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『スキップとローファー』感想 - オープニングの踊りが素敵すぎる

2023年4月期のアニメで一番好きだった『スキップとローファー』。

田舎から東京の高偏差値の進学校に出てきたちょっとイモくさい、でもこころざしの高い女子高生を中心とした日常系アニメです。

アニメや、ストーリー、声優さんの演技だけでなく、全体的な世界観がとても好きでした。

中でも大好きだったのが、オープニングの主役2人(岩倉 美津未みつみ、志摩 聡介)の踊りです。ミュージカルのワンシーンのよう。

この踊りのアニメーションのクオリティが高い!

これは振付師がちゃんといるんじゃないかな、と思っていて調べてみました。


オープニング

須田すだ景凪けいなさんが歌う「メロウ」です。踊りは先程の動画の【0:55~】です。

従来、アニメのダンスシーンは、アイドルのダンスのように真正面に向かって踊ることが多いなか、とても自然に2人の世界観を表現しています。

この2人の関係性をこのオープニングからもわかる構成になっています。

振付師:菅尾なぎささん

このオープニングには、振付師がいて、実在のダンサーが踊っています。
この動きを元に作画されています。

振付:菅尾すがおなぎささん
ダンサー:桑原くわばら史香ふみかさん、神田初音ファレル(Kanda Shawn Farrell)さん
画コンテ・演出:出合であい小都美ことみさん

アニメはキャラクターに無理な動きをさせることができますが、リアル感が薄れます。

『スキップとローファー』の踊りが自然に見えるのは、実際に振付師がいて、ダンサーが踊っているからだと思います。特に好きなのは、先程の映像のこの部分。

1:15~「青い温度の正体が恋だとしたら」

めちゃめちゃセンスを感じます。

女性っぽい動きの振付を志摩くんが男性として表現しているのもすごくいいな、と思います。

一見すぐに踊れそうなダンスですが、踊りこなすには基礎的なスキルがないと難しいダンスです。

『スキップとローファー』とは?

高松美咲さんの漫画が原作です。
2018年10月号から『月刊アフタヌーン』(講談社)連載されています。

・「マンガ大賞2020」3位受賞
・2第47回「講談社漫画賞」総合部門受賞(2023年)

電子版を含めコミックスの累計発行部数は100万部を突破している作品です。

あらすじ

石川県の小さな町から東京の高偏差値高校に首席入学した【岩倉 美津未みつみ】。田舎の神童は、勉強はできるけれどちょっとズレている。

クラスで一目置かれるイケメンの【志摩 聡介】。ひょうひょうとしていて、どこか掴みどころはないけど、魅力的。

入学初日、電車が分からず困っていたところ、志摩に助けられた美津未。都会に馴染めず、失敗することもあるけれど、その天然っぷりにクラスメイトたちはやわらかに波及していく。

クラスメイトと知り合い、通じ合うなかで、心がウキウキもすれば、もやもやもするし、チリチリもする。

それでもわかりあえるきっかけをくれるのは友達。いつのまにかハッピーになる日常系コメディ。

丁寧な描写

美津未が美少女キャラとしてデザインされていないのが、とても好感が持てます。頭脳明晰なキャラで、顔・体型は平均的な田舎の女の子をイメージしている感じです。

日常描写がとにかく丁寧で、ちょっとした動作も端折はしょることなく描かれているので、見ていてとても気持ちいいです。

大人向け

『スキップとローファー』は、どこにでもあるような雰囲気を持っていますが、実はそんなことないんじゃないかな、と思っています。日常感の見せ方がとても上手いので、すごく近くにあるような話に感じます。

もちろん高校で違うタイプの人と仲良くなることもあると思いますが、それはマレ。美津未のような存在はかなり貴重です。というのも高校はだいたい同じ学力の人が集まり、似た傾向の人たちが集まってきます。

そのため、むしろ大人の社会を反映しているように思います。

大人の社会では、違うタイプの人ともある程度コミュニケーションを取っていきます。そして、アニメは現実よりもおおらかに大人の社会を反映しているように思えるので、見ていてとても気持ちいいんだと思います。

なので、大人が見ていて違う人達とわかり合う姿に共感するんだと思います。

とてもオススメです。

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