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Karte.161 私たちは眠れない①所感と考察

まえがき

前回と同様(※1)に今回の話も、サブタイトルが山田視点でなければ描けない話だったと思います。山田が市川を見つめる回。
寝たフリをしてから山田はどれくらいの間、じっと市川を見ていたのか。冒頭からラストまでで何時間くらい経ったのか。市川と山田にとってはあっという間で、でもゆったりとした時間が流れたんじゃないかなーと自分は思っています。そんな風に、劇中の時間経過を1コマずつ噛み締めながら読みたくなる話でした。

構成にはKarte.98『僕らは夜更かしした』(単行本7巻)からの引用が多くあったと思います(※2)。例えばあのときは完全に市川視点で、眠れなかった山田が仕事の台本を読んで勉強していました。市川は自分やおねえの話をして。
今回そこは逆ですね。市川が勉強してて、山田は自分の話をする。読者も山田に感情移入するつくりです。でもきっと好きな人が頑張る姿を見て思ったことは同じだろうと……青春……。
まぁ別に完全に対称とかではなく、おねえのバンドの話は以前もしてましたし、そこに萌子と図書室の話が加わったりします。

本稿では前回までの山田の仕事の話を一旦まとめ、続いて山田の心理について色々と考えてみようと思います。考察部分に書きましたが、ビデオ通話を提案したのは市川じゃないかと思うんですよね。

※1……現在保留中の別稿で書く予定です
※2……今回は特に触れませんがKarte.157も含めて良いかもしれません


全体の流れ

市川と山田がビデオ通話で様々な会話をしながら、読者には前回までのおさらいと現状把握、そして今後についてが分かってくるという流れです。

今回は随所に時間経過を表しているようなギミックが見えます。でも具体的な時間は分かりません(途中一度だけ時計が登場しますが)。そこの部分に(きっと描かれていないことも色々話してるんだろうなー)という余地を残しながら、ゆるゆると話が進みます。その空気がとても良い(笑)! のでよければ注目してみて下さい。

またそんな空気で交わす会話、表情や仕草のディティール1つ1つから今の2人の関係性がなんとなく伝わります。Karte.98が引用されているのはその対比のような感じです。先ほど書いた時計の話ですが、Karte.98と同じ時刻ですしね。あのときと今を比べてみると……という、これは単行本11巻の所感と考察で書いたものと同じ流れのように思います。以下引用。

なによりもまず、この11巻は既刊からの引用がめちゃくちゃ多いです。特にシチュエーションの再現。あらゆる場所に散りばめられています。
(中略)
じゃあなぜ引用が多いのか?
1.詳細な人物描写のため
1つには冒頭に書いたように、人物描写を――もっと言えば時間経過に伴う成長(変化)をより鮮明にするためだと思います。

また今回は市川視点と山田視点が頻繁に切り替わるのですが、それもあって市川のモノローグは少なくなり、そして山田への感情移入を促すつくりになっています。山田が市川との会話中何を考えているか、それを考えた人も多かったのではないでしょうか。自分はそうでした(笑)。


会話ごとの山田の感情の動きを追ってみる

市川と山田の会話はテーマごとに区切られています。テーマというと大袈裟かな、まぁ話題です。ここからはそのテーマごとに、そのときの山田の感情の動きを追ってみます。
あと時間経過のギミックについても触れますが、厳密に経過時間をカウントすると雰囲気が台無しになってしまう感もあるので、そこはアバウトにやります。


1.お風呂上りのフェイスパック

これXにもポストしたんですけど、山田の羞恥心の基準が分かりません(笑)。自分の知る範囲ではフェイスパックしてる姿って、彼氏どころか結婚しても見せないって女性が多いんですよね。山田が全然平気なのって、まぁ普通ではないんだろうと。

ただこの行動自体には個人的に山田らしさを感じてて、単純に面白いと思ったから市川に見せたかったんだろうっていう。それでちゃんと市川は反応してくれるし『私の面白を拾ってくれるからやっぱり京太郎大好き』と。そこは分かるじゃないですか、分かりやすいし楽しそうだし(笑)。

Xで、ある方が『共有しようとする山田』と言われててなるほどと思いました。自分としては子供と一緒なんだろうなって感じです。パック姿を平気で見せられるのもその辺なのかなー。


2.ニコちゃんの話とバランスボール

※この会話時には先ほどのパックを外してます。これが時間経過に見えるギミックです。

やっぱり羞恥心の基準が分からない山田という女。
まぁ順番に行きましょう。前回のニコちゃんの話に感銘を受けていたようです。ニコちゃんが実際そのように振舞っているわけじゃないんだけど、山田の目標みたいな姿勢になった様子。
山田が人の目を気にし過ぎているかは、ちょっと分からないです。あれは本音で言ってると思うんですけど。まずあのセリフにざっくり3つの反応が考えられます。

  1. 確かに気にし過ぎなところがある

  2. いやそんなことない

  3. いやそんなことない(性的な意味で)

1は山田の主張に同意ってことですが、市川と外で会えない状況を加味すれば分からなくもないです。

2はツッコミです。山田って人の目を気にしてるようにはあまり……でもポンコツさゆえに行動に反映されてないだけで、実は気にしてるのかもしれません。

3もツッコミです。今まさに気にしてないだろっていう。

そんな感じです。結論はありません。さっき書いた通り自分には分からないからです(笑)。でも2なのかなって感じです。

このまま3を引き取って話を続けます。山田は乳揺れをわざと見せつけてるのか、無防備なのか。これも真面目に考えるようなことじゃない気はするけど(笑)。

まぁでも、わざとやってると思ってます。市川に指摘されても無視したんですから。そもそもあのキャミソールタイプのウェアで犬の散歩もしてるみたいだし、何度も市川に見せてるし、ていうか水着や勝負下着も見せてるし、本人は気にしてないんじゃないですか? むしろ市川が気にしてるので、からかう気分があるのかも。
ただ、山田が自分で思う以上にエロくなってるって意味で無防備なんだと思います。騎○位って言葉も知らない気がするし、疑似行為になってるなんて絶対分かってないと思う。

というわけで、市川にこんな姿を見せる余裕もありつつ、やっぱり楽しいんだろうなという上機嫌の山田です。


3.市川から聞く図書室での話

※時間経過ですが、バランスボール運動を終え、カップうどんを作り終えています。食べ始めてからはまぁ、山田は早いんでしょうけど。きっと30回噛んでない。

ここで山田は若干不機嫌モードに。
ただ、うつ伏せになり、カメラから顔を逸らし、目を閉じ、口元を若干ゆがめている4ページ最後からの2コマに葛藤を感じます。こういうところに『ゆったりした時間』の効果があるよなぁと思ってるわけですが。
そして5ページの3コマ目で、ぎりぎりまでオブラートに包んだ本音を言ってしまう。図書室に萌子がいる。我慢できなかったみたいです。
で、それに対する市川の反応にもちょっと不満っぽい。察して欲しいのかなと思うんですが、でもそれが出来ないのが市川でもあり、方法だってどうにもならないというか、まぁ仕方ないって感じに見えます。学校へ行く時間が減ったのは自分の選択でもあるし。

ちなみに5ページラストの『誰が言ってんだよ!』という山田のツッコミですが、これを気安く言えるくらいの関係になったんだなぁ……と思いました。それこそKarte.98で話した親への態度もそうだし、コミュ障全開で登校拒否寸前だった過去の市川を知っているからこそのツッコミですから、結構キツめです。『今の市川ならこれを言っても大丈夫』『私が言うのは大丈夫』の両方を無意識に悟ってないと言えないと思う。
で、何度か指摘してますけど、マジでこういうところから交際バレするんですよね(笑)。

4.市川の勉強を見守る山田

※仕事であった話をしていたようです。部屋の電気を消し、ベッドで横になり、上着も着ています。途中で時計の時刻描写があり深夜であることは分かります。

ここ、自分の話を聞いていない市川に対して怒ったりしないんですよね。
山田は頑張る市川が大好きというのがあって。
市川が頑張ってるところを見るのも大好きという。

まえがきにも書きましたが、6ページラストから7ページで『好き』って言うまでにどれくらいの時間があったんだろう、どれだけじっと市川を見ていたんだろうって。時計の音や筆記の音が聞こえるくらい静かな中で。ここもゆったりした時間の流れが沁みるシーンだなぁと思うわけです。


5.『好きだ』と言われて跳ね起きる山田

ラストですが、時間経過について言えばここで逆になります。つまり綺麗に緩急の『急』がきます。山田がガバッと跳ね起きて市川がゴンッと顔を伏せるスピード感(笑)。

シーン的にはここで市川メインに切り替わってるのでモノローグが付き、山田の心情は一応隠れた形になります。でも読者には丸わかりというか、まぁ思ってもみなかったタイミングで好きって言われて嬉し過ぎたみたいな。特に説明も要らないところです(笑)。


考察①サブタイトルが山田視点だからできたこと

ここからは考察部分です。

1つ目は、今回の話って山田視点だからこそ描けたと思うんです。特に、先に書いた『市川の勉強を見守る山田』のシーン。ここについて説明します。

山田が頑張る市川を見つめるシーンはこれまでに何度もありました。それこそKarte.159『私は寂しい』でも、図書室で市川と会話できないことを残念がりつつ、勉強する市川をじっと見ていました。
このときの山田の心情に思いっきりクローズアップしたのが今回のハイライトだと思うんです。頑張る市川の姿がめちゃくちゃ好きで、黙ってじっと見ていたくなるくらい好きで、我慢できずに口に出したくなるくらい京太郎大好きっていうのが、読者にもめちゃめちゃ伝わる。

ここ、サブタイトルが市川視点だと描けないと思うんですよ。山田の顔をアップで見せるあのコマが市川視点だと描けない。スマホ越しになる。もしくは『市川が観ている山田の顔』になる。そうじゃないんですよね。あそこは山田が1人で、誰にも見られていないところであの顔をするから良いんです。本当に凄く良いシーンだなぁと思って。そうか、山田視点になるとこういうこともやれるんだって改めて思いました。


考察②仕事が増えた山田とビデオ通話とスマホスタンド

仕事を増やすことはちゃんと市川に話したようですが、まぁ自分としては前回までに色々書いたんで随分あっさりだったなぁと思いました、これは仕方ない(笑)。ちゃんと綺麗に収まったのかなと勝手に心配したり。
ただ実はあれからも色々考えてて、山田が仕事増やすって決めたならどう話すだろうってシミュレーションしたんです。仕事増やすから学校に来る時間が減るって言った後、山田がなんて言うか。
パッと思いついたのは

  • 私も頑張るね

  • ごめんね

の2つです。でも後者は市川が言わせないと思ったんですよ。プライドにかけて。だからその空気を察したら、山田が謝る前に違う言葉で遮るだろうと。
で、察するタイミングを考えたら『仕事増やすから学校へ行く時間が減る』って話を山田が切り出したところでもう分かると思うんです。そこには申し訳なさそうな気持ちが――おねえに背中を押されたにせよ――あると思うので。

じゃあそのタイミングで、市川がなんて言うか。
ここでビデオ通話の提案をしたんじゃないかと。
市川だって山田と会う時間が色々な意味で大事なのはもう分かってるんです。だからちゃんとコミュニケーションをとる方法を考えてたと思うんですよね。

具体的には、まず市川の方が時間の融通が利くだろうと。例えば塾のスケジュールも大体決まってるでしょう。そして塾の有無にかかわらず、家では深夜まで勉強してるはずです。例えばこんな感じで提案したんじゃないか。

「塾のある日は22時、それ以外の日は20時から大体0時まで起きてる。山田の都合の良いタイミングでかけてきてくれ」

山田も同じようにビデオ通話を考えてたかもしれないけど、山田から提案するより市川からのほうが色々スムーズというか……表現が難しいんだけど、2人にとって綺麗な流れだと思うんです。

市川からの提案を喜んだ山田は(さすがに喜ぶはず)、じゃあスマホスタンドをお揃いで買おう、あのお店で売ってるやつにしようと。写真撮って別々に行って買えばいいわけで。

そんなことがあってこの日になったんだなと考えると、個人的には物凄く辻褄があったんです(笑)。仕事を増やすにあたっての色々がスッと収まった感じ。実際どうかは勿論分かりませんけど、そんなことを考えて勝手に安心してました。


考察③山田と萌子の関係

『図書室に萌子がいる』と、山田がぎりぎりまでオブラートに包んだセリフ。きっと頑張って他の言葉を飲み込んだんでしょう。その言葉はどんな内容だったか。

「女子と2人きりにならないで」
「図書室ではやめて」
「萌子が相手なのは嫌」

どれが正しいか、どれも正しいのか、全部違うのか、想像の余地が残されてます。自分が観た範囲では図書室に引っかかってる人が多かったです。
ここについてはXでこんなポストをしました。山田から見た萌子はどんな存在か。

・交友関係が超狭い彼氏のおそらく唯一の女友達
・LINE交換もしてる
・自分が入れない共通の話題がある(オタク趣味、受験)
・自分が入れないレベルの会話ができる(学力)
・自分より女子力が高い
・自分よりしっかりしている
・彼氏の信頼がある(交際のことを話す)
・彼氏に心配されることもある(進学先)

https://x.com/daisuke07047235/status/1887446554895917142

もちろん図書室は山田とって大切な場所です。でもこういう存在が自分の彼氏に近づいて2人きりになってたら、それは嫌でもおかしくないと思います。それとここ、萌子と山田は親友だからって理解でスポイルするのは個人的には違和感があるんです。現時点ではですが。そもそも親友って関係ではないと思ってますし。
そこについてちょっと書いていきます。


①山田と萌子、市川とナンパイ

山田にとって萌子はある意味、自分の劣等感を刺激する存在だと思うんです。市川にとってのナンパイのように。萌子は山田が持っていないものをたくさん持っています(先に書いた通り)。山田から見たとき、きっと萌子は魅力的な女子なんだろうと。彼氏いないけど。
そして萌子が彼氏を欲しがっていることも、積極的なことも知っています。もし萌子が市川を好きになったらって想像は、山田ならすると思うんですよね。

これは自分の経験上の話ですけど、偏見と思ってくれて構いません。恋敵が親友だからという理由で好きな人を諦めることを、女性はしないように思ってます。少なくとも男性ほどには。なのでそういう価値観の中で生きてる人が多いと感じてます。山田もそこに当て嵌まるなら、萌子もライバルになるんじゃないかって想像に繋がります。

山田はKarte.135夏合宿回(単行本10巻)で小林が市川を好きだったらと疑ったことがありますけど、あのときは顔面蒼白になってました。自分の主観だと、山田の親友は小林です。その小林が相手でも市川を譲ることは想像すらしたくないんだろうと。
まぁそこまで考えなくとも、山田が誰かに市川を譲るなんてあり得ない感じです。

であれば競い合うことになりますが、そのとき山田には自信がないのかもしれません。市川がナンパイに対して不安を抱き続けていたように。


②山田から見た市川は、誰が見ても魅力的な存在

山田は市川のことを本気で凄い男だと思っていて、それを何度も態度や言葉で示しています。市川を侮る発言には敏感に反応しますし。

山田だけが市川京太郎の凄さを知っているって時期はあったものの、そのことに拘泥しているわけではなく、むしろ市川が皆に認められることを嬉しく思っているようです。

だからこそ、他の女子が市川を好きになる可能性は捨てきれないと思います。山田にとってはむしろ当然あり得る話で、そして萌子は市川の良い所に気付いています。おそらく友情という好意も持っています。受験仲間として距離も近い。この点でも、いつ恋愛感情になってもおかしくないという不安はありそうです。

そして市川の自己評価が低いことも問題です。そのせいで市川は(山田から見れば)無防備に女子と接するわけです。彼女がいる男性としての振る舞いになってないと思います。
市川の自己評価の低さは山田も理解していて、おおむね好意的に捉えている(シャイという言い方で)と思うのですが、それにしてももうちょっと気を付けて欲しいんじゃないかなぁ。


③山田も自己評価が低い

頑張る市川が大好きで、だからこそ置いて行かれるかも。市川が凄いと本気で思っているから、いつか愛想をつかされるかも。Karte.85(単行本6巻)で、山田はそんな不安を抱えていることを吐露しました。更に遡ればKarte.63でも市川に同様の話をしていて、これは消えて無くなるものではないと思います。

山田も自己評価が低いんです。もう少し言えば、市川から見たときに自分が魅力的であるか、いまいち自信を持てないのかもしれません。市川を凄い男だとどこまでも思っているからこそ、つり合いという意味でもそうなってしまう感じです。

山田は何故自分が市川に好かれているのか、あまり理解できていないと思うんです。山田が1番自信を持っているのはルックスだと思うんですけど、なにしろ市川はそこをほとんど褒めないし。

市川の態度でハッキリしているのは、仕事をする山田に対してものです。明確に『好き』と言って応援しています。これは今回の仕事を増やすという決断にも関わってると思います。

というわけで市川が自分以外の誰かを好きになるかもという不安は、読者はいざ知らず、山田にはあってもおかしくないと思うんですよね。


④だから山田は萌子が気になる

以上のことから萌子を、まぁ警戒するとまでは言わないけど、気にしてしまうんだろうと思います。なかなか全面的に信用するとはならないんじゃないかなぁ……少なくとも中学生の間は難しい気がしますけど、どうなんでしょうね?
一応解決策も考えてみたんですけど、今思い付くのは萌子に彼氏ができるパターンだけです(笑)。


まとめ

市川と山田の会話を、山田への感情移入多めの立場から見る話でした。このことが端的に見えた部分があります。Xにポストしたものですが、引用します。

(萌子に嫉妬するシーンについて)
あれ本質的には山田のワガママだと思うんです、しかも結構強めのワガママ。そこは逸らさないまま、でも『山田可愛い』って描写になってる。実際可愛いと捉えた人が多そうで、自分もそうだし笑

https://x.com/daisuke07047235/status/1886978108408127828

萌子について色々書いたのもここがあるからだったりします。別に山田をフォローする意図は無いんですけど、単純に嫉妬深いわけでも、自分勝手に図書室に執着してるわけでもなさそうかなと思えたんです。

とはいえそれらを差し引いても山田がワガママだと思うんですが、矛先がなんか市川に向かってて(笑)。『察してやれよ』って言われてるのがなんか、皆さん厳しいなぁって(笑)。
ただ察したところで対応は難しいと思うんです。だってあそこで謝るのもちょっと違うじゃないですか。これから気を付けるっていうのも、萌子と図書室で会うのを避けるのはやり過ぎっていうか(山田&市川ともに)嫌らしい感じになるし。でも会ったなら山田には……報告って言うとあれだけど、話さなきゃもっとマズいし。
山田もそんな感じでどうにもならないのを分かってて、でも我慢できなくて言っちゃったんだろうと思ったんだけど、そこで市川が駄目出しされるのがちょっと理不尽で面白く(笑)。

そんな風に、山田のワガママな行動を誤魔化すことなく描写したのに、読者に『山田はこれで良いんだよ! 可愛いから!』と思わせたのが凄いなぁと。

真面目な話、山田のこういう部分ってこれからどうなるんでしょうね。嫉妬に関わるところ。市川はそのままで良いって言いそうだけど、山田が変わりたいと思ってるなら話は変わりそうだし。じゃあ山田はどうかっていうと、持て余してるのは分かるんだけど、性格ごと変えたいのか、我慢できるようになりたいのか、性格そのままでしかも我慢しなく済むように何かを探すのか。どういう感じなのかな。

ちょっと話が逸れましたが、今回の話をまとめると市川のことが大好き過ぎる山田はどんな面から見ても可愛いってことになるのかなと思います。別に冗談で言ってるわけじゃないことは、本稿を読んで下さった方には分かるかと(笑)。

それでは、長々と書きましたがここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます。

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