全社一丸で過去最高売上を叩き出した備忘録
こんにちは株主会社DROBE COO の長井です。スタイリストがつくネットショッピング「DROBE」を運営しています。
前回の note では、主にシリーズB調達を終えるまで、プロダクト目線でどのようなことにフォーカスしてきたのかを書きました。
今回は、シリーズB調達のその後、特に1年間の締めくくりとして社内一丸となって目標を達成した話を備忘録的にまとめてみようと思います。
FY2022の目標
3月決算であるDROBEでは、4月から1年間の目標を定めています。
FY2022の目標はいくつかあったのですが、その中の一つに
2023年3月の売上(GMV) を XXX 円にする
ということを定めていました。年間の売上ではなく、3月単月の目標としていたのは、以下の方針からです。
FY2022は、売上低迷リスクを取って大胆な施策を投下してKPIの抜本改善にフォーカス
株式市場クラッシュの中で資金調達も計画していたため、バーンレートを意識した投資の抑制による売上低迷は許容
各種ステークホルダーへのシンプルなコミュニケーションのためにも前年同月比の成長率は死守
また、3月はSS(春夏)シーズンの始まりであり、DROBEを含めたアパレル需要が最も伸び、投資効率が最も良いタイミングという理由もありました。
売上の未達が続いていた
上記の方針の基で作成した事業計画ですが、実は資金調達の11月以降は売上未達が続いていました。
方針として「リスクを取った大胆な施策」を掲げ、色々な施策をダイナミックに試行錯誤した結果、失敗した施策がダイレクトに売上未達に直結してしている状態でした。
この未達が資金調達に重なったのは、失敗施策の余波が出たタイミングが”たまたま”資金調達クローズのタイミングだった(本当に本当)ですが、直後の株主との定例では以下のような厳しいコメントももらいいました。
反省とフォーカス
ちょうど資金調達が終わり、ホッとしたムードが漂っていた組織を引き締める意味でも、上記の言葉をそのまま全社定例でも伝えました。社内のムードもピリッと一転したことは記憶に新しいメンバーも多かったようです。
また改めて個人としても以下のようなことが重要であると思うようになりました
シリーズAからBにフェーズが変わり、事業の Fomula(方程式) 完成とハイグロース
外部株主が増えたことで(DROBEの場合は3社→8社)わかりやすい結果指標の成長
「目標を達成できる、勝ちグセのある組織」への成長と、社内外への明示
と言っても、短期的に足元の数字をV字回復させることを焦るのではなく、当初からの目標であった2023年3月に狙いを定め、組織と事業の両側面から色々な施策を投下していきました。
組織面のフォーカス
当時DROBEはいわゆる機能型組織という構造でした。
基本的には、事業計画を達成するためのKPIが各チームに割り振られているような状態です。
当然、全チームが各KPIを達成すれば、事業計画も達成できるような構造になっていたのですが、毎月それが継続できるほど事業が完成していません。
各チームのKPIを調整しながら、全社KPIを達成できるようにするのはもちろん、各メンバーが全社を主語にした動きにも主体的に動けるような取り組みを意識して動いていました。
事業面のフォーカス
サービス開始して約3年経過していたこともあり、不確実性(ボラティリティ)が違うことを明確にした上でアクションの量や確度(ヨミ)を決めていました。
これらの考え方の下、さまざまな施策を準備していきました。
具体的な施策はすでに色々な形で実施しお客さまに見えている部分が多々あることもあり、割愛させていただこうと思います。
施策準備がある程度出揃った、2月頃の株主との定例では「3月は大丈夫です、ガハハ!」っといったテンションで話していましたが、自信と不安が半々だったなぁ、、というのが正直なところでした。
組織内モメンタム
ここまでで出揃った施策の実行も社内の雰囲気や勢いひとつで変わってしまうもの。そんな前提に立って、色々な取り組みを実行してみました。
TVCM@関西
前回の note でも触れた静岡でのTVCMが好調だったこともあり、FY2022でも当初から計画をしていました。
TVCMの内容は、好評だった前回クリエイティブを踏襲しつつ、事前のコンセプトテストを経て、いくつか新訴求もテストする構成としました。
そして今回はプロモーションコストが静岡の数倍…ということもあり何が何でも結果をだすぞ!と「社内のTVCMムード醸成」にも注力しました。
実は前回の静岡では自分の中でもやや迷いがあり、そんな相談をしていたある方からはこんなインプットをいただいたりしていました。
前回は直前ということもあって満足の行くアクションが取れなかったこともあり、今回はインナーコミュニケーションも強く意識することを心がけていました。
観よか、CM。
以下のやりとりから生まれた企画です
JR東海をも彷彿とさせるこのキャッチコピーですが、ルールと条件はこんな感じです。
## 補助金額:下記の2パターンから選べる
- 1) 10,000円分を経費精算できる(交通費・ホテル代など)
- 2) ちんちろ形式で出た目 ✕ 出た目 ✕ 1,000円補助
- 必ずオフィスで誰か立ち会いのもと実施、やり直しはできません!!!!!「やっぱり10,000円」もNG。
- 出た目の写真をすぐに #all-zatsudan にアップ
## 遠征時ルール
- #all-photo チャンネルに関西でCM観た際の写真をアップ
これを見てすぐに期待値を計算したくなる勝負師のみなさん用にも計算も先にしておきます。
{(1+2+3+4+5+6)/6}^2 * 1000 = (3.5)^2 * 1000 = 12250(円)
そう、つまりチンチロ実施したほうが絶対に得なんですが、現実はそうもいかなかったようです。
みんなで壁紙大作戦
週一回、社内で実施しているLTでもTVCMについて共有しました。
その撮影中、TVCM用に作成した美術セットがめちゃくちゃいいよねという話になり、「この背景をみんなでプロフィールにしよう!」という取り組みもやりました。
その他いろいろ
マーケティングチームは京都でTVCMを観ながらオフサイトMTGをしたり
CMやるからと大阪WeWorkでエンジニア採用イベントもやりました!
Daily レポート
直接事業KPIに影響する施策の実行は、Dailyで進捗を確認し、各チームとの連携をしていきました。
当然、想定外の事象や施策効果の落ち込みはあったのですが、毎日連携しながら潰していきました。
Weekly レポート
3月に入ってからは、毎週の数字UPDATEし、全社定例で共有という流れにしていきました。
売上XXX円達成
結果的には、想定して数字を上回る結果で達成することができました。
さいごに
社内の備忘録的なまとめという位置付けではありますが、なにか少しでも参考になるものがあれば嬉しいです。
4月には新たなメンバーも増え、5月、6月、7月と頼もしいメンバーのジョインが決まっていて本当に待ち遠しい限りです。
実はこの4月から新規事業が始まったり、ChatGPTを活用した新規プロジェクトも始まりました。気になる方はぜひぜひお話させてください。
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