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絵本出版賞受賞の舞台裏

 普段私は、特に何も考えずにのんきに暮らしている。そういう部類に入る人間だと自分でも思っているが、決して何も考えていないわけではない。
 世の中のことや自分自身のこと、年老いていく親のこと、ゆくゆく支払っていかなければならない固定資産税のこと、自分の将来のこと、健康のこと、友達のこと。それはそれは考えなくていいことまで 考えている。
 そういった意味では決してのんきではないのだが、こうなりたいというものが明確にはなかった。それが昨年、変わってしまった。

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