1年間のドイツ留学を振り返って〜留学中の困難とその後〜
はじめまして,私は日本の大学院2年次の2023年9月から1年間,交換留学生としてドイツの大学院(コースはManagement&Economics)に所属している者です.
今回は,ドイツ留学も終わり(8月末)に差し掛かったところで(帰国前3日前で片付けに疲れたので)こちらの記事を書いてます.性格上日本に帰ったら絶対に先延ばししちゃいそうなので,忘れる前にどっかに書いとかな!と思って.
ちなみに写真はスイスのチューリッヒ湖の午後6時頃の写真です.先週まで12日間程ホームステイというかボランティアというかそんな形で滞在した最終日です(その話はまた別の記事で).
大学の先輩など周りにドイツへ交換留学へ行ってた学生が少なく,ドイツ留学についての情報を知って,留学先の選択肢を増やしたい.そんな思いで私がドイツで送った経験と感じたことをご紹介したいと思います.
はじめに
まずは軽く自己紹介をします.私は2018年に日本の国立大学へ入学し,卒業してそのまま2022年に同じ大学院へ進学しました.
学部では都市計画を専攻しながらも経営学や経済学にも興味があったのでいくつか授業をとっていました.
大学院では自動車の渋滞などの交通問題を扱うような研究室に所属しましたが,私の興味は自転車のようなエコで誰でも乗れるモビリティの普及だったので誰でも借りれるレンタル自転車(シェアサイクル)の研究を行っています.
留学の理由
そんな大学生活を送っていた私が2022年夏終わりに留学を決めた理由は大きく3つでした.
大学の研究室のプロジェクト(シェアサイクルシステム導入)に参加したい
海外でさまざまなバックグラウンドを持つ人と勉強してみたい
ドイツを中心にヨーロッパ各国の環境問題への取り組みや交通環境を見てみたい
特に一つ目が今いる大学を選んだ決め手で,私は最初ドイツやオランダ,フランスの大学のホームページなどを眺めていました.
そこで最新のニュース欄をみていると,ある研究室が新しい公共交通(シェアサイクルやEスクーター,小型EV)などの導入に関わっている,という記事を見つけました.
すぐに「ここや!」と思って研究室の先生と学生の方にメールを送り,何度かやりとりを重ねてInvitation Letterをいただくことができました.(ここまでは良かった,,)
留学中の困難①英語
そんなこんなで2023年9月よりドイツへと渡航したわけです.ただそこで待ち受けていたのは数々の困難でした.
英語が聞き取れない
いろんな方の留学体験記を読んできましたが,多くの人が悩んでいたのがのがこちら.かくいう自分も同じ状況になりました.当時の英語力はToefl ibtが62点,TOEICが815点.なんとかなるだろう精神で来ましたが撃沈.
学期前に開いてくれる2週間のオリエンテーション.ドイツ語会話の授業の合間に外に出て輪になって談笑する外国人たち.ただただ笑って頷いてそこにいるので精一杯でした.
特に1対1になった時が大変.ただ聞くだけじゃダメなのでなんとか返答しようと何度も聞き返す日々.「Do you know what I mean?(私の言っていることわかる?)」と言われるのがめっちゃ辛かった.申し訳ないって気持ちで笑顔でいることだけは頑張った.
英語漬けの2日間
そしてそして本当に大変だったのが渡航2週間後.オリエンテーションが終わり同じ交換留学生からミュンヘンのオクトーバーフェストへ行こうと誘われました(理解できなくても話しかけてて良かった).
ちなみにOctober(10月)と言いながら9月の下旬から始まって10月初旬の期間で終わります.
メンバーはフランス人2人,台湾人2人,オーストラリア人1人と自分.もちろん会話は英語.朝から晩まで,ご飯を食べる時も旅程を立てる時ももちろん英語.正直きつかった.
ただ今でも記憶に残ってることがある.1日目の夜.近くのレストランでご飯を食べよるときに急にお互いの夢の話になった.オーストラリアの環境問題を変えたい,だとか記者になるんだとか,フランスの大統領になるんだ,とか...
みんなが真剣に話しているのを聞いて自分も話したくなって頑張って口を開いたけどうまく伝わらず.でも友達の1人が「もう一回話してほしい.」と目を見ていってくれて聞いてくれた.その時にうまく話せなくても話そう.と思うようになった気がする.
あとこれはその日の日記(1年間欠かさず書いてた)で,「英語での旅行,なかなか大変だったけど気づいたのは,日常で触れ続けることで次どんな質問が来るか予想できる,そこから聞き取れるようになると思う」って書いてて,今でも確かにと思う.慣れるって大事.
留学中の困難②プロジェクトの中止
人生そううまくはいかないもんですね.留学中に参加予定だったプロジェクトが予算などの関係で中止になってしまい,どうしたものかとなりました.
路線変更
流石に帰るわけにもいかないので,英語・ドイツ語学習と興味ある授業を取ることに専念することに舵を切りました.
元々環境問題に興味があったので,「Climate Change and Sustainable Development」という授業とドイツ語・英語の会話や文法の勉強をしました.
特に授業は各自が担当する英語の論文を読んでプレゼンして議論するという割と重い授業でしたが,先生がとてもとても優しい人でなんとか発表までこなして単位をもらうこともできました.(ミスで発表時用に作ってた原稿が読めなくて頭真っ白になったのもいい思い出)
自転車都市を周る
そうこうして2月になり春休み.3月にデュッセルドルフというヨーロッパでロンドン,パリに次いで3番目,ドイツで最も日本人の多いまちで日本の本屋に入ってた時に,「世界に学ぶ自転車都市のつくりかた」という本が目についた.
少し読んでみるとなんと著者の1人の方がドイツのフライブルク在住とのこと.これはと思ってググったりしてインスタを見つけたのでDMを送ってみることに.
そうして話をしてくれることになり,オンラインで2時間弱ドイツの交通事情などをメインにお聞きすることに.気さくな方でとても話しやすかったです.この場を借りて感謝いたします.
それから元々興味のあったデンマーク・コペンハーゲンとオランダ・アムステルダムに加えて,パリやロンドン,フライブルクも残りの半年で周ることを決めました.
留学中の困難③進みゆく円安
おそらく,いや確実に同世代の留学生を苦しめた円安.もちろん私も例外ではありませんでした.留学初期は2023年150円台だったものが2024年には160円台(一時は170円弱まで)にまで上がりました.
しかしいろんな国を周りたい.そこでさまざまな手段を調べていくと2つのサービスに出会いました.
Couchsurfingのすすめ
みなさん,Couchsurfing(カウチサーフィン)というサービスをご存知ですか?私はこれを使って9カ国に滞在することができました.
簡単にいうと,安く泊まりたい旅人を国際交流がしたい人が泊めてくれるある種のマッチングサービスです.年会費1250円でいくらでも利用することができます.
私はできるだけ外国人と交流したいと思っていたので,安く泊まれる上にその土地に住む人と話ができるこのサービスがとても魅力的に映りました.
実際に利用する際にはいくつか気をつけること(レビューをちゃんと確認するなど)もありますがこれについてはまた別で書ければと思います.
Workawayのすすめ
2つ目に紹介するのはWorkaway(ワークアウェイ).こちらもカウチサーフィンと似ていますが,違うのは家のお手伝いをすることです.年会費は49ドルです.
家庭によって異なりますが,例えば平日5時間家のお手伝いをすることで食事と寝床を準備してもらえるものがあります.
メリットに関してはうまくまとめてくれているサイトがあったので紹介します.自分もこれを使って物価の高いスイスに泊まることができました.
まとめ
今回は留学中に実際に対面した困難とその後について紹介しました.その中で個人的に重要だなと思うことがあるのでまとめます.
英語が上手くなくてもとにかく話す!
私のように留学を始めて上手く話ができなくて悩む人は多いんじゃないかでしょうか.言葉はあくまで手段で,真剣な顔をして伝えたい気持ちさえあれば相手もきっと聞いてくれるんじゃないかと思うので,まずは自信がなくても頑張って話してみることを勧めます.自分もまだまだです.
アンテナを張る+連絡してみる
当初の計画がうまくいくのが一番ですが,うまくいかなくても,別の手段を考え続けることが大事なのかなと思います.日本から留学しているというだけでかなり希少だと思って,積極的に気になるところに連絡したりしてみてください!
安く済ませられる手段はたくさんある
円安だからと旅行を諦めないでください.今の時代,スマホがあればいろんなサービスを利用できます.宿泊の他にも,移動を安く済ませられる方法もたくさんあります.そのような情報も今後発信できればと思っています.
最後に
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました.
留学生活,うまくいくことよりいかないことの方が多いような気がしますが,1人で海外で問題に直面して対処してを繰り返して自信ができてくると思います.もしこれから留学に行くよという方がいたら応援しています!