辛かった大学生活
大学生活は人生の夏休みと言われ、多くの人にとっては楽しい(楽しかった)時代だと思う。しかし、僕にとって大学生活は辛い事ばかりだった。
僕は家から通える理系の国公立大学に通っていた。本当はその学部とは別で入りたい学部があった。しかし、親に家にあまりお金がないので国公立にしろと言われたのと、高校の担任に文化祭の仕事大変そうだったから一人暮らししない方がいいと言われて進学先が地元の国公立に絞られた。僕が入りたかった学部は地元の国公立にもあったが、その大学に入るための学力がなかったため、別の国公立に行く事にした。学部自体は僕の行きたい学部ではなかったが、研究室でその学部の視点からになるが僕の行きたい学部に近い研究ができる所にあったのでその研究室に入ればいいだろうと考えて進学先を決めた。
入試を突破して進学を決める事ができた。勉強に対しての不安はあったが、親をはじめとした多くの大人から大学は楽しいと聞いていたので僕は大学生活に期待を抱いていた。
しかし、蓋を開けてみれば僕の大学生活は辛いものだった。
まずは勉強について。
僕は元々別の学部を目指して勉強していた。その学部では生物学を必要とするため、高校では理系で生物を選択していた。しかし、僕が実際に進学した学部では物理や数学(数学3の内容含む)を基本としていた。僕は高校で物理も数学3も履修していなかったため、それらの勉強が人より理解できなかった。また、最初の頃の数学や物理を勉強する時間が多かったが、元々大学で生物を学びたかった僕にとっては本当にそれらの勉強が苦痛だった。ほとんどの人は大学は自分のやりたい勉強を学びに行くと思うが、他の人は興味を持ってこの学部にいるんだろうな、やりたい勉強できて幸せなんだろうなって考えて自分の事が惨めになった。また、理系の学部だから実験の授業があったが、僕は機械の操作が下手な上に物理がわからないから実験結果を踏まえた計算ができずに何度もグループの足を引っ張り、同じグループの人によく怒られた。1年の12月頃、僕はメンタルに限界が来た。親に大学の勉強に興味が持てないと気持ちを溢した。国公立とは言え高い学費を払ってくれる親にこんな事を言うと怒られると思ってずっと言うのを我慢していた。案の定親に辞めれば?とか人のせいにするなとか怒られた。僕は今までずっと抱え続けていた気持ちを吐き出した。ずっと溜まっていた気持ちが溢れていった。まさか大学生になってあんなに泣くとは思っていなかった。その後親と話し合って、大学を辞めず放送大学の生物の授業も受けてみる事にした。親がネットで放送大学でも生物を学ぶ事ができるという情報を見つけてくれた。放送大学の授業を受ける事になっても学部の授業や実験は辛かったが、学びたかった生物について学べる環境が手に入り精神的に少し楽になった。
次にプライベートについて。
僕はガチで大学生活ぼっちだった。入学した頃知り合いを作れるようにと新入生合宿があったが、僕はインフルエンザで休んでしまい、知り合いを作る機会を失った。合宿でなんとなく学生同士のグループはできていて、僕はその輪に入れなかった。また、僕は剣道サークルに入ったが、1年の後期からみんな授業や実験で忙しくなりサークルに参加できなくなり、部員とも疎遠になっていった。後の就活でガクチカはグループで活動した話の方がウケがいいみたいで、1人で勉強を頑張っていた僕のガクチカはサークルなど真っ当な学生生活を送っていた就活生達に蹴散らされる事になる。
後は都会の大学に通ってい人が羨ましく見えた。何回か同窓会があったが、とにかくみんな大学生活が充実していそうだった。特に大学コンプが刺激されたのは学祭の時期で、僕の大学の学祭は盛り上がり方がショボかったしゲストもよくわからないバンドとかだったが、都会の大学の学祭は規模が大きくて盛り上がっていそうだったのと、大規模フェスのメインステージに出て来るような人気バンドが来るのが羨ましかった。
このような辛い大学生活を送っていた僕はよくネットに逃げていた。当時はTwitterなどのネットミームが本当に面白かった。止まるんじゃねぇぞとかキリトかなーやっぱとか拳で抵抗とか5000兆円欲しいとかリスニング四天王とか面白いネタが沢山あり、それらを見て楽しんでいた。また、Twitterの坊主選手権にもハマった。最初は面白いアカウントあるなーって坊主さんをフォローしたが、ツイートを見ていて参加型だと知った。少しずつ選手権のコツを覚えていっていいねを貰えるようになり、遂に入選を手に入れた。初めて入選した時の感動は今でも覚えている。1回ガチの渾身の回答で930いいねくらいきて最優秀を取った時はマジで通知が壊れるかと思った。こうやって僕はリアルでは満たせない承認欲求を満たしていたのである。当時は坊主選手権は楽しかったが、現在はリプ欄がインプレゾンビに埋め尽くされてしまい残念である。後最近のTwitterは特定の属性の人へのヘイト発言ばっかであの頃のネットミームが面白かったTwitterが恋しいなと思う。
3年の夏休み、僕は初めてライブに行った。高校の時から大好きなBUMP OF CHICKENのaurora arkツアーである。ライブは人が多いからとか言ってずっと敬遠していたが、勇気を出して行ってみた。行ってみて、これがライブなんだな、めっちゃ最高じゃんって思った。
その事もあり、時間が取れる大学最後の1年でライブとか旅行とか行けるようにバイトを頑張った。また、入りたい研究室に入って研究に専念できるように勉強を頑張って後は研究だけすれば卒業できるくらいの単位を取った。こうして就活さえ乗り越えれば楽しい大学4年生が送れると思ったのだが……、今は21卒で察していて欲しい。続く。