エンジニア採用時に大切にしている候補者体験とは
はじめに
SkillnoteVPoEの安藤です。
これまで開発組織や生産性、開発プロセス等のエンジニアが「入社後に体験すること」を中心に記載してきました。
今回は入社前の段階で実施している工夫など、採用プロセスを辿りながら候補者体験(Candidate Experience)について記載します。
現在のエンジニア組織
FY24最新の組織は、上図の構成を取っています。
プロダクトマネジメント
PdM・PMMの機能を持つチームです。
中期プロダクト戦略や、短期プロダクト戦略(ロードマップ)を策定し、案件の期待付加価値を想定しながら案件の優先度を決める、といったことを主な役割としています。
スクラムチーム(ギア・スパナ)
生産ラインにあたるチームで、EM, QA, FE, BE, SREに強みを持つメンバーが所属しているチームです。
名前は「製造業らしい名前を付けよう」ということで開発合宿時に全員で決めた名前です!
VPoE室
良い名前がなくて「室」になっていますが、最近で言うところの「イネーブリング」を役割に持っているチームです。
ベテランエンジニアやプロダクト以外にも広く会社全般のデザイン業務を行っているデザイナーが所属しています。
ポジションや経験
基本的にフルスタックに活躍の幅を広げていきたい、というマインドを持ったメンバーが多く在籍していますが、各自の得意領域で分けると以下のような形になっています。
デザイナー:2名
バックエンド:7名
フロントエンド:3名
QA:2名
SRE:3名
また、年齢は40代7名、30代8名、20代2名で比較的ベテラン層が手厚く在籍しています。
現在の基本的な採用戦略
現在の組織構成を踏まえ、基本的にエンジニア経験3〜5年程で、これから活躍の場をもっと広げていきたい、テックリードやマネジメント職にもチャレンジしたい、フルスタックに活躍していきたいという方へのアプローチを中心としています。
背景として3年間の組織ビジョン(人数構成、キャリアラダーやポジションの構成比、現メンバーの育成プラン等)を策定し、そこから採用戦略を決めているのですが詳しくは別途紹介できたらと思います。
これを踏まえ、候補者体験として各タッチポイントで工夫していることを記載していきます。
認知フェーズ
ここでの工夫はnote記事を書くことがほぼ全てで、あとは全社の取り組みとしてマーケティングコンテンツがある状態です。採用ピッチ資料も一度作成して更新がなかなかできず・・(いつの間にか2年経ってしまっている・・)
応募フェーズ
メディアやエージェントなど、複数のチャネルを併用してスカウトや媒体内のSEO施策、RPOの方にも協力いただきながら、エージェントの企業担当や候補者担当の方と適宜コミュニケーションを行っています。
基本的な考え方としてはエンジニアの方に興味を持っていただけるように、自分がスカウト文面に候補者の方のプロフィールを元に一言添えたり、エージェントの方にも直接説明する機会をいただくなどの工夫をしています。
選考フェーズ
標準的な選考フローは以下の通りとしています。
カジュアル面談:VPoE、オンライン
一次面接:EM(+ リードエンジニア)、オンライン
二次面接:VPoE、オフライン
最終面接:代表、オフライン
座談会 :候補者に合わせてカスタマイズ、オフライン
二次面接〜座談会のオフライン選考については1日に集約して実施することが多いです。オフライン選考については、フルリモート前提の方についても可能な限りご来社いただき直接お話することを重視しています。
以下、各ステップでの工夫や基準について記載します。
カジュアル面談では、事業内容やエンジニア組織の紹介から始まり、候補者の方が知りたい情報の提供、および将来のキャリアのすり合わせを実施します。
また、面談後は面談時に受けた印象や、どのような点が良いと思ったか、を言語化し、その情報を候補者の方にも共有しています。
キャリアのすり合わせ具体例として、1人目のQAエンジニアとして入社したメンバーは、もともとSIerでプロジェクトマネジメントを多く経験しておりエンジニア経験も含めて幅を広げていきたい、というキャリアイメージを持っていました。
カジュアル面談でお話する中でQAエンジニアに適性があると判断、その場でQA機能の立ち上げも含めたキャリアの提示を行い、後々興味を持っていただき入社に至ったことがありました。
一次面接の面接官はカジュアル面談ですり合わせた方向性や、受けた印象、ご経歴等に基づき決定しています。
一次面接ではハードスキル・ソフトスキルそれぞれを確認し、こちらが想定している等級や、候補者の方が希望している等級を元に見合った状態にあるか?ミッション・ビジョン・バリューを体現いただける方か?といったことを中心に見ています。
二次面接では、改めて自分自身の目で確認すること、及びオフラインで会うことでお互いに印象の違いがないかを確認しています。
最終面接・座談会でも同様に、代表含め各メンバーでの目線で相互に違和感がないか、一緒に働きたいと思えるか(逆に言えば、候補者の方にも一緒に働きたいと思ってもらえる雰囲気があるか)を確認します。
なお座談会メンバーは候補者の方のご経歴や家族構成、希望する働き方などを元に決定しています。
内定・入社フェーズ
最後に、オファー面談では改めて会っていただいたメンバーのフィードバック、当面のミッションや今後2, 3年間の成長イメージ、昇格・昇給のイメージ等をお伝えしています。
まとめ
採用プロセス全体を通して10名近いメンバーと会っていただきながら、入社前後のギャップを最小化し、2,3年後のキャリアイメージや育成プランも描いた上でご入社いただく、ということを目指しています。
さらに、会ったメンバー全員が「一緒に働きたいと思える」ことを採用基準としているため、入社後のオンボードでも全員がキャッチアップに前向きに関わる土台ができていると感じています。
候補者の方目線で見た場合も、カジュアル面談の入り口で自身のキャリアについて話すことができ、かつそれを元に入社後の活躍イメージが提示されることで、成長イメージを具体的に持つことができるのではないかと思います。
そのため面談・面接では組織の課題や打ち手など過去から将来構想に渡って多くの情報を得ることができるため、安心感を持っていただけるのではないかと考えています。
一方、Skillnoteはスタートアップであり、会社の成長・プロダクトの成長が描けるキャリアを広げていくこと、自身の成長につながるため、一緒にミライを描いていきましょう、ということも会わせてお伝えしながら双方納得のいく形を作るよう工夫しています。
AIの研究・活用が進みサービス開発や業務改善にも大きな効果がある事例などが少しずつ出てきています。
現状では、まだまだ組織を支えるのはあくまでも人にあると考えており、一人一人が強くなっていくこと、その上でチームとして強固になっていくことが必要だと考えています。
その入り口である採用は、一際重要であり今後も力を入れて改善していき、より強い組織、より強いプロダクトを作っていきたいと考えています。
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