JAZZギターオススメ教則本vol.05
伝説のギター教則本。一生終わらない量の練習内容。ギターを通して音楽と正直に向き合うための本。
本のタイトル 「Advancing Guitarist」 by Mick Goodrick
私のvlogシーズン3[#33]の中で紹介している教則本です。
本編の3分59秒から紹介コーナーはスタートします。
・はじめに
前回に引き続きMick Goodrickです。
Mick Goodrickの教則本の中でも一番有名な本ですし、
ギター教則本の中でも
間違いなく
伝説の本と言えるでしょう。
まずはじめに言っておかなければいけません。
この本に、
一生終わらないレベルの練習材料
が詰まっています。
・はじめに(その2)
なぜ伝説のギター教則本なのか。
パットメセニーやジョンスコ、
マイクスターンなど、
まさにレジェンド達が使っていた教則本だからです。
上級者向けの教則本と言えるでしょう。
・はじめに(その3)
全部英語。
かっこいいフレーズも、タブ譜も載ってない。
五線譜読めて、英語も読める人。
ざっくり言うと「やることリスト」
スケール、モード、
和音、ディミニッシュ、
サイクルについて、
指の組み合わせ、
弦の組み合わせ、
ギターという楽器の可能性をとにかく全部。
・どんな人が買うのか?
これはあくまで個人的な意見ですが、
ある程度ギターが弾ける人で、
音楽理論を勉強して、
モードとか、
セッション曲とか、
アドリブソロを弾いたりしていて、
それでいて、
今ちょっと行き詰まってると感じてる人、
は買うべきだと思います。
・紹介しきれないほどの練習課題
例えば、
Cメジャースケールを弾いてください。
と言われたら、
5つくらいはパターンが弾けるかもしれません。
7つ弾ける人もいます。
この本で発見できる弾き方はこんな感じです。
相当ギター弾ける人でも、
おそらくやったこと無い人がほとんどだと思います。
ではこちらはどうでしょう?
人差を2回パターンと、
小指2回パターン、
それぞれ試してみてください。
・学び方(向き合い方)
この本は、
普通はやらない練習の仕方を学べます。
普通じゃないからこそ生まれるアイデアがあります。
1ページ目から順番にやっていくのではなく、
目に留まったところと向き合えば良いと思います。
ちなみに私はメロディックマイナースケールのモードの一つ、
リディアンオーギュメントと向き合っています。
普段なかなか弾かないモードかもしれません。
弦1本だけで弾いてみたり、
弦2本の組み合わせで弾いたり、
含まれるトライアドや、弾くエリアを限定したり、
いろんな角度から向き合っています。
その向き合い方のアイデアがこの本にはたくさん紹介されています。
・発見できる自分の弱点
上記で紹介した、
メジャースケールを各弦2本ずつ弾く練習を
実際にやってみると分かると思うのですが、
自分の中で繋がっていなかったポイントが発見できると思います。
ドリアンスケールが得意と言う人は、
各弦2音ずつ弾いてみてください。
おそらくどこかでつまずくでしょう。
いつも同じスケールの同じ道を、
ついつい手グセで弾いてしまうものです。
そこからさらにもう一歩踏み出すための
きっかけをくれる本だと思います。
自分の弱点を発見するきっかけになると思います。
・練習の仕方は自分で工夫する
一生終わらない量の練習内容。
フィジカルトレーニングのアイデア。
運指や6本の弦の使い方。
サイクルや頭を使う練習。
前回の教則本の内容も、
実はこの本では
ちょっとだけサイクルについて触れている程度。
全項目をとことんやろうとしたらダメです。
何か一つ興味が湧いた項目をまず見つけてください。
見つかったら、
自分がどんな練習をしたら、
その項目が楽しく練習できるか考えてみましょう。
その練習専用にバッキングトラックを作ってみるのも良いです。
自分が好きなビートに合わせて練習すれば、
楽しく練習ができます。
程よくキーチェンジなどを入れてみるのも良いでしょう。
難しいスケールやモードの練習ばっかりでは、
だんだん練習が嫌になってしまいます。
例えば私の、
リディアンオーギュメントの練習は、
半分はDドリアンも混ぜて練習しています。
バッキングトラックを専用に作り、
キーを変えたり、
含まれるトライアドだけで弾く練習など、
縛りルールもいくつも作りました。
リディアンオーギュメントだけだと、
精神的に辛いので、
8小節でドリアンに逃げられるようにしてあります。
・値段
Kindle版 2,046円
ペーパーブック2,029円
日本語翻訳版も出てたみたいですが、
今は無いようです。
・自分専用に楽しい練習の仕方を生み出す。
最後に。
これはこの本に限らず、
この教則本紹介のシリーズの中で、
常に大事になってくることです。
練習方法を自ら生み出せる人が上達する人です。
親切丁寧に
誰もが楽しめる練習方法を教えてくれる本を探すのではなく、
有益な情報が上手にまとめられている本を探し、
それをいかに吸収するか、
いかに楽しく練習できるか工夫する。
そこに上達のポイントがあると思います。