
理解と確認はできている?
今日も銀行の店舗改善指導に来ています。
新幹線とバスで店舗まで。何年ぶりだろう?と記憶にないほど久しぶりに訪れました。
でも、このお仕事は18年前から担当させていただいて、他の銀行も含めて、のべ1600店舗訪問しています。
今日の支店も、ずいぶん前には、半年に一度、訪問していたので、周辺の街の様子や、バス停から銀行までの道順、支店のレイアウトまで、記憶に残っています。
今日のブログは、昨日訪問した支店でのことです。
「気づいて動いてもらいたいのです。気がまわらないというか、いちいち言うと、気分を害してしまうんじゃないかと思ってしまうし、どうしたらいいか?」
それは、責任者の方からご相談いただいた内容でした。
そのご相談を踏まえて
開店から閉店まで、皆さんの様子をしっかり観せていただきました。
そしてわかったことは、
「自分自身が理解できるまで、お客様のお話をしっかり聞いていないし、確認もしていない」ということでした。
お話をしっかり聞いていないために、
追加業務が発生する
作業のやり直しが発生している
お客様の質問を聞き漏らして応えていないため、お客様をイラつかせている
自分で対応できなくなり、他の担当者に代わってもらうことになった
ということが次々と起きていました。
お客様をイラつかせてしまった以外は、大きなクレームやトラブルには発展していませんでしたが、仕事がスムーズでないのは、わかる人にはわかります。
想像力が働かないというのも、しっかり聞いて状況が把握できていないことに関係しています。
「お客様や相手のお話をしっかり聞かなければ」
「聞いてあげよう!」
という思いばかりが先行して、聞くことが目的になっていないか?
ただ、うなづいたり、内容を繰り返したりして、「安心してください!私はちゃんと聞いてますよ」とアピールするだけになっていないか?
お話を聞くのは、2つの目的があります。
一つは、「相手にちゃんと受け止めてもらえた」と安心してもらうため。
もう一つは、「自分自身がお聞きした内容をしっかり理解、把握するため」です。
自分と相手は、捉え方や視点が異なります。
聞いていて、曖昧な言い方や、漠然とした内容がたくさん出てきます。
こんなことを言ったら悪いかな?
という遠慮もあるかもしれません。
お話を理解しながらしっかり聞かせてもらおう!
というスタンスで聞いていれば、相手が応えやすい質問が自然に湧いてきます。
話を聞いてくれているけど、今、なぜこの質問をされるのか?
何のために聞かれているのか?
質問が唐突すぎたり、関連のない質問が続いたりするのは、相手の話が理解できていない場合もあります。
全体ミーティングのあと、責任者に、
「あれが足りなかった、こういうときはもっとこうしてください」といきなり指摘するより、
「〇〇の確認は行いましたか?」
「〇〇を行うときに、確認しているポイントは何ですか?」と尋ねて、話してもらった上で、
できていることを認め、足りなかったことを、「これを加えてほしい」と伝えていただくよう、お願いしました。
担当者だけでなく、上司も、私自身も、聞いて確認することが必要だと、再確認した1日でした。
