見出し画像

「1789〜バスティーユの恋人たち」東宝初演 2016-04-21

2016-04-21

東宝の新作、「1789」観てきました!
フランス革命もの。時代物は好きなうえに、出演者がお気に入りの方多数!
ブロードウェイではなくフレンチミュージカルということで…
フレンチミュージカルは「壁抜け男」を観ましたね。
あれもちょっとおされで小粋なお話でしたね。

キャストは、敬称略で
ロナン…加藤和樹
オランプ…神田沙也加
マリーアントワネット…花總まり

シングルキャストで
古川雄大、上原理生、ソニン、吉野圭吾、坂元健児、広瀬友祐、岡幸二郎、飯野めぐみ…
という、まさに俺得な出演者さんたちです。

演出面ではプロジェクタを多用して、最新のレ・ミゼラブルのような印象を受けました。
吊り天井からの舞台面に変化するところは、すこし「ジャンヌダルク」の舞台を思い出します。

曲がオーケストラではなくシンセベースの曲も多く、ラップのようなヒップホップのような歌やダンスもいくつかあり、中世のドレスや軍服で今風のダンスという組み合わせは面白かった♪
やっぱりこういうダンスは慣れていないのか、ちょっとぎこちない方もいらっしゃったけど、バレエの優雅な動きと激しいコンバットダンス、いろいろ見れて飽きませんニコニコ

うーん…ただ、ストーリー的にはロナンとオランプがお互い好き合うところが急すぎて「え?どこでそんな惹かれる要素あったの?」とか、ラストが尻すぼみのような感じも…
レミゼのガブローシュの立ち位置と同じシャルロットという子役さんの立ち位置が、子役である必要があったのか?とか…ちょっとそのあたりは疑問をもちました。
ガブのような、戦場を生き抜く子供という背景もなく、バックボーンがないままお助けキャラとして出てくるので…
子供が効果的に出てくる作品は好きなのですが、(サウンドオブミュージックとかモーツァルト!とか)今回はちょっと謎ドクロ

配役ですが、今まで役者さんがやってきた役の系統に近いキャスティングのような気がします。
ロナンの加藤さん(レディベスのロビン)、ダントンの上原さん(レミゼのアンジョルラス)、アルトワの吉野さん(レディベスのルナール)、ペイロールの岡さん(レミゼのジャベール)、ソレーヌのソニンさん(娼婦系のイメージ)…
意外性はなかったですが安心して観れました。

その中でラマールの坂元健児さんは、私はライオンキングのシンバしか知らなかったので、すごくコミカルな役にびっくり!楽しかった!

残念だったのはオランプ…。役作りとしては悪くないのですが、この実力派の役者さんたちの中で一人声量が足りないためか、マイクの音量をあげているようなのです。
彼女が喋るとひとりだけ声の音質がちがって、モノローグのようなテレパシーのような、ぐっ!と持ち上げた音になるのです。
なので会話をしていても気になってしまうし、同じ場所にいるように聞こえないのです…
また、やや弾け切らないところがあって、全体的に見るとキレイなのですが…感情的な男性陣と一緒にいると、一人冷めているように見えてしまって…
王妃に対しても冷静というか、固執がないような印象を受けたのがもったいなかったです。
マイクで録音するアニメとか吹き替えなら演技も申し分ないのでしょうが…舞台でこのメンバーの中のヒロインとして聞くとバランスが悪かったのが残念ですタラー
また、これは好みの問題で申し訳ないのですが、身長が低めなのでスラっと長身の男性陣と並ぶと…子供のようで…
かっこいいイケメンが…ロリコンに見えてしまうのです…ごめんなさいごめんなさい言いがかりなんですが…だってそうなんだもん!
恋人の見た目バランスでいえばもう少し身長が高いほうが…
あ、でももうひとりのロナンだったらちょうどいいかもしれませんね★

アントワネットは無邪気なところと愛に生きるところと王妃として生きるところ…素晴らしかったです。
ただ、衣装が横に豪華なのですが縦が薄くて…奥行きがないので、マンボウに見えてしまったのが敗因です…
歴史的にそういうものだったのか、舞台での立ち回りのせいなのかはわかりませんが…マンボウ・アントワネットが気になってしまいました…

来月、もう一回観に行くのでもっと細かいところも観てきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!