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永久歯は永久ではない

高校を卒業して、実家を離れ就職のため愛知県へ。始めての寮生活と社会生活で不安の中、もうひとつ就職後に闘っていたのは歯の痛みでした。入社説明のときもズキズキしていてあまり頭に入ってこず、みんなが睡魔と闘っている間、私は痛みと闘っていました。
始めての休日、予約もせずに(←世間知らずでした)歯医者へ。受付の方は少し困っている表情でしたが、治療をしてもらうことができました!歯にはすっかり虫歯で穴があいており結構ひどいものでした。その後の治療としてはかぶせものをしてもらい一件落着。しかし、それから何かとその歯に悩まされるとはその時は知りませんでした。

まず初めに悩まされたのは、治療してだいたい5年ぐらい経った時でした。銀歯の奥がなんだがくすぐったいなぁという感じでした。その時は、銀歯の下で虫歯が進行してしまうこともあることを知らずあまり気にしてはいませんでした。なぜなら、もうすでに治療終わったから大丈夫でしょっと思っていました。素人なのに勝手に良いように考えて病院には行きませんでした。
その後、その違和感も落ち着いており自分の中では順調。入社して、5〜6年ほどたってジムで筋トレまでするようになって余裕でした。筋トレ後で気持ちが大きくなっている中、意気揚々とプロテインの粉を口にいれて、次に牛乳。(本来はシェイカーでつくらなければならない)

”ガリッ”
 
そーです!プロテイン作りを横着をして飲もうとしたことで、銀歯がとれました。一気にテンションダウン…(プロテインはシェイカーでちゃんと作りましょう!)
次の日歯医者に行き新しい銀歯を装着しました。新しい銀歯ということもあってかツルツルでなぜか気分が上がっていました。でも、順調な時は長く続かず…。治療して約6ヶ月後、朝起きたら銀歯の所がなんだが重く感じて見に行くと、喉が腫れてる!たぶんリンパが。
全く予想が出来ない出来事でした。歯だけでなくノドまで腫れるなんて。この時は、銀歯が外れた時よりも焦りました。何回みても腫れてる。口コミで歯医者とかを決めているのですが、その時はすぐにみてもらうために近くの歯医者を予約しました。社会人なりたてと比べるとちゃん予約ができる大人になっていました。でも、診察の結果としては「分からない」というものでした。銀歯のところが痛いと言ったのですが治療をしてもらえずなんだがモヤモヤが残ったまま様子をみることにしました。

そこから更に2年経ち…何か銀歯の所が臭うような…

以前経験した治療後のモヤモヤを繰り返すものか地元で有名な歯医者としっかり評価もみて受診しました。何かしら答えが欲しいと願って行きましたので、怖さもありつつ少し楽しみのような気持ちがその時はありました。問診を書き、レントゲンを取られていよいよかなと思ったらいったんお口全体のチェック。まぁ、しょうがない。そして、ついに先生登場!ついて早々、レントゲン写真をみて

「問題のある歯の下に空間があるのわかる?」
「はい、わかります。」
「これ歯周病です。」
「そうなんですね。」

原因がはっきりした瞬間、スッキリしました。のどの腫れや歯の痛みや歯茎の腫れの原因が全て分かったのです。なので、そこから何かしら治療が始まるのかなと思っていたのですが
「後々、ブリッジか入れ歯かインプラントです」
原因は分かったけどもう歯を取るしかないのか。今まで、通った歯医者の先生がただただ様子見ることが多かったのはそういうことだったのかと…。ちゃんと伝えて下さったその先生には感謝です。

しかし、そこから2〜3ヶ月すると様子を見るということも難しくなりました。とうとう歯を支えている骨の部分(私の場合は人工)が折れて歯が上下に動く様になりました。白いご飯を食べて噛むと上にあがってくる。もう気になって食事もしっかり楽しめない。あの先生にもう一度診てもらおう!
「予約がいっぱいです。」
何度かけても、予約いっぱい。こんな所でもつまづいてしまうのか。夏休みだから学生が多いのかなと思い9月前にもう一度電話をかけてみました。あの先生へのこだわりが離れない。

「予約がいっぱいです。」



もう諦めました。時間が経ちすぎて前より上下に動く幅が大きくなっており待っていられないためしぶしぶ他の歯医者さんへ。言われたことは、前の歯医者さんと同じでインプラントかブリッジか入れ歯かでした。もう覚悟は決まっていました。料金が高いですが、まだ若いということでインプラントにすることにしました。
そして、約10年いろんなことがあった歯を抜き30歳で右奥歯の1本を失いました。実際にそうなった時に普段は気にならない言葉の細かい所まで気になるように。それは永久歯と書くのに永久ではないんだなと。失ったことに対してのショックが意外と大きく感じていました。いろんなことがあったのでしょうがないよと自分を慰めました。
ちょっとショックではありましたが抜いたことによって、歯の痛みや動くことがなくなり食事が楽しめるようになりました。

そして、今はインプラントをはめるための骨が歯茎に集まってくるのを待っている最中です。
この約10年間で、虫歯、リンパの腫れ、ズーンとする痛み、歯茎の腫れとたくさんありました。当時は一番始めの虫歯を治療すれば終わると思っていたのですがそれは間違いでした。私の虫歯は穴が空くくらいひどかったので、歯を失いたくなければ虫歯が悪化する前に治療や早期に治すことが非常に重要だと心から思っています。歯医者は治しにいく所、注射されに行く所ではなく、予防しにいく所だと抜いたことによって、やっと歯医者の見え方が変わりました。ご覧になられた方で前の私と同じ考え方の方がいらっしゃいましたらぜひ予防の場所だと思っていただけると幸いです。
これからはプロの手をかりながら予防して、いい歯でいきたいと思います!!

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