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突然立ったバスの席 彼女の真意  2024.8

 バスが、バス停に停まるほんのちょっと前、ほんとうにほんのちょっと前のこと
若い女性が座っていた席を立った。
       すくっと立った。
席が一つ空いた。ちょうどその時は全員が座れていましたから。まさに、彼女が立った席が空いたのです。私は、可笑しなことするなあ…です。
 バスが、バス停に停まりました。私には見えなかったのですが、お年寄りのご夫婦が乗ってきました。お年寄り妻が、
「ほら、ここ空いてるわよ。」
お年寄り夫が「あれまあ…」と会話を交わしてお年寄り夫が、まごまごしながら座りました。
「発車します。」運転手の声。
その時、私、分かりました。
彼女は、自分の座っている位置からバス停に停まる瞬間に、お年寄りの方がいるなと認識したのです。だから彼女は、それを察知して早めに席を立って席を開けたのでした。そこに何も知らないお年寄り夫婦が乗ってきて、ここ空いてるよ、となったのです。
 なんと素敵な若い女性なのでしょう。
心の中で拍手をしました。 
大きな大きな拍手。
 こんな彼女とつきあいたいなあ。
                駄洒落栖人@since 2009


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