Friends on Ice (FOI)
フレンズ・オン・アイス(通称FOI)は、荒川静香さんが座長となって毎年8月末頃に行われるアイスショーです。
今回はFOIについて書いていきます。
私自身がFOIを最初に見たのは2021年。その後毎年通っています。大好きなメンバーばかりというのと、私自身がトリノ~バンクーバー世代の選手とほぼ同世代というのもあり勝手に親近感を抱いているメンバーが多く出演するので、個人的にもとても思い入れがあるアイスショーです。
特徴
メンバー
座長の荒川さんと縁のある人が集められます。基本的にトリノ~バンクーバー世代の方々が中心となります。シングルだけではなく、ペアやアイスダンス出身の方も多いですし、海外スケーターも多く登場します。出演者の大半はプロスケーターで、現役選手はゲスト的な立ち位置です(コラボナンバーには加わることも多いです)。
また、振付師としても活躍しているメンバーが多く、自分たちで作り上げている印象も強いです。
場所
新横浜スケートセンターのみでの開催となります。常設リンクを使用するため、コストをここで抑えているのかなと考えています。
客席数もそれなりにあり(といっても多すぎず)、見やすい会場というのと、毎年同じ場所で行うので、固定客も生まれやすいです。
また、会場が一か所というのも、移動費用や設営費用をおさえるためと捉えています。その分キャストを豪華にできるのかなと思います。他のアイスショーに比べて、プロスケーターが多く、コラボナンバーが多いこともあり、練習期間は長めの印象です。
若手選手の活躍
現役選手が毎年数人出演します。新規顧客層の獲得も狙いの一つかと思います。また、キッズやチャンス枠もあります(オーディションで選出)。キッズスケーターにとっては、アイスショーを体験できる貴重な場となり、その後の活躍のきっかけにも繋がっているようです。
グループナンバーが多い
プロスケーターが多く、振付師が多いからというのもあるかもしれませんが、グループナンバー(コラボナンバー)がとにかく見応えがあるものが多いです。
また、競技では見られないような、男性のみ、女性のみ、男女混合(男1対女5などのアンバランスも)、カテゴリー区分にとらわれない様々な組み合わせで行っています。
さらに、ストーリー仕立てになったプログラムもあったり、かなり手のこんだプログラム作りをしている印象です。ソロやカップル競技の枠組みにとらわれない唯一無二のプログラムの世界観を作り上げることを可能にしています。
抽選会
1部と2部の間に抽選会があります。主にアイスショーのグッズ(サイン入りポスター、出演者やスタッフが着ているパーカーなど)やスポンサー企業提供商品がプレゼントとなります。
進行は出演スケーターにゆだねられているので、ゆるりとした雰囲気ですが、スケートとはまた違った雰囲気がみられ、またスケーター同志の掛け合い(仲の良さ)も垣間見れます。
出演スケーター自身のアナウンス
進行役としてMCはいますが、プログラムが始まる前のアナウンスは出演スケーター自身が行います(録音したもの。外国人スケーターはMCの日本語訳が入る)。
このショーに向けてのメッセージや、プログラムに込めた想いを自分の言葉で語るため、アナウンスによる分断の印象がなく、シームレスに感じます。
個人的には、これがとても効果的でよいなと思っています。
2024年の特徴
個人的には長く続いて欲しいと思っているのですが、マンネリ化もあり、アイスショー乱立の中で集客も厳しくなってきているのかなぁと感じるところもありました。
常連のお客さんで盛り上がるのはとても楽しいのですが、いまひとつ新規客を取り込めていない印象もありました。
しかし、2024年に浅田真央さんの出演が発表となり、直後にチケットが完売。真央ちゃん人気の凄さを思い知りました。出演者としてもやはり圧倒的な存在感と人気がありました。
形式としては従来型のアイスショーに近いですが、その中でも様々なチャレンジを行っていると感じますし、プロスケーターによる質の高いアイスショーとして、個々のスキルや表現、想いを思う存分発揮し、差別化を図っていってほしいなと思います。