

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