胸が一杯
ある日の気まぐれプレート
その男の方は白髪の紳士でした。お店に入って来て、後から奥様が来ると言う。「今日、結婚記念日なんだよ、35年かな?よくこんなに続いたもんだ。びっくりしてる。奥さんがここで食べたいと言うんだ」
うっうっ、そんな素敵な記念日に、この店を選んでくれたことに胸が騒いだ。この店でいいのかな!
遅れてだいぶ遅れて入って来たのは、2本の杖をついて懸命に歩いて来た奥様でした。自分のことは自分でする。それを慈愛の目で見守るご主人
もう、だめ。思わず厨房で涙を拭った
ご病気のあとなんだろう、言葉も出にくいけれど懸命に会話をしている。そして全て綺麗に食べて、美味しかったと言ってくれる。
また来るね。私の一番の宝の言葉を残して帰っていった記念すべき結婚記念日のご夫婦。私にとっても素敵な記念日になった。
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