全国学生行動連絡会定期全国大会開催に寄せて
来る3月に某所で行われる、全国学生行動連絡会定期全国大会が盛大に開催されますよう、心よりお祈り申し上げます。今、開催に尽力されている、檜田委員長を始め、全国学生行動連絡会執行部の皆さま、また参加されている学生の皆様に心から敬意と連帯の意を表します。
さて、大学における現下の状況は厳しいものがあります。皆さまがご承知されていますように、すでに以前からキャンパス内での表現の自由が毀損されるなど、弾圧がある中で、昨年は特に、東京大学の学費値上げという問題が持ち上がり今年に入っても、京都大学の学生が今もなお進行している形で、弾圧を受けています。そうした学生の学ぶ権利の破壊、自由と民主主義の破壊が行われている中で、闘う学生の集まりである、全国学生行動連絡会の活動はますます重要になっています。その一つの理由は、特に自由と民主主義を擁護する主体の一つである労働者の大半が日本では異常な低賃金・長時間労働、資本による吸血によって生存が脅かされ、活動する時間をなかなか持てないというところがあると思いますが、それは、私も実感しているところです。今まさに、相対的に活動しうる条件を持つ学生の行動が重要になってきます。
今の情勢では、学内での表現規制、すなわち立て看板の掲出やビラ配りの禁止や、そこまでいかなくとも相当程度の抑圧、「稼げる」大学への大学自体の変容、特に東北大学の国際卓越研究大学制度、学生自治寮への弾圧など、多くの問題が大学問題についてだけでも山積しています。それだけではなく、知というものが、帝国主義への奉仕の道具として転化した歴史……アイヌの遺骨収集問題、帝国主義的侵略戦争への軍事研究などの協力、イスラエルの大学との協定といったキャンパス内にとどまらない問題もまた歴然として存在しています。労働問題についても、学生は学費値上げ等の問題とかかわって、半ば労働者としての性格をも持っています。
しかし、こうした問題について個人で取り組んでいくこと、また個々の大学で取り組んでいくことにはその運動の手工業性からの脱却が困難であるのは、おそらく皆さまご承知の通りだと思います。大学当局が個々の大学で個々の学生を弾圧することは容易でしょう。また、個々の学生が個々の大学で運動を作り上げていくのはなかなか困難もあるし、他の運動の積極面を継承できないのは惜しいところです。そうした手工業性の脱却から、あなた方全国学生行動連絡会の、全国の大学での運動を結びつける試みは非常に重要で、きわめて大きな力を持ちうるものだと考えています。
我々労働者も、きわめて限られた中ですが、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、当面のさしせまった問題に対する共同と団結を推進していきたいと思います。
万国の労働者・農民・学生団結しよう!