
Photo by
エドゥアール・マネ / メトロポリタン美術館
人を育てるための質問を使いこなす技術
長文ファンの皆様おはようございます。
質問は人を育てる上で重要なものだと思いますが、これを使いこなすのは難しいとも感じます。
第一に質問に対しての回答を評価してしまいがちです。
質問をしながら、自分の頭の中で正解を思い描いていれば、その質問は「相手に正解を探させる」ものになります。これでは「正解を答えよ」とするテストとあまり変わりません。
質問で他者を育てるには質問への返答に対してオープンにならなければなりません。それは言い換えると、答えではなく「相手が考えたこと」に興味をもつべきだということです。
第二に質問者は質問される側との関係性を示しがちです
関係を重んじる日本では、容易に対話に上下が生まれます。形としては質問の形式を取りながら、実際には「相手に教えようとしている」ことは少なくありません。
上下関係を意識しながら質問されると、質問された側もそれをきちんと感じ取ります。
第三に、好奇心を保つことの難しさです。
そもそも質問者が興味を持って質問しているかどうかを人は感じ取ります。特に質問者が「正解」に興味があるのか、「どのように考えたのか」に興味があるのかは、違いを生みます。
正解ではなく考え方であればどのような回答も面白がることができます。そうなると、知識に大きな差がある子供に対しての質問も「合っている、間違えている」ではなくなります
人生において「質問は、正解か不正解をジャッジされる攻撃的なもの」という経験しかしていない人は、反射的に防御反応を示します。する側になった時もリラックスして相手に質問できません。
全ては自分を忘れて興味を持つことから始まると思います。相手の答えを面白がり、それに対して自分の話をする。このような学びの応酬が始まるきっかけを生むのが質問の妙だと思っています。
いいなと思ったら応援しよう!
