JO&CaOI中止

2024年10月5日と6日に開催予定だった、JOとCaOIが中止となりました。7月頭(スケート界では年度始まり)の連盟からの年間スケジュール発表の段階では予定に入っていたので、かなりギリギリまで熟考して判断した結果だったのかと思います。
(連盟から中止の発表があったのは2024年7月24日でした)
その背景について、あくまで私の考えを書いていきたいと思います。

ちなみに、私自身は昨年初めて現地観戦をしました。試合とエキシビション、個人戦と団体戦の雰囲気を両方味わえて、とても楽しかったです。

↓昨年の観戦記録はこちら

思い当たること

集客

中止が発表になって残念に思う気持ちもあったのですが、正直なところ、やっぱりなと思いました。去年、集客に苦戦していていたように感じたからです。無料招待や優待チケットもあり、普段あまり見に来ないような客層も入っていたように見えましたが、さいたまスーパーアリーナのごく一部のエリアの一部の列しか埋まっていなかった記憶があります。
CaOIの方は宇野くんや荒川さんが出演するということで、JOよりは集客できていたように見えました。半分以上は埋まっていたでしょうか(土曜の昼と夜の違いというのもあるかと思いますが)。
CaOIではゲストアーティストを呼んでそのファン層からの集客も期待していたかもしれませんが、思ったほど大きな効果はなく、またスケーターとのコラボもほとんどなく盛り上がらなくて残念でした。
全体的に、告知不足、宣伝不足だったと思います。
また、2023年はこれまで放送を担当していたテレビ東京がはずれ、テレビ放送がなかったのも、なんらかの影響があったのかもしれません。

昨年のトラブル

昨年、強制的な座席変更など色々ありました(詳しくは去年の観戦記録に書いています)。また、ダイナミックプライシングなどの様々なチャレンジがありましたが、総じてあまりよい方向にいかなかったかなと思います。(ホスピタリティパッケージ付通し券は好評だったようで、VIPルームが元々設置されているららアリーナで行われた、THE ICEやワンピース・オン・アイスでも似たようなシステムが導入されていました)
さらに、トラブルがあった後の対応もあまりよくなく、余計にこじらせてしまった印象が残りました。観客としては後味が悪い思い出になってしまったかなと感じました。

試合の位置づけ

JOはお祭り的な位置づけで、ISUの得点に認定されず、ランキングにも反映されません。既に引退した選手がこの日だけ特別に復活できるというのも魅力的ではありますが、選手自身も準備や調整が大変ですし、実力に差が出てしまう場合もあります。
また、翌々週からGPS初戦(アメリカ)が始まるので、現役選手にとってはスケジュール的にも厳しいかなという印象がありました。

賞金・渡航費用

賞金がドルだという話もあります。現在、円安なので、日本としては賞金を用意するのに厳しい状況なるかもしれません。
また、海外選手の渡航費などの負担も大きそうです。

チーム戦

ジャパンオープンは、日本、北米、ヨーロッパと3チームに分かれ、FSのみの合計点で競います。
他の試合にはない独自ルールというのも、なかなか浸透しない、盛り上がらない、興味を持ってもらいにくい理由の一つかなと捉えています。
特に、チーム戦・団体戦はなじみが薄く、フィギュアスケートの団体戦の場合はどの試合も少しずつ実施方法や順位決めのルールが異なります。そのため、他の試合と混じってしまう印象があります。私個人としては、特にJOは国別対抗戦とごっちゃになってしまっていました。
せめて、団体戦としては一番メジャーである、オリンピックの団体戦のルールに準じているとわかりやすい、なじみやすいかなと思いました。

まとめ

これまで長年行われてきた大きな試合やアイスショーが中止になるというのは、ここ数年では久しぶりではないかと思います。
背景には、様々な要因があるとは思いますが(外的要因…経済状況など、内的要因…アイスショーの乱立など)、特にJOとCaOIは、運営の部分でもあまりうまくいっていなく、観客にも良い印象を持たれなかった結果かなと捉えています。
環境の変化にうまく対応することと、観客にきちんと向き合う姿勢が大切だなとあらためて感じました。

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