【アルビ日記】2023-25:vs鹿島 0-2
「闘魂のカシマ」
試合情報
・8/26(金)18:00キックオフ
・@県立カシマサッカースタジアム。晴れ
・新潟14位、鹿島5位
アルビレックス新潟・スタメン
GK小島享介。DF藤原奏哉、 舞行龍ジェームズ、トーマス・デン、堀米悠斗。MF島田譲、高宇洋、長谷川巧、高木善朗、三戸舜介。FW長倉幹樹。
【途中出場】秋山裕紀、松田詠太郎、鈴木孝司、小見洋太。
試合ダイジェスト
【前半】
9分、鹿島先制。左サイド、安西のクロスを垣田が頭できれいに合わせる。30分追加点。右サイドスローイン、広瀬のクロスを垣田が逸らし、鈴木がファーで押し込んだ。0-2で折り返し。
【後半】
64分、高のミドルSがクロスバーを叩く。新潟がボール保持するが鹿島の守備堅く、攻めきれない展開が続く。なかなかPA、バイタルエリアに侵入できない。そのまま0-2で試合終了。
ギラギラ
鹿島アントラーズはギラギラしている。画面越しに見ているこっちまで、鹿島の選手に睨みつけられると震え上がってしまうような。
鈴木優磨も植田直通も樋口も関川も安西も垣田も眼光鋭いが、一番ギラギラしているのは岩政監督。
解説をしていたころの冷静な理論派の面影は、そこにはない。目をかっと見開いて、たぶん瞳孔も全開の、ゴト師の面構え。
カシマの闘魂は息づいている。ギラギラしたアウトレイジ集団は、やはりリーグに必要だ。
◆
岩政監督に引っ張られるように、いや、引っ張られるまでもなく、鹿島の強度は高かった。ピッチのあらゆる局面で熱く激しかった。
先制ゴールのシーンは左サイドから、2点目は右サイドから。両SBから高精度のクロスが入って、垣田、鈴木の2トップが飛び込む。鹿島の形ができている。
今の鹿島は両ワイドにドリブラーを置かない。サイドで仕掛けて崩しきるより、中央の強さを活かし、早め早めにボールを供給してくる。これが怖い。
いつもよりワンテンポ早めにクロスが上がってきて、それに飛び込んでくる猛獣がいる。
アルビとしては、中央の守備の形を作る前に放り込まれ、そして押し込まれる。
◆
球際も激しい。全員が食らいつくように、死にものぐるいでこぼれ球に反応する。
鹿島の11人の中ではテクニシャン系に分類されそうな樋口雄太や仲間隼斗も、人一倍走る、ぶつかる、身を投げ出す。これくらいやらないと今の鹿島では試合に出られないんだ、ということがビリビリ伝わってくる。
裏がないときつくなってくる
0-2とされてからのアルビは打開点を探り、なんとかボールを保持していた。ハーフタイムでのなんらかの転換によって、後半、状況が好転することがよくあるのだけど、この日はなかなかうまく行かなかった。
それくらい鹿島が良かったのだと思う。集中力が途切れず、戦う姿勢は時間が進むに連れて増幅してくるように見えた。
◆
鹿島の4-4-2は伝統、お家芸。
ブロックを敷いていたのだけど、他のチームと違うのは、前線と中盤の狩りの感覚。フォーメーションとしては4-4-2できれいに構えるのだけど、少しでもボールを浮つかせると「ガバっ」と狩りにくるオーラを漂わせ、そして実際に来る、来る。
この狩りの気配によって、アルビのパスワークは少し萎縮気味になった。
この狩りを可能にしていたのが、DFラインの高さ。つまり前線から最終ラインまでの4-4-2がギュッと圧縮され、かなりコンパクトになっていた。
意図的にかなり強気のライン設定だったのは間違いないが、鹿島の前線の守備の良さもあって、アルビは背後を狙う長めのパス、ランニングが極端に制限されてしまっていた。
裏抜けの怖さがないと、DFラインはより強気に、ラインを上げられる。
鹿島が全体的に試合をコントロールしていたのは間違いない。
◆
そこら辺を期待されていたのは、ここ最近右サイドハーフに入っている長谷川巧だろう。中から外、外から中、斜めにダイナミックに駆け抜けるフリーランニングが繰り返されると面白そう。
ただパスの出し手とのタイミングが合わないと難しいので、この日のような展開だと厳しいかもしれないが…