『宇崎ちゃんは遊びたい!』

ふたばちゃんねる出身者のTwitter(現在でいうXとやら)で掲載されてた漫画からWebコミックとして商業化してボイスコミックとなり、アニメになるまで出世した漫画なんだろうけど、出世にいたる際の献血ポスターへの大抜擢が色々な意味で悲惨なことになった印象の方が強い。似た感じでいえば『月曜日のたわわ』か?

そりゃあ、一見すると広いようで実は非常に狭い読者層の漫画であるし、結構人を選ぶ漫画。そんなのがメジャー級な扱いを受ける場面にそのまんま登場すれば、これでもかって軋轢を生み出すのは想像には難くないとは思うんだけど、KADOKAWAとか読者層には想像がつかなかったのかもしれない。宣伝の敗北みたいなもんなんだろうけど、取り返しつかない感じがする。

あの献血ポスターでは男女間の分断の印象が強いだろうけど、オタク界隈における『宇崎ちゃん』ポスターを受け付けるか否かの分断が予想以上にエグかった気がする。
正直な話、幅広い読者層に受け入れられているわけでもない漫画の認知度が高くないだろうキャラが、認知してて許容している読者なら普通に許容する感じの言動をあの表情でされたのを見ると、大半の認知していない人が不快感を抱くのは間違いないだろう。気の短い人間だったら暴力沙汰どころか刃傷沙汰レベルじゃあないんですかねえってくらいになるだろう、アレは。
あの見た目の性的さとか、そういう点でも拒否反応は出るもんだろう。男読者だって、女読者が喜ぶようなイケメンキャラが出ているのに拒否反応を示すケースが結構あったりするし、した。かつての『テニスの王子様』なんて腐女子系の女性読者層とスポーツ漫画として認められない系だったり不快なキャラが受け付けない系の男性読者層とでバチバチレベルで荒れていたのを忘れている人は相当多い。なので『宇崎ちゃん』レベルのでも嫌う人は嫌うってのは理解した方がいいのに、理解する気がないっていう男読者系統は結構多く、それ以外にもイケメンで腐女子層を釣ったような作品に対して反発する男性読者層なんてのは結構存在し、その辺でも分断を産んだのだろう。さらにはこういう状況を利用して男オタク読者の味方ですみたいな顔をしてある危険人物が台頭し、終いには都知事選にまで立候補して11万票獲得のデカい支持を得たなんて笑えない結果まで生み出している(とはいえ、その危険人物は非常に厄介な存在であるのには変わりないが、予想以上に支持者を得ることが出来なかった気がする)。
『宇崎ちゃん』自体は嫌いではないが献血ポスターはダメだろうという人たちに対して極端な男オタク系の連中が攻撃的にふるまうとか、それなり以上に存在し、余計に『宇崎ちゃん』に悪印象を産んだ気がする。かつての管理人氏が運営していた頃のchakuwikiでも献血ポスターに関して批判的な記載を自治厨じみた輩が削除する弾圧染みた行いをしていたりとか、これじゃあ「オタクの血は汚れている」なんてイカレた言葉が生まれてしまうわって異常事態を生み出したりと、禍根を残したと思う。

おまけに作者の丈(たけ)氏がふたばちゃんねる出身者なだけあるのか、思想的に右寄りな人だったのが災いした上に、悪名高いドナルド・トランプ支持者だったことに海外の読者がショックを受けていたなんて話もあり、そんなこんなで2021年のドナルド・トランプ煽動による連邦議会襲撃事件絡みの写真にトランプ支持者の赤い帽子をかぶったコラの宇崎ちゃんがコラージュされてるなんてのが出てたりなんてこともあった。2024年に悪名高いドナルド・トランプが返り咲きと言う結果になったけど、赤い帽子をかぶった宇崎ちゃんを描くようなこととかしてるんだろうか?残念ながらトランプの側近になったイーロン・マスクによって役立たずにされた元TwitterことXだと自由に見ることができないのでよくわからないんですけど。

なんなんだろうなあ、献血ポスターがもっと熟考重ねた結果のものであったら、そこまで酷い事にはならず、色々アレなことになったのは『月曜日のたわわ』だけで済んだんじゃないかって思うのだが。

悪名は無名に勝るみたいな感じになったけど、こんな感じに有名になったのは不幸だろうと思っている。

そんなのだから、アニメの2期が来ないんだろうか?

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集