國文學研究会大東文化大学

大東文化大学國文學研究会の公式noteアカウントです! 部員たちの作品を始め、参加させていただく活動の宣伝や國文研部録(ブログ)など投稿しています

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マガジン

  • 部員の執筆作品

    國文學研究会の部員が書いた作品の一覧です

  • 文学フリマ東京39出店者作品

    文学フリマ東京39にて出店者として参加する部員の作品を集めました 出店者:晴牧アヤ・岸根・藤宮舞美・金木 犀(敬称略)

  • 國文研部録

    國文學研究会の部員たちによるブログです。部活動の様子や参加させていただいた活動の感想、あとは部員の好きなものなど書いていきます

最近の記事

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今年も文学フリマ東京、参加します!

 どうも、大東文化大学國文學研究会です。今年も國文研は文学フリマに参加させていただきます!  12/1(日)、文学フリマ東京39にてサークル名『大東文化大学國文學研究会』で出店させていただきます。今年は「旅」をテーマに設定した短編集、『飄々』特別号「旅」を販売する予定です。昨年販売した『飄々』も合わせて販売いたします。また、ブースはと−51・52にございます。  なお今回の文学フリマの出店者ですが、 岸根 藤宮舞美 晴牧アヤ 金木 犀 の4名を予定しています。どうぞよ

    • すぐ見られるように、お品書きだけ改めて。 12/1(日)、どうぞよろしくお願いします 新刊…「旅」をテーマにした短編集 既刊…昨年販売した短編集を今年も

      • 欲しいもの

        私には、何か欲しいものがあったのです。

 とてもとても、欲しいものがあるのです。
 それは、幼い頃からずっと欲しいのです。 
でも、それが何かは、分からないのです。 なので、私は勉強をすることにしました。 
本に囲まれて、一人静かに学んだのです。
 少し欲しいものに近づいた気がしました。 そうしたら、さっそく一つ見つけました。
 最初に目星をつけたのは、お友達でした。 どうやらお友達は人生の宝らしいのです。 私には、たくさんのお友達ができました。
 私は頭が良かったの

        • 『飄々第90号』について(PDFファイル付)

           こんにちは、大東文化大学國文學研究会です。始めに、大東祭に来てくださった方、本当にありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか? 事前にお知らせしていた通り、『飄々』を無料配布しておりましたが、今年はどうやら適正量用意出来たようで、ご希望された方には全員渡すことが出来ました。『飄々』の方もお楽しみいただけたでしょうか。  さて去年一昨年と、大東祭終わるまでの間に『飄々』がなくなってしまったために、noteの方でもダウンロード出来るようPDFファイルを公開していました

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        今年も文学フリマ東京、参加します!

        マガジン

        • 部員の執筆作品
          13本
        • 文学フリマ東京39出店者作品
          8本
        • 國文研部録
          5本

        記事

          國文研部録 「私が惹かれた歌詞紹介」/灰染よみち

           作詞って難しいですよね。そんでもって普通の詩も難しい。こんにちは、灰染よみちです。國文研部録ではFile1も担当していましたが、あれは説明回のつもりなので個人回としては初という認識です。どうも、お久しぶりです。  ただ今、大東祭にて配布する『飄々』の制作が落ち着いてきたところではありますが、文学フリマのことも考えると結構大変な時期で、部員みんな結構忙しくしております。ここらが頑張りどころ。  さて、そんな部誌『飄々』にて、自分は今回詩を書かせていただきました。こういうのも

          國文研部録 「私が惹かれた歌詞紹介」/灰染よみち

          大東祭の季節がやってきました!

           いよいよ大東祭が間近に迫ってきました、どうも大東文化大学國文學研究会です。大東文化大学の文化祭、大東祭。今年はなんと100回目の開催ということらしいです!   今年の開催日は11/2(土)と11/3(日)。時刻は2日が10:00〜17:00、3日が10:00〜17:45までとなっていますが、私たち教室発表部門は3日のみ16:00までですのでご注意を。  さて、大東祭は大東文化大学の板橋キャンパスにて行われるイベントでございます。そちらにて國文學研究会では毎年、部誌『飄々

          大東祭の季節がやってきました!

          逆ぼったくり喫茶/麻布天

           20世紀後半、某国のあまり豊かでない街に、その喫茶店はあった。喫茶店と呼ぶにはかなり大型なそこは、大抵の値段は通常の半額以下、コーヒーに至っては5分の1の値段という破格の喫茶店だった。人々は値段の秘密を聞こうとはしなかった。何故なら人々は知っていた。マスターも従業員も、この街では知らぬ者はいない程の犯罪組織であったから。犯罪組織といっても、善良な市民を危険に晒し、悪逆無道の行いをするような集団ではなく、弱きを助け強きを挫く。ニッポンでは「鼠小僧」と呼ばれるような組織だった。

          逆ぼったくり喫茶/麻布天

          コーヒー味のキス/水宮春

           私は喫茶店が苦手だ。こぢんまりとした雰囲気も、誰でも落ち着けるような静かな雰囲気も嫌だ。そもそも、好みのメニューがない。あと、コーヒーが苦手な時点で終わっていると思う。 「やっぱり落ち着くなあ」 「うん、そうだね」  それでも、好きな人が喫茶店を好きだというのなら合わせるしかないではないか。  喫茶店のことは苦手なままだけど、彼のことはずっと好きだ。まだカップルではないけど、どこかのタイミングでそういう関係になって、いつまでも一緒にいれたら幸せだ。そのためには、彼の

          コーヒー味のキス/水宮春

          明け方グラデーション/灰染よみち

          「はい、お待たせ。クリームソーダ」 「ありがと。……でもお客さんなんだから、もっと懇切丁寧にしてほしいものだなぁ」 「からかいはいらないよ。今は忙しいんだから」 「うん。知ってる」 「……もう。もっと暇な時に来てくれれば良いのにさぁ」 「この時間なら、バイト終わりに一緒に帰れるだろ」 「1時間後ね。今日は健気に待ってくれるかな?」 「悪かったって。昨日はすぐ帰って」 「……じゃあお詫びに私にもクリームソーダ奢って」 「おいおい。バイト中にサボろうってか」

          明け方グラデーション/灰染よみち

          砂糖とスパイス、それから/岸根

          「おい、砂糖を入れすぎだ」  ぼたぼたとカップの中に砂糖の塊を入れる女を見て、思わずこめかみを抑える。 「はあ……」 「頭痛いの? 悩みごと? かわいそ〜う! 」  コーヒーを一口。それから全くそう思っていないだろう、と睨むように女を見れば、明らかにとけきらない量の砂糖をまだ入れている。その砂糖だらけになった琥珀色の水で、元の味はわかるのか? と顔を顰める。それから、女の手を掴む。この馬鹿はこうでもしないと止まらないことを、短くもない付き合いの中で理解していた。 「

          砂糖とスパイス、それから/岸根

          苦いものは味わえない/晴牧アヤ

           ブラックコーヒーというものを、わたしは美味しく飲めたことがない。  初めは、わたしが子供舌なのが原因かと思っていた。けど毎日飲んで慣らそうとしたって、安いものだから不味いのだと品質を上げてみたって、ただ苦いだけだった。砂糖やミルクを入れても、苦味を誤魔化しただけに過ぎない。というか、それをしたって苦いことは変わりなかった。多少マシになっただけだ。  どうしても、わたしはブラックコーヒーを味わうことができなかったのだ。もはや、わたしはそれを「苦しみ」とまで感じていた。  こ

          苦いものは味わえない/晴牧アヤ

          國文研部録 「小説の書き始め方」/晴牧アヤ

           こんにちは、僕です。はじめまして。  今回担当の晴牧アヤと申します。以後お見知りおきを。過去にこのアカウントで僕の作品が投稿されていますので、よければそちらも読んでいただけたらと思います。強欲ですね。  では、早速本題に。今回は、國文研らしく「書く面白さ」について語っていけたらと思います。   まず初めに、こんな話から始めてみましょう。  僕は高校でも、この國文研のような文芸系の部活に所属していました。それで、高校・大学のどちらでも、実は入部者全員が経験者ってわけではなか

          國文研部録 「小説の書き始め方」/晴牧アヤ

          【六月祭企画】文芸喫茶「刻文」が開店致します

           雨の香りが早くも漂っております、そんな6月。もう梅雨を迎えたのでしょうか。間もなくだとは思っていますが、5月後半くらいから雨の日が頻繁に訪れている印象です。  さて、こんなありきたりな時候の挨拶から入らせていただきましたが、大東文化大学では6月の後半頃に毎年「六月祭」なる文化部のミニ文化祭のようなイベントが行われています。今年も開催され、もちろん國文研も参加させていただきます。昨年は140字小説と三題噺を展示しましたが、一体今年は何をやるのか……。こちらで紹介させていただ

          【六月祭企画】文芸喫茶「刻文」が開店致します

          國文研部録 「私の創作理論!」/水宮春

           はじめまして。  ペンネームで水宮春を名乗っています。今回は私が担当になりました。よろしくお願いします。  この記事が掲載されているのは4月ごろですかね? ペンネームに「春」がありますけど、私は春が嫌いです。環境が新しくなるとか嫌いなんですよ……しかも、花粉症だからめちゃくちゃ鼻水でますしね。とにかく嫌なことがたくさんです。  そんな春でもうれしいことがあります。それは、新しい人との出会いです。必ず出会えるものでもないですけど、やっぱりいろんな人と出会うことは大切だな、と

          國文研部録 「私の創作理論!」/水宮春

          泡沫にはならない/岸根

           月の光を浴びてどこまでも広がる水面は私のなにもかもを包み込んで肯定してくれそうだ。私はいつだって月光を反射して眩く揺れる水面に沈んでしまいたいと思っているのだけれど、いざ足を踏み入れようとすると足が震えて、美しいはずの海が恐ろしく思えてしまって、砂浜に立ち尽くしている。  「気ィ済んだか」と低い声がする。何も返事をせずにいれば男は「……そうかよ」と答え、煙を吐き出した。  その様子を横目で見ながら私はふらふらと吸い寄せられるように水面に足を付けて、ぼんやりと浮かび上がっ

          泡沫にはならない/岸根

          無題/藤宮舞美

           私は特に何か書くネタがないのだが、飄々に何か作品を出さなくてはいけないので、大変困っている。  別に飄々に作品を出すことは強制ではないのだが、折角國文研にいるのだし何か書きたいとは思っている。ネタになりそうなものはないかと街をうろついては見たが、風変わりなルンペンも博覧強記な変人も現実にはいなかった。  そもそも、小説とは何だろうか。私はこの冊子に寄稿するときに深く悩んだ。広辞苑によると文学の一形式と書いてある。かの有名な作家、芥川龍之介は辞書の言葉より小説の言葉は美しくな