コメダのカツパンのデカさを僕達はまだ知らない
人生で始めて、コメダのカツパンを頼んでみた。
コメダに来ても大抵はモーニングの山食パンか、間に合わなかった日はミニシロノワールくらいしか注文できない定番家の私にとって、これはかなりの冒険家的行為であった。
コメダ珈琲のメニューは、メニューの写真と比べて実物が予想以上にデカいことから、"逆"写真詐欺などと揶揄されるそうだ。
果たしてそんなに空腹感を覚えているわけでもない私が、食費節約のためにほぼ毎日粗雑なお弁当片手に出社する私が、970円もする巨大なカツパンを頼んでも良いものか。
しかし私の2024年の目標の一つに、筋肉の衰えで減っていくばかりの体重を、3キロ増加させるという条項があったことを思い出す。
BMI痩せすぎ分断線であるところの18.5を下回ってしまった手前、もはや体重の増加は今年最も注力すべき悲願と言っても過言ではない。
というわけで、恐る恐るベルを鳴らし、恐ろしく愛想の良い店員さんにカツパンを一つ、と注文する。
辛子マヨのままで構わないかと尋ねられるが、こういうものはお店が勧めるものが一番美味いはず、という信条を22年抱えて生きてきた定番家の私である。
そうして震えて待つこと数分、待望のカツパンが運ばれてくる。
うーん。デカい。
確かに、メニューから想像したサイズよりもかなり、デカい。
予想より1.5倍くらい幅が太いし、あと思っていたより1.5倍分厚い。
これがコメダクオリティ……と打ち震える私であったが、まずは食べてみないことには。
添えられたフォークを使うべきか戸惑ったが、とりあえず素手で持ってみる。
うーん、分厚い。
少し押し潰しながらかぶりついてなお、顎関節症をわずらう我が顎が、久方ぶりに目一杯広げられた現状に戦々恐々しているのが感じられた。
うーん、美味い。
なによりも、カツが揚げたてアツアツなのが高得点。
恋人が開祖であるご飯アツアツ真理教に入信して長い私も、これにはニッコリだ。
ピリッとくる辛子マヨも、単調になりかねない味に刺激を与えていくれて、やはり正解だった。
しかし、ニコニコで頬張れたのも、二切れ目の半分くらいまでであった。
運ばれたときから覚悟してはいたが、覚悟していた以上に、コメダカツパンはデカかった。
なんとか比較的細い両端の二切れを食べ切ってなお、小さめの御盆くらいあるプレートには、最も大きい真ん中カツパンが鎮座している。
その様子はさながら、両サイドのサブボスモンスター2匹を同時に倒すことで、ようやくダメージが削れる第2形態を開放する強ボスの如き風格であった。
結局私がボス戦を突破するのに、凡そ1時間強を要したことを、ここに記しておく。
私のデブ活は、まだまだ始まったばかりである。
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