プロテインは腎臓に良くないの?
こんにちは!
体調不良・病気で苦しむ人を1人でも減らしたい
東大薬学部卒アンチエイジングアドバイザー
福嶋大介です。
今回は「プロテインは腎臓に良くないの?」について記事を書きました。
●プロテイン取りすぎると腎臓が悪くなる?
これも良く聞くのではないでしょうか。
でもタンパク質は必要ですよね?
でもプロテインは腎臓にとって良くないのでしょうか?
<結論>
別にプロテインやタンパク質が悪いわけじゃない。
(もちろん極端な摂りすぎはよくないけど現実的に摂りすぎても下痢になるので摂りすぎるのは難しいかなぁと)
論点はむしろ
あなたの栄養不足
食事の不摂生のホルモンバランスの乱れ
ストレスの抱え込みすぎで自律神経の乱れなど
という話をしていきます。
このゴールに向けて
まずは
プロテイン(タンパク質)と、腎臓の関係を確認していきましょう。
●腎臓に悪いと言われているのはなんで?
"腎臓の濾過機能の処理が追いつけない可能性"
この一択ですよね?
血液の汚れを腎臓はフィルタリングしてくれます。
これがきちんとフィルターされて濾過されたらいいわけですよね?
このフィルターがうまくいかなくなると
透析と言われる2日に一回病院に行って人工腎臓をつけて数時間病院で横になっていないといけない
というわけです。
では本当にプロテインは腎臓の濾過機能を悪化させるのか
●そもそも腎臓の数値を確認するもの
・クレアチニン
・血中尿素窒素
・尿タンパク
・糸球体濾過率
→腎機能低下していると血液の中にこれらが溜まる(濾過されなくなる)
*クレアチニンとは
筋肉でエネルギーを供給するために使用されるクレアチンの代謝産物です。クレアチニンはほぼ一定の速度で血中に生成され、腎臓の糸球体で濾過されて尿として排出されます。
*尿素窒素とは
アミノ酸が分解されると肝臓で尿素になります。
その尿素がどれだけ血液中に溜まっているかを測定するのが尿素窒素になります。
●腎臓の濾過機能が低下しまう原因はなに?
以下のパターンが考えられます。
1.腎臓で炎症が起きている
腎臓目線でのストレス
(感染症、過剰な負荷、血液の不順によるあつ圧力、腎臓を過剰に使う動き、尿路結石による圧力)
↓
炎症反応がおきる
(いわゆる炎症性サイトカインである、TNF-αやIL-6などが起きる)
↓
ずっと腫れすぎて
細胞組織が"線維化"(硬直して別物質になってしまうこと)
↓
腎臓の機能が低下する
以下"細胞臓器の線維化"に関する引用
https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758122139/10.html
2.血流低下
血管が詰まったり、血流が滞ったりして
栄養不足、酸素不足も考えられます。
3.物理的損傷
腎臓の物理的損傷
炎症のケースもありますが
何かの理由で物理的に損傷して濾過できなくなることもあります。
●プロテインは悪くてタンパク質ならいいの?
プロテインは悪い、タンパク質ならいい
みたいな捉え方をしている方もいますが
どうなのでしょうか。
結論
どっちも同じだけど、メーカーさんや各々の品質による
と考えられます。
現代でタンパク質を十分とれている人は
そのまま続けたらいいと思います。
筋トレをして筋肉を増やしていきたい人
タンパク質が不十分な人は
意識的にとることも大切です。
<プロテインのメリット>
・必要なタンパク質が効率よくとれる
・余計なものはとらなくてすむ
(例えば動物性タンパク質のお肉だけ毎日食べていると、繊維を消化するのに時間かかって労力もかかったり、必要以上に脂が多すぎる場合は詰まることもあったり、ゆえに便秘になる方もいる。
もちろん適量なら大丈夫ですが)
<プロテインのデメリット>
・メーカーによって何が入っているか見えにくい(アミノ酸の配合によって、タンパク質の効率は全然変わったりもするので)
・極端に偏ったアミノ酸配合でとってしまう可能性もある(20種類のアミノ酸が必要なのに、バランスが悪くなる可能性もある。例えば、イメージとして「糖、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、必要なのに、糖しか食べてなくてバランス悪い」みたいな)
・添加物が多い可能性もある(これは肉や魚などでも同じことが言えますが)
つまり
プロテインでもタンパク質でも
別にどちらだから悪いとかではないので
各々の質によりますよね。
人間のお肉でも
不摂生を50年続けてボロボロの人と
健康的でノンストレスな人と
では
人間のお肉の質は違うでしょう。
それと同じです。
●腎臓を悪くするプロテインの可能性とは
もちろん多すぎると
肝臓で処理ができない
↓
アンモニアや尿素が多くなる
↓
アンモニアの毒性や腎臓の処理能力が増す
↓
腎臓がぼろぼろになる
ということはあります。
詳しくは
タンパク質とりすぎて
アンモニアとかがどう悪さするのかは
こちらで↓↓
https://note.com/daisukerbd1/n/n0bca3c188c72
●どれくらいのタンパク質量が適量なの?
腎臓に悪影響を及ぼさないタンパク質の摂取量については、健康な個体の場合、
1日に体重1kgあたり約0.8~1.2gが一般的な推奨量とされています。
例えば
50kgの方なら
40g〜60gのタンパク質になります。
ただし、これはあくまで基準値であり、個々の健康状態や活動レベルにより適正量は異なる場合があります。
研究としては、「健康な個人における高タンパク質摂取の影響」を検討したものがいくつかあります。
例えば、ある研究では、
高タンパク質食(体重1kgあたり2.5g以上)を1年間続けた場合でも、健康な成人において腎機能には有意な影響がないことが示されています。
(Journal of the International Society of Sports Nutrition, 2016, 13(1), 15)
ただし、すでに腎臓に疾患がある場合は、タンパク質摂取量を制限する必要があるので要相談です。
●タンパク質てとりすぎるの?
そもそも
一回で吸収できる限界があります。
例えば
ホエイプロテインパウダーとかだと
一回で20〜30g超えるプロテインは
キャパオーバーなので下痢になります。
経験された方も多いのではないでしょうか。
現実的にタンパク質を摂りすぎるのは
相当取らないと厳しいとは考えられます。
↓
ではタンパク質処理が追いつかないのは
・ビタミンミネラル不足
・ストレスや炎症などで体の臓器なのど機能が低下していること(ゆえに肝臓や腎臓で処理できない)
などが原因ではないかと考えられる
●まとめ
プロテインは腎臓を悪くするの?
とりすぎたらもちろんキャパオーバーになります。
ただ、タンパク質を摂りすぎるのは現実的に難しいので
タンパク質処理が追いつかないのは
・ビタミンミネラル不足
・ストレスや炎症などで体の臓器なのど機能が低下していること(ゆえに肝臓や腎臓で処理できない)
などが原因であることも多いのではないか。
そういう視点も一つ持ってもらえたらと思います。
ありがとうございました!
福嶋大介