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小暑 第三十一候 温風至


小暑初候 第三十一候の「温風至」あつかぜいたるが、今日七月十一日で終わります。
梅雨明けで気温が急激に上がり、突然の嵐が起きやすく、気温がめきめきと上がる頃という時期ですが、日本では方々で豪雨に見舞われたとのこと。最近は気温の高さによって湿気た空気がより緯度の高い方へ押し上げられるためなのか、特にその勢いが増しているような気がしてしまいます。
時折、その雨がもし、たいらかな地形で水を受け止める場所も広いタイで降っていたら、ここまで大変なことにならなかっただろうに。。あるいは、この豪雨はもとは熱帯で受け止めるものであっただろうに。。乱れる気圏のうねりに雨も本来降るべき場所に降らなくなってしまったのではないか。などなど、せんないことを思ってしまい、とくにこの数日は山に近い場所で暮らす友人や家族が気にかかってならない毎日でした。

一方、チェンマイといえば、ちょうど雨季の中休みのような時期。
少し前の雨が降らなかった時期とは違い、空は雨雲が通り抜けていくので、太陽が、北側へ通り道を傾けていたところを、再び天頂へと高度を戻しつつある時期の、再び強くなりつつある陽射しを程よく遮ってくれるので、雨季らしい静かな涼しさは保たれていましたが、雨は降っても申し訳程度。気象庁によれば、今年は雨が多めということですが、本当にそうなるかしら?というどことなし、天の呼吸が弱いと言いたくなるような、力ない空の様子です。暑い風は来なかったものの、少し凪いだような宙ぶらりんな天気が続きました。

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それでも中休みを抜けつつあるのでしょうか?
時折チェンマイ盆地の山際を雨の柱が巨大な象の灰色の足のように移動するようになりましたし、昨日の夕方は、西の空を覆った雲の下から、日没直前の太陽が最後の光をガラスの薄板のように光芒が鋭く吹きあがり、その反対側の東の空高くには、虹が現れ、雨季の光と水が作り出すいかにも惜しみない大気光学現象が現れたのでした。
早く、パイプオルガンの重低音が聞こえてくるような豪壮な積乱雲や空が抜けてしまったという風な壮大な雨の柱を見たいと思うこの頃です。
明日からは、小暑の次候、第三十二候 蓮はじめてひらくです。

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