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1990年代 英国ロック史に残る名曲たち Vol.7

Ride - I Don't Know Where It Comes From

イギリスのロック史において絶対に外してはならないバンド、それが Ride(ライド) 

1988年にオックスフォードにて結成、それから鮮烈な衝撃と共にシーンに飛び出し、嵐のようなメロディーをかき鳴らしてとてつもない支持を得ました。

シューゲイザー というノイジーな轟音を軸としたジャンルにおいて Ride は100%欠かせない存在です。

今回紹介する曲は、轟音ではありません。

アコースティックの優しい旋律が奏でるギターロックです。

I Don't Know Where It Comes From

まずこのタイトルが好きなんですよね。

「私がどこから来たかなんて知らない」

もうこのタイトルだけでキュンときちゃうわけなんです。タイトルだけで好きになってしまった曲といっても過言ではありません←

歌詞は日本盤CDを持ってたわけじゃないので分かりませんのでこれから訳してみます。わくわく。ほんとにタイトルだけで好きになっちゃったんだね...

もちろんメロディーも含めた素朴な中に隠れる温かさも大好きで、自分にとって Ride の入口にもなったので結構思い入れがあるんですよね。

以下、歌詞と意訳(大雑把)になりまふ。

I don't know where it comes from
I don't know where it comes from
I don't know where it comes from
Don't ask me where it comes from
(どこから来たかなんて尋ねないで)

There's something moving through the air
(空に何かが舞っている)
Years ago, it wasn't there
(昔にはなかったもの)
If people feel it, they don't care
(人々はそれを感じていても、気にしない)
Seems like everybody's sterilised
(みな滅菌されたかのように)
A piece is missing from their lives
(生活の一部が欠けている)
They're never going to be surprised
(決して驚くこともなく)

I don't know where it comes from (don't ask me)
I don't know where it comes from (don't ask me)
I don't know where it comes from (don't ask me)
Don't ask me where it comes from

Turned on the radio tonight
(今夜ラジオをつけてみたら)
And I was overwhelmed with shite
(信じられない戯言に参ってしまった)
I got so numb I couldn't fight
(体は麻痺して戦うこともできない)
What's going on, I can't define
(何が起こっているのか明確にもできない)
How is it everyone's resigned
(どうやったらみな諦められるんだ?)
We're so uptight, we can't unwind
(震えが止まらなくて寛げやしない)

I don't know where it comes from (don't ask me)
I don't know where it comes from (don't ask me)
I don't know where it comes from (don't ask me)
Don't ask me where it comes from


※繰り返し部分は省略しています。

読む限りなかなか抽象的な歌詞で、言ってることに明確な対象(相手)がいるのかいないのか分かりません。人々の思考停止を皮肉っているようでありますね。2番の歌詞はかなり怒ってるというか呆れていますね。この曲がアルバムの最後に収録されていることにも何か意図があるように思えます。

どこから来たかなんて知るか、聞くな。

個人的なざっくり解釈をしてみると、俺らがどっから来たかなんて知る由もないんだから人を制限して分断させるようなことはやめようぜ!的なメッセージなんじゃないかと。当時の情勢と比べてみると何か繋がるような気がしますが詳しくないしそこまで調べる気にはなりません←

1994年、ブリットポップが世界のロックヒエラルキーを揺るがす直前に Ride もこのような路線変更を図っていきましたが、情勢とは逆に人気は低迷していき、メンバー間の仲も悪くなり活動は縮小、主要メンバーのアンディ・ベルオアシスハリケーン#1などで才能を発揮、活躍していきます。

ただ本当に演奏の技術が凄くてギターロック好きにはたまらない一品なはずなんです。とてもまとまりに長けていて美しいです。うるさいだけじゃなくてこういうこともやれる器用で多才な面で評価されるバンドであってほしかったですね。2017年の復帰作もとても完成度が高いのでRide はどれを聴いてもたまりません!

Carnival Of Light (1994)


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