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世界美異識紀行 冬のサーカスと冥界(前編)
サーカスがやってくる ピエロを引き連れて
サーカスがやってくる 小さなこの町へ
サーカスを待っていた あの子もこの子もね
(小島麻由美 パレード)
あの世とこの世はつながってると信じてる。
生者と死者のあいだをぶらぶら。
どうせどこでもよそ者なんだもの。
パリで冬のサーカスと、地下墓地をはしごした話。
冬のあいだだけ開幕するサーカス劇場
シルク・ディヴェールはマレ地区にある。
去年起きたテロの現場にもほど近い。
チケットは予約していなかったけど、ひとりだし大丈夫でしょう!と直行してみた。
行列ができている。入り口にいたスタッフに
声をかけ、劇場内に入れてもらいチケットを購入。
いちばん安い10ユーロの席はもうないと言われ、
25ユーロの席にした。また外に出て列に並んでいるとほどなく入場がはじまった。
お菓子やグッズが売られている
会場は広くてとても華やかだ。
どんどんお客さんが入ってきて大入り満員となった。
サーカスがはじまる!
驚いたのは音楽は生バンドだ。
しびれる。
象が象使いと一緒に出てくる。
タイでも思ったけど象って本当に気持ちが高揚する。象は良い。どうにも滲み出る若干のアイロニーさも含めて・・このときの私の心には、動物くらいがちょうどよかった。
馬・・かわいい
驚いたのはコメディアンが観客を立たせて
誰もが知る名曲でみんなで踊り狂う。
文化の違いをビンビンに感じずにはいれない。
もちろんバンドの演奏はガンガンだ
休憩に入ると、隣席のいかにも横暴そうなオバハンから、家族全員ぶんの荷物を見ておくように命じられる。フランス語だから定かではないけど。
あっ、もしかしたら盗むなよ、と言われてた可能性もある。得体の知れない東洋人だし。
後半も音楽はギンギンである
8等身の美女軍団が踊りまくる
マジック、アクロバティックときたらエロティックなのか?スタイルが良すぎて、異常なさわやかさである。ここまで骨格が違うと羨ましさなど感じないものだ。
フィナーレ、お開きの時間。
象がハンカチを廻す。夢との別れ、切ない瞬間。
サーカスが終わってしまうよ。
ああ、さようなら。
次に逢えるのはいつになるんだろう。
つかのま邂逅して去ってゆく者たち。
今までもこれからもその繰り返しだ。
観客が帰っていく。子ども達は興奮して、
大人も高揚して。終わったあとも記憶にギフトが残る。あるときふと思い出すよ。
あの愉しい仲間たちを。
後半に続きます!
シルク・ディヴェール
http://www.cirquedhiver.com/