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1990年代 英国ロック史に残る名曲たち Vol. 14

Travis - Why Does It Always Rain On Me?


バンド名よりも、楽曲が残っていけばそれでいい。


The Invisible Band (目に見えないバンド) を標榜する英国の良心、

それが Travis(トラヴィス) という存在です。

個人的に 最も尊敬するバンド の1つでもあります。

時は ブリットポップ 終焉期、スコットランドは90年代におけるギターロックの聖地 グラスゴー で結成された彼らは、ブリットポップ以降 の潮流を築き、偉大な産物を生み落としその地位を確立。

1999年に発売された2ndアルバム 「 The Man Who 」は世界で 400万枚 も売れたのだとか。

トラヴィス の特徴はなんといっても メランコリック で 儚く美しい旋律 を奏でる楽曲群。

Why Does It Always Rain On Me? 

もその一つです。

彼らのライブや映像はまだ観たことないのですが、この曲はほぼ最後に演奏する楽曲なのだそう。とても大事にしているんですね。

ボーカルの フラン・ヒーリィ の歌声はなんと形容したらいいのでしょうか。厳冬の大地に似合う暖かい声というのでしょうか。

語彙力が足りないのが情けないですが、どこまでも優しいですよね。子守唄のような安堵感があります。

かの デーモン・アルバーン は「 ブリットポップは死んだ 」と吐き捨て、シーンそのものを変えていきました。

しかし、トラヴィスを始めとし、Embrace(エンブレイス) Coldplay(コールドプレイ) Snow Patrol(スノウ・パトロール) Starsailor(スターセイラー) Haven(ヘイヴン) Athlete(アスリート) Keane(キーン) 等、名だたるバンドたちが脈々とブリットポップが残していった系譜を、進化を遂げながら受け継いでいきます。

トラヴィス はその第一線を走って常に 英国の良心 であり続けました。

あまりにも混じり気のない美メロすぎて奇を衒う感じがないので、イギリスのおすすめのバンドは? と問われてオススメすると味気ないとか言われそうなので、あんまり言わないですが(←)、

それでも彼らの持つ精神、楽曲に対する真摯かつ紳士な姿勢は、もはや 菩薩の域 であり、天下一品 そのものです。誰にも覆すことは叶わないでしょう。

彼らの音楽が、僕の心の支えでもある、英国の音楽を愛する所以である。

そう言っておきましょう。


The Man Who (1999) 


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