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文系大学ランキング

インターネットの世界や受験生の間では、大学の格付けが流行っています。某塾や某予備校も学歴ランキングを公開したりしていますね。今回は以前から質問箱やマシュマロで質問が多かった大学ランキングについて言及したいと思います。ランキング対象大学は、
・旧帝国大学
・一橋
・神戸
・早稲田
・慶應
・中央法
になります。
単に偏差値ランキングであれば、予備校の偏差値表を見てください、で終わりです。このランキングは、
・大学入試偏差値
をベースとしながらも以下のデータも参考にしながら作成しています。
・QSランキング
・司法試験合格者数
・国家総合職試験合格者数及び事務官内定者数
・大手企業就職ランキング
・大学院進学率
・都道府県庁・政令指定都市合格者数
・ここ30年程度の総合的な偏差値(学歴は一世代30年で見るべきと考えているため)
・高学歴層の感覚(地域、年齢、学歴や集団などにより価値観は異なりますが、比較的高学歴層の方の感覚を重視します)
・併願対決、W合格選択
・受験生の人気
などを総合的に判断した上で、最後は私の感覚で決めさせていただいています。東大文系は科類毎、京大・早慶は学部毎に解説しています。また、単なるランキングの提示ではなく、それぞれのランク付けに対して根拠を明示しています。一受験アドバイザーの意見が気になる方はぜひご購入ください。なお、今回は、受験の役に立つ、という公益性のある性質のものではないため、返金保証はつけません。その代わり、他の記事と比較して、値段は下げました。その点、ご了承ください。



では、ランキングを公開します。
SSS東京大学文科I類
SS東京大学文科II類
S東京大学文科III類
AAAA京都大学
AAA一橋大学、早稲田政経、早稲田法、慶應法、慶應経済
AA大阪大学、早慶(AAA、A以外の学部)
A神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、早稲田人科、早稲田スポ科、慶應SFC、中央法




では、ランキングの解説に入ります。
まず、Sランクは東大のみです。文系は東大が抜きんでています。官僚・法曹の文I、民間企業の文II、研究の文IIIと就職、研究に強いです。また、入試難易度においても別格です。東大は文系の大学で唯一、英数国地歴2の二次試験を行っています。負担も別格です。また、近年は公開されていませんが、2010年代初頭まで公開されていた駿台全国模試国立文系英数国地歴2型成績優秀者掲載欄のトップ100のうち90人程度が東大文系志望でした。このように文系では東大が別格なことに異論はないと思います。
SSSは東大文Iとしました。官界、法曹界への圧倒的な影響力。財界や政界にも強いです。国会議員のみならず、都道府県知事クラスも多い。民間企業でも役員クラスの輩出多数。東大設立趣旨として、官吏養成がありましたから、文Iは日本の大学の中で特別な学部(科類)と言えるでしょう。入試偏差値では、理IIIが日本一ですが、学歴としては東大法が日本一である、というのが私の持論です。
SSは東大文IIとしました。文IIは以前から経済職の官僚輩出が強いです。また、官僚にならずとも民間大手企業への就職が強いです。近年は外資系コンサルや外資系金融への就職希望者が東大文IIを目指しているという話です。入試難易度もアップしてきましたね。財務省内定者数においても、以前は財務省内定者の約8割は東大でしたが、そのうち8割は東大法学部出身者でした。しかし、現在は東大卒の財務省内定者のうち、法学部出身者と経済学部出身者の数が拮抗しています。財務省内定者数は学部の実力ともいえるため、東大経済学部の人気、学歴としての価値は高まったと言えるでしょう。
Sは東大文IIIとしました。
東大入試を突破した。これは文IIIの強みです。入試難易度において東大は別格ですからね。また、学歴としても、今の時代もやはり東大卒は強いです。その意味で東大卒を確定させる東大文IIIの価値は色褪せません。また、文III出身者の就職が弱い、という話も聞きますが、文III生の多くは、国家総合職や司法試験や外資系コンサルや外資系金融に興味がないです。目指さない方も多いです。ゆえ、東大文学部や教育学部の就職力が弱くとも、志向性によるものが大きいので、能力が低いとは言えません。また、日本の主要大学の文系学部の中で大学院進学率が高いのも東大文IIIの特徴です。


では、Aランク帯の解説に入ります。大学ランキングは格式や評価の高い大学しか格付けしておりません。そのため、全ての大学はSランク及びAランクとしています。その中で格付けを行いました。

AAAAは京都大学です。入試難易度において、他の大学とは一線を画します。二次、英数国地歴1の4科目入試は、京大、一橋などごく一部の大学のみが採用しています。また、入試は京都大学らしく癖のあるもので考える力を見てきます。東大が処理力重視の入試であることを考えると、京大はゆっくりと時間をかけて考える力を見ていると言えます。
京大と一橋は変わらない、という主張を展開される方もおります。
それに関しては、関西進学校の多くは京大を目指す、ということをお伝えしておきたいです。灘は別格で東大を目指すにしても、東大寺学園、甲陽学院、洛南、洛星、大阪星光学院、西大和学園、白陵、神戸女学院、四天王寺、智辯和歌山、清風南海。などの中学受験関西難関校は基本的に京大を目指します。首都圏の方にはなじみが薄い高校が多いと思いますが、それぞれ実力のある高校です。これらの高校の生徒が京大を目指すことを考えると、特に京大の学力上位層の学力は一橋よりも高いと言えます。また、学歴としても、日本で二番目に設立された大学であり、西日本での力が強いです。東大京大と並び称されることもあるブランドのある大学でしょう。京大理学部、医学部、物理工学科など理系学部の人気があります。最近は情報学科の人気が高いですね。文系に関して言えば、京大法学部は法曹界では東大に次ぐ力があります。また、西田哲学に見るように文学部も強いです。経済学部は就職に強く、総合人間学部は研究で有名です。京大は入試難易度において東大とは少し差がありますが、お買い得な大学と言えます。京大文系は公立進学校の上位の生徒が現役合格を狙えるギリギリのラインと言えるでしょう。

さて、AAAランクです。
AAAランクは一橋及び早稲田政経、早稲田法、慶應法、慶應経済としました。
一橋は京大よりワンランク落ちます。関東の方からすれば京大と同じと考え、関西の方であれば、当然だ、と考えるでしょう。一橋は民間就職に強い大学です。大手企業の管理職を多数輩出しており、ハイステータス職への道はほぼ約束された、と言えるでしょう。人気企業内定者数では早慶に劣りますが、一橋の一学年の学生数は1000人。早稲田の9000人、慶應の7000人と比較するとかなりの差があります。そういう意味で民間大手企業に入社したい方には、内定率を見ればお勧めできる大学です。また、東大京大一橋という括りが特に関東で使われるため、一橋に入る意味は首都圏の方には大きいでしょう。入試においては、数学と地歴公民が難しいです。一橋受験生は合格者であってもなかなか高得点は取れていないと思います。あの問題に立ち向かわねばならない、ということは一橋の難易度の象徴かもしれません。
さて、早稲田政経、早稲田法、慶應法、慶應経済もAAAランクとしました。
これらの学部は併願対決で一橋と五分以上の戦いをしています。W合格選択では一橋が優位ですが、一橋合格確実でも東大を受け、早慶に進学する層がいること、一橋と早慶のW合格をする受験生は基本的に一橋志望であることを考慮し、同ランクとしています。
この早慶四学部は資格、就職に強いです。早稲田政経と慶應経済は民間就職に強いです。法学部はどちらも司法試験を考慮しながらも、早稲田法は公務員、慶應法は民間就職に強いのが特徴です。これら四学部は公務員試験、就職活動、資格試験でも一橋と互角の戦いができるでしょう。QSランキングにおいて、法学系では東大京大に次ぐのが早稲田法です。また、早稲田政経も社会科学系ランキングでは強いです。慶應はMUFGの就職に強いですね。以上を考慮し、これらの大学はAAAとしました。

次いで、AAランクです。
このランク帯はベースを大阪大学と早慶としました。大阪大学は地方旧帝大の中では頭一つ抜きんでた存在です。やはり、大都市大阪に所在地があるだけあって、偏差値が高いですね。また、大阪府民の人気は非常に高い。大阪大学医学部医学科は日本屈指の難易度を誇ります。文学部は鷲田清一先生がいらっしゃいましたね。関西の進学校では阪大の人気は根強いです。
さて、早慶です。早慶は阪大と比較して同ランクとしました。民間就職などに関しては早慶の優位性はありますが、就職は大手企業の本社がある東京の大学が有利です。また、阪大は地元志向が強いため、東京本社の企業ばかりを狙うわけではありません。地方公務員になられる方も多いです。併願対決では阪大合格者は早慶にそれほど併願合格ができていませんので、東大落ち早慶であれば、阪大生よりは学力は高いと言えるでしょう。しかし、早慶には私立文系専願層や指定校推薦やAOや内部生もおり、このあたりはやはり学力的には阪大生には劣るところがあります。ゆえ、学力でみれば総合すれば五分とみます。早慶は就職に強いです。慶應商や早稲田商は公認会計士試験や民間就職に強いです。早慶のブランドは別格で、早慶の学生は基本的には人気企業には内定できる、と考えれば良いでしょう。早稲田の文学部は文壇やサブカルチャーに強く、村上春樹・堺雅人は早稲田文学部出身です。阪大は真面目な学生が勉強する、早慶は合格後に飲み会や遊びを頑張ってコミュ力を高める場と考えれば良いでしょう。

最後にAランク帯です。ここは神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、早稲田人科、早稲田スポ科、慶應SFC、中央法としました。以下、解説していきます。
神戸大学は関西で人気の大学で就職に強いです。関西では京阪神が難関大と認識されており、神戸大学までが所謂高学歴というイメージがあります。入試ボーダーもセンターで80%以上は必要で、高い学力が必要です。北大、東北、名古屋、九州に関しては、各地域を代表する大学です。基本的にはそれぞれの地域の公立トップ校の上位層が進学する大学です。特に地元でのブランドは最高でしょう。名古屋大学のトヨタなど地元企業には就職は滅法強いですね。それぞれの地方旧帝大は特に地元の受験生にはお勧めできます。早稲田所沢、慶應SFCは伝統と入試難易度の点を考慮し、このランクとしました。人科、スポ科、SFC。それぞれ尖った学部です。歴史が浅いがゆえに就職では多少苦戦しますが、学びたいことが決まっている学生には良いでしょう。キャンパスが主要キャンパスと離れていることも影響していますね。最後に中央法ですが、こちらは旧帝大・一橋・神戸・早慶以外では別格です。法曹界での確固たる地位。司法試験合格者数ランキングで1位を確保し続けていた時期もあります。法科の中央、これはブランドです。文系では司法試験合格が重視されていた時代は長かったです。その司法試験に数多くの合格者を輩出してきた中央法は地方旧帝大や神戸と遜色ないでしょう。また、中央法は公務員にも強いです。法曹志望、公務員志望の方には中央法をお勧めできます。東北大も公務員に強いですね。地方旧帝大は地元の道庁、県庁の就職に強いです。

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