イスラエル≠ユダヤ人ということを認識するようになった切欠
気が付けば相当に昔だろう、ユダヤ人ピアニストを主役にした映画『戦場のピアニスト』が日本でも公開された時にTV Brosの映画評みたいなところで持永昌也氏が「この日を境に絶滅させればよかった」とユダヤ人絡みだろうがユダヤ人絡みでなくても非常に危険なタイトルで批評していた。ハリウッドのユダヤ人絡みやイスラエル絡みとかで思うところがあったのには想像に難くはないが、流石に不味いだろうと思った。
次の号で町山智浩氏(当時はむしろウェイン町山のイメージが強かった)が持永氏の例の批評に突っ込みを思いっきり入れていた。それ以降、同誌で持永氏の批評は出てこなくなったと記憶している(間違っていたら申し訳ありません)。
その中で、アメリカは勿論世界全てのユダヤ人が必ずしもイスラエルを支持しているわけではなく、アメリカ国内で言えばハリウッドのユダヤ人はむしろ反イスラエルの傾向が強いという話をしていた(共和党支持者であるジェリー・ブラッカイマープロデューサーとかはどうかは知らないが)。そしてユダヤ人の国際的な団結はまずありえないという話だろう(さすがにナチスに対しては敵意を向けるだろうが)。
その辺りからだろうか。一応はユダヤ人の国であるイスラエルと意見を異にするユダヤ人はそれなり以上にいる、つまりはイスラエルの最強にして最悪なケツ持ちであるアメリカ内部ですらイスラエルを嫌うユダヤ人はおり、それ故にイスラエルの蛮行を嫌うユダヤ人もいるのだろうと認識するようになったことを。
それから不十分ながらもユダヤ人の歴史を時々調べることもあり、イスラエルを構成するユダヤ人ですら複雑怪奇なものでお世辞にも一枚岩ではないとか、現在のネタニヤフの暴走ぶりがもはや世界各国のユダヤ人ですらドン引きしているとか、ホロコースト関連の被害者でも意見は分かれているのを前提としても、流石に現在のイスラエルを取り巻く状況を懸念しているのは確かであるということなど。
これからも、イスラエルの蛮行が続き、すでに取り返しがつかないとはいえ余計に非道を突き進むだろう。
ただ、イスラエル≠ユダヤ人全体というスタンスを保てる程度の理性を持ち続けたいものである。