09. 2段階で仕事を覚えた(2)
□ 作業納期、物量把握、正確性、効率性を意識
第一段階は、仕事内容の全般を理解することでした。仕事の仕方や流れがわかれば、手を止めて調べたり、確認したり、誰かに聞いたりして作業が止まることはありません。おかげで単調な作業でも、一人でスムーズに行えるようになりました。
そして次に行ったのは、作業のタイムリミット(納期)を意識し、物量を把握しながら正確さに加え、効率よくこなせるようにすることでした。
宅配業界では、一番の繁忙期は、おせちやお正月の食材を扱う27日から31日です。
物流の現場を見ると、世の中のモノの動きが本当によく分かります。27日から31日のクール便の物量の多さは凄まじかったです。それでも、以前に比べると物量はかなり減ったとのこと。
前年の秋に業界大手2社が配送料を値上げしたことが、影響しているようでした。(日本郵便は、運送料を据え置いたため、物量が集中し遅配が続いていることが報じられていました)
このアルバイトを始めるときに、「年末繁忙期の仕分け作業の戦力になる」ということを最終目標に置いていましたので、24日頃までには、第一段階
をクリアすることを目標に仕事に取り組みました。
物量が増えたにもかかわらず、大学生のアルバイトが来なくなったとなると、何の改善もなければ生産性はさらに下がります。
配達車の出庫が遅れると、荷物の配達も遅れてしまい、お客様に迷惑がかかるとともに、ドライバーの方の勤務時間も超過することになってしまいます。
まず、仕分け担当が行うことは、物量が増えても、仕分けミスと仕分ける時間の超過を止めることだと思いました。
①ピッチを上げながらも、正確に仕分ける。
②エリアごとに仕分けた荷物を、エリア別の配達車に積み込むまでの作業の際に、出来る限り同じエリアを担当させてもらい、ドライバーの方の指示を受けながら配達車への積み込みを手伝う。
③他のスタッフの方やドライバーさんに積極的に声をかけて、協力体制を図ること。
忙しくなると、周りに迷惑をかけまいと、自分の仕事量を増やしたりピッチを上げることに必死になりがちです。でも、一人の作業量を上げたところで、膨大な荷物の仕分けは出来ません。
頑張って一人で出来たとしても、出庫の時間に遅れたら何にもなりません。一人で出来ることが限られているからこそ、協力が必要なのです。
作業中に、時刻と周りのスタッフの方の仕事の進捗状況を把握しながら、手伝ってほしい時、手伝いが必要そうなときは、周りに声をかけるようにしました。
作業途中でも、物量によってはドライバーさんのルート等が変更になる場合がありますので、作業前に状況を説明して、どのように仕分けをすれば良いか確認をとってから作業に入るようにしました。
物量が多くなると、ドライバーさんの表情や口調も険しくなりますが、ひるまず伝えるべきことはきちんと伝え、「お願いします」「ありがとうございます」「お手数かけてすみません」を丁寧に伝えるようにしました。
そして、出庫するドライバーさんには、出来るだけ作業の手を止めて「いってらっしゃい!」と笑顔で送り出すように努めました。どんなに大変な状況でも、締めは元気よく、笑顔で!その瞬間を作り出すだけで、モチベーションがさらにアップしていくのがわかりました。
黙々と仕事を覚えて取り組んでいた第一段階、自分から積極的にコミュニケーションを取りながら日々達成感を味わっていた第二段階。
どちらも貴重な経験です。
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