週報１２月と総括
リッピングしたもの
Vinyl
Paul Clayton - Dulcimer Songs And Solos(1962)
フォークシンガー兼民俗学者であったポール・クレイトンの1962年音源。フォークレーベル老舗のFolkwaysからのリリース。アパラチアの歌の収集を専門としており、アパラチアン・ダルシマーの研究をしていた。このアルバムもアパラチアン・ダルシマーの多様さを表現したかったとされる。若き日のボブ・ディランと交流があり、"Don't Think Twice, It's All Right"はポールのリフを拝借したとかでレーベル同士が訴訟沙汰にまで発展するが、結局パブリックドメインの曲が元という事で和解したというオチがあります。この３弦のダルシマーのキンキンジャラジャラした音が気持ち良い。
Michael Deneuve - L'Art Du Cristal(1984)
クリスタル・パシェと呼ばれる彫刻と楽器が合わさったような楽器の奏者、ミシェル・デヌーヴによる老舗仏Arionからの1984年作。作品がYoutube上になかったので演奏風景で。同楽器によるソロ演奏でなかなかアンビエントっぽい響きがある。テルミンとオルガン合わさったみたいな音。
CD
松崎裕子 - 螺鈿の箱(1985)
ピアノ・フルートやシンセサイザーを演奏する音楽家、松崎裕子による希少なニューエイジ傑作・自主盤の復刻品。なんとなく購入したあとに、ローデリウスの『Pink, Blue and Amber』収録の日本語で「月夜にドラゴン恋をした～」と歌われる幻想的な曲の作者だとわかる。突然ミッシングリンクが繋がると気持ちいいですよね。そして同じタイミングで『Pink, Blue and Amber』もリマスターされて再発。絵もローデリウスの娘ローザによる物になっていて一新。
今年のまとめ
ファミレスを享受せよ サウンドトラック(2022)
ゲームサントラ編。今年のものという勘定を入れるとCD-iゼルダリスペクトのゲーム『Arzette』のサントラがベストか。原作のPCエンジンみたいな、おおよそゼルダの曲調っぽくないサントラへのリスペクトが感じられる良いものでした。90-00年代あたりの曲調を、当時の曲調の含められた空気というかマジックをそのまま持ってきた感じでクオリティ高い。今年の作品ではないけども『ファミレスを享受せよ』のサントラも短いながらよかった。ローファイヒップホップ＋ジャズみたいとどっかに書かれてたがそうかも。この雰囲気はローファイヒップホップな感じかもしれない。個人的に昔プレイしたツクール製ADVとかの思い出が刺激されて良かった。
こちらはそのツクール製（アドベンチャーツクール）ADVこと『BRAHMAN』。
と、ゲームの作者の方のBandcampページ。
KOMPAKT傘下のレーベルからリリースもある音楽家で、いまいち同一人物の確信が持てませんでしたがこのページを発見して確定しました。コンパク関係のことを調べるにあたってドイツ語のインターネットコンテストパークについて書かれたWikiを参考にしました。凄すぎるだろドイツ語のインターネットコンテストパークについて書かれたWiki。
ちなみにこちらのゲームサントラレビューはストアで販売中のZINEでほぼ同じ事書いてます。現時点でストアこれしかないですが。
今年行った数少ないライブとして冥丁があるけども、やっぱそれに備えて結構聴いていたおかげで冥丁の印象は今年は強い。としたらこれ。12月発売なのでギリギリ今年ということにならんか。和風ケアテイカーという抱いていたイメージがライブに行ったりこのアルバムを聴いたらやや変わったり変わらなかったり。
Andreas Vollenweider / Caverna Magica (...under The Tree - In The Cave...)(1982)
グラミー受賞作品もあるエレクトリック・ハープ奏者の作。グラミー受賞者のニューエイジのド名盤という感じなのだが、これバレアリック視点でも聴けるめちゃくちゃいい作品だなあと思いました。
Pharoah Sanders - Pharoah(1977)
長らく廃盤だった77年作がやっとLuaka Bopにより公式再発されたので。これYoutube上か何かで聴いて気に入っててずっと再発待ってました。これの少し前に出ちゃってたブートも買ってしまったのはまあ…。