アスリートキャリアで代表的な五つ
長文ファンの皆様おはようございます。
昨日はメディア対応の話をしました。それらは将来何になりたいかから逆算されます。かと言ってなりたいものがはっきりしている選手はそう多くありません。私も引退するまでそうでした。
ですので、何パターンかアスリートのセカンドキャリアの事例を出してみたいと思います。当然もっと多様ですが、わかりやすく代表的なものをピックアップしました。
1、ビジネスマン
一番多いのがこの道です。アスリートの多くは引退後、一社会人として社会に馴染んでいきます。実はアスリートの人脈で最も欠けがちなのは、会社員です。 どうしても、社長、医師、弁護士、メディアに出ている人などある特定領域の知り合いが増えます。けれども、それは特殊な世界です。社会の多くの職業は会社員です。 ビジネスマンの知り合いができるだけで、組織人の解像度、社会の見え方が違ってきます。特に現実を教えてくれるビジネスマンが知り合いに一人いるだけで随分違います。
2、先生・コーチ
二番目に多いのがこの道です。先生になる、コーチになるです。特に意識をせず機会があればこの道が多いです。 この道に進むにあたっては特に難しさは感じないと思いますが、一つアドバイスがあるとしたら、とにかく社会人の友人を持ち続けることです。できたら、一旦社会人になる(副業でもいいので)のはお勧めします。 ご存知の通り、今は社会において社会人としての振る舞いを求められない職業はありませんし、生徒に対してのアドバイスに引退後の社会での生き方を伝える機会が増えています。
3、メディア
いわゆるコメンテーターや、タレント的な道です。この道で重要だと思うのは、アスリートという肩書きが薄まった時にどう生き残るかです。アスリートと言われている間は、猶予期間でその期間中に別のアイデンティティを見つけられるかどうかの勝負です。 アスリートは素晴らしいですが、例えば東京五輪のメダリストの名前を言える人は少ないですし、リオになるとさらに減ります。大体8年経てば人の記憶は入れ替わり、次世代に興味が移ります。 その時、別の役割を持てているかが大事だと思います。競技を超えた何かです。
4、公共・協会
社会的な活動、協会での役割などが入ります。ここは他と兼業している人も多くいるので専業とは言い難いかもしれません。 この世界で重要なのは、法律と財務とメディアの三点で信頼できる人を持つことです。できたら官僚、政治家もあればなお良いです。そして、端的に意見を言う練習が必要です。 いわゆる意思決定に関与することが増えるわけですが、その意思決定は常に上に上げたものに影響されます。それはつまりどれだけ情報を持っていて、考え方の軸を練っているかに影響されます。 スポーツ界ではこの役割がアガリのポジションになっていることがあります。組織の意思決定は組織の行末を決めてみんなのために働く役割で、決して名誉職ではありません。善管注意義務という重い責任もこれからはさらに強調されると思います。
5、起業・独立系
はみ出る道ですね。この道で一番良くないのは(自分の反省も含めてですが)軽く始めることです。大事なことなので強調しますが、資産が吹っ飛ぶのはだいたい事業です。なんか楽しそう、儲かりそうで始める飲食業ほど恐ろしいものはありません。 アスリートの癖は、上手くいくはずと信じる楽観性、すぐやりたがる行動力、自分はできると信じる自信です。これは十分な知識経験を伴えば素晴らしいですが、それがない場合は爆弾になりかねない性質です。 独立系に行く場合は、覚悟が必要です。この道に行けばもうアスリートであったことはほとんど関係ありません。一方で、道なき道をいくのが好きな人は楽しいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?