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町内会長に、おれはなる!#2~どうする天神祭!~

プロローグ~事の発端~

 ある日の午後、庭で草刈りをしていたところ、仕事帰りのご近所さんに声を掛けられました。
「今年の天神祭はどうなっとる?」
と聞かれたので
「いや~神社とかからお手紙とかも来てなくて…分からないんですよ」
と答えると
「どうなっとるか、回覧板でまわさんといかんと思うよ。老人会のメンバーに神社のことしよる人がおるから聞いてやろう」
と言われたのでお願いしました。

 すると…どうやらこのお祭りは、町内でどうするか決めて、するのであれば町内から神社(神主さん)にお願いしないといけない…ということが分かりました。

「でも、どうしよう…」
 これまで、町内の行事として、天神祭に参加したり、その準備で草刈りをしたりはあるのですが、僕もこの町内には15年くらい前に引っ越してきた身。こうした地域の神社のお祭りのしきたりなどよく分かりません。
 分からないことは長老に聞こう!ということで、お向かいの年配のご近所さんのお宅に押しかけお話しを聞きに上がりました。

天神祭ってなんだ??

 天神祭とは、天神さま=菅原道真公をお祭りするもので、毎年春にうちの町内が執り行うものです。なんでもその昔、菅原道真公が太宰府へ行かれるときにこの地を通ったからなのか、こ天神さまの祠があって、それをこの集落の人たちが代々お祭りしてきた…ということでした。
 また、その祠も明治時代に近くの神社(八幡神社)に集められて、貴船神社というお社の中に天神さまも一緒に奉られていることを教えてもらいました。あと、ちなみにこの八幡神社は、宇佐八幡とつながりがあることや足利尊氏とも関係があること。祠のあった場所に小学校が建てられていることなども教えてもらいました。

エピローグ~大山鳴動して鼠一匹~

 長老の方からは、同じように貴船祭をするお隣の町内の動向もどうなっているか聞いておいてほしいけど、今年度はまだまだコロナの影響もあるので中止でいいのではないかとアドバイスもらいました。
 そのことを、町内のお宮の行事のとりまとめをする神社総代の方と相談して、今年度の天神祭は、中止を正式に決めました。その後、回覧板のための書類をつくり、約15軒を1つのグループにして2コースにして回しました。これにて一件落着。めでたしめでたし(笑)

雑感

 町内会長の事務的な仕事は、慣れるとそんなに難しくないよなとは思うのですが、こうした昔からのしきたりや方法が決まっているものは、やはり,経験のある人たちの存在って必要だなと感じました。
 今回のやりとり、結果だけみると「コロナで中止」なのですが、それを考える決めるプロセスで、地域の歴史を知ることができたり、地域の人のつながりを感じることができたり…こうしたことを「無駄」「効率が悪い」と切言ってしまうのか、楽しみながらできるのか。
どうせやるなら楽しみながらやっていきたいと思っています。


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