見出し画像

社交ダンスパーティの撮影

(サムネイルの写真はイメージです。私が撮った写真ではないです)

社交ダンスパーティの撮影について、あまり情報がなくて私が撮影する際に困ったので、情報共有としてここに載せておきます。

教室パーティでの機材

教室はそれほど広くないので、レンズとしては、以下のどちらかがあればよいでしょう。

  • 50mm単焦点レンズ

  • 24-70mmズームレンズ (標準ズームレンズ)

一般知識ですが、単焦点レンズの方が写りがよく、ボケも大きいので被写体をより強調した写真が撮れます。
一方で、目の前にいる方や、遠くにいる方を撮りたい場合に50mm単焦点だと困る場合があるので、撮り逃しがないようにすることを重視する場合には、ズームレンズの方がよいでしょう。

結婚式場パーティ (中・大規模会場) での機材

会場が広い場合には、標準ズーム域では全然足りません。はるか彼方を移動する被写体を撮ることになるので、超望遠ズームのレンズが必要になります。以下のレンズでほぼ一択になるでしょう。

  • 70-200mm超望遠ズームレンズ

運動会や発表会で広く使われるズーム域ですね。
超望遠のレンズはボケもそれだけ大きくなるので、被写体だけがくっきり写り、それ以外がボケになって被写体以外の存在が気にならなくなります。

どのようなときにいい写真が撮れやすいか

ペアダンスの写真というのはむずかしくて、被写体が常に2人です。しかも組んで踊っているので、片方の被写体はこちらを向いているけど、もう片方の被写体は向こう側を向いている、という状況が多くなります。
なので、2人の表情がよく見える写真というのを狙って撮る必要があります。以下のような状況です:

  • 横から撮る
    リーダーの右側、フォロワーの左側から撮る方が成功率が高い。リーダー左手とフォロワー右手は上がっているのでそちら側だと顔にかぶる場合が多い

  • プロムナード・ポジションのときに撮る
    リーダーとフォロワーが同じ方向を向く「プロムナード・ポジション (PP)」のときはとても撮りやすいです

  • ピクチャーポーズのときに撮る

  • がっちり組んで踊らないダンス (ラテンダンス) のときにたくさん撮る

このほかには、1人だけ表情が見えてもよく見える状況があります。以下のような状況です:

  • 片方が先生の場合に、生徒側の表情だけ撮る
    だいたい、うまい (姿勢がきれい) 方が先生です

  • 片方が笑顔のときに、笑顔の方だけ撮る
    笑いかけている表情が見えれば、楽しく踊っていることがわかります

これらのほかに、以下のような写真も追加であるといいですね。

  • たくさんの人がわちゃわちゃしてる写真
    みんなでわいわいしていて楽しそうな感じがわかるもの

  • 足元を切り取った写真
    WebサイトやSNSなどの広告で使えたりする

オートフォーカスの設定

ペアダンスの写真は、オートフォーカスの設定としてAF-SにするかAF-Cにするか悩ましいところです。
AF-Cは一人の被写体を追いかけ続けるオートフォーカスのモードですが、2人の被写体を追いかけたい、もしくはほかのペアに被写体を切り替えたいとなったときにむずかしくなります。
私はいまのところ、SONYのAF-A (AF-SとAF-Cを自動で切り替える) モードを使っていて、なんとか不便なくこなせています。

写真編集での補正として必要なこと

写真は当然ながら編集します (RAW現像)。思い出はきれいなものなので、残したくないきれいじゃないものをなくすためです。
写真編集では、以下のような補正をします。

  • 明るくする
    明るさにもいろいろありますが、ハイライトを落として強い光で見えなくなっているものを見えるようにした上で、露光量を増やし、シャドウをなくします

  • 肌荒れの修正
    肌荒れはきれいな思い出ではないので修正します

  • 高感度ノイズの除去
    本記事の執筆時点では、DxO PureRAWというソフトウェアが、最もきれいにノイズ除去できます

  • ピンぼけの修正
    ピントが合ってない写真は、表現としてそうしてる以外は、失敗写真となります。ピンぼけの修正は本記事の執筆時点では、Luminar Neoというソフトウェアの「スーパーシャープAI」という拡張機能が最高です

  • 体型の補正
    お腹がでているのはきれいな思い出ではない場合があります。気になる場合は、Luminar Neoの体型補正で直すか、Photoshopの「ゆがみ」ツールでがんばって直します

やってはいけないこと

そのほか、やってはいけないことも紹介します。

  • ストロボを使ってはいけない
    当然ながらストロボ (フラッシュ) は使ってはいけません。踊っている方が「まぶしいっ」となって集中できなくなってしまいます。
    バウンス撮影 (天井に光を反射させる) にしても会場でチカチカしてたらやはり気になってしまうのでよくないです。
    明るく撮れるカメラとレンズを使いましょう

  • だらしない観客をフレームに入れてはいけない
    観客が写真に映り込むことがありますが、社交ダンスは非日常感を楽しむものなので、スマホをいじってる方、疲れてだら〜んとしてる方などが写真に入ってしまうと、ほかがどんなによくても、だいなしになってしまいます。
    だらしない観客はボケで飛ばしてしまうか、フレームから外すか、編集でちゃんと消しましょう

  • シャッター音はできれば鳴らさない
    シャッター音は消せるなら消しましょう。音楽とシャッター音がごちゃまぜになって、ダンサーが混乱してしまいます

たのしかった思い出を大切に

たのしい時間の「いま」を全力で楽しむことは大事です。それと同じくらい、たのしかった時間を振り返ることができるようにすることも大事です。
たのしかった時間がきれいに写真や動画で残り、形として思い出が残るようにしていけるといいですね。

ご相談があれば連絡をください

私はフォトグラファーとしては趣味の延長線上で、副業としてやっています。本業ではない分、相談にも乗りやすいかと思います。
ご連絡いただければ、私が撮った写真もお見せできます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?