「10年間 完全ヴィーガンのインフルエンサー、飢餓で死亡…」は本当に飢餓で死亡したのかファクトチェックを行いました。
野嶋ゼミファクトチェックチーム(田村、木内、橋本)です。
今回は「10年間 完全ヴィーガンのインフルエンサー、飢餓で死亡…」というShare News Japanの記事をファクトチェック致しました。
この記事は、10年間ヴィーガンとして活動していた
ザンナ・サムソノバさんが7月21日に餓死したというもの。
元はNEW YORK POSTからの引用記事。
しかし、
記事内では「実際の死因は明らかになっていない。」と記述されている。
このタイトルにある「餓死」は本当なのか?ファクトチェックを行った。
「何故このテーマを選んだのか」
「10年間完全ヴィーガンが飢餓で死亡」という強烈タイトルは、
ヴィーガンへの誤解が広まりそうなものだから。
また、既にSNSで拡散され、さらに投稿のリプライでも偏見が多く
誤解を招いているため、今回このテーマを扱った。
「そもそもヴィーガンとは?」
ヴィーガンとは、日本語で採食主義者とも呼ぶ。
食生活において肉や魚、卵や乳製品など、をはじめ、
動物由来の服や生活用品も使用しない者たちを指す。
一般的なベジタリアンとは異なり、卵や乳製品も食さないことが相違点だ。
「レーティング」
判定結果は、誤りと判断できないが根拠・証拠が非常に乏しい
根拠不明となりました。
「検証過程」
ヴィーガンのインフルエンサー ジャンナ・サムソノヴァさんについて
➀ローヴィーガンだった(生の野菜やくだものを食べる菜食主義のこと)
②始めた理由:老けてみえる友達はみなジャンクフードを口にしていた為
③この生活を10年は続けており、少なくとも6年間は水もとっていなかった
「本当に飢餓で死亡したのか」
母:「娘は長年のローヴィーガン生活で疲れ切り、ストレスが極限に達していた。コレラのような感染症にかかったようだった」
友人a:この友人はその後、タイのプーケットでガリガリに痩せたジャンナさんを見かけて恐ろしくなったそうで、「彼女は私の部屋の上の階に住んでいた。私は毎朝、『彼女が遺体となって発見されるのでは』と心配だった」
友人b:ジャンナさんは神経性やせ症(拒食症)に苦しんでいたそうで、「ジャンナは亡くなる前の1か月、骨と皮だけになっていた。彼女は1か月近くベッドで過ごし、起きても歩くことが困難で、階段を一歩上がるのに数分を要していた」と明かす者もいた。
しかし、実際の死因は現在も捜査中である。
ヴィーガンの影響により体調が悪くなってしまった可能性はあるが実際の死因はまだ解明されていない。このことから根拠不明という結果になった。
「付帯意見」
オックスフォード大学(2019年)
・・・野菜中心の食生活を送っている人は、脳卒中を患いやすくなる。
(非ベジタリアンの1.2倍の割合)
▶︎動物性タンパク質と脂肪分が決定的に不足している為
柴田博氏(日本応用老年学会理事長で医学博士)
・・・あらゆる体の機能がどんどん落ちて、万病の元となる。
▶︎血液中のタンパク質である『血清アルブミン』の値が著しく低下
「まとめ」
・実際の死因は現在も調査中であり、飢餓で亡くなったという可能性は
あるが、確かではない。
・10年間 完全ヴィーガンのインフルエンサー、飢餓で死亡…」という記事の
タイトルは、根拠不明と言える。
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