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体系的「場」つくり理論シリーズ その51ホスピタリティ&ワクワク組織プロデュース〈4〉


日本では「ホスピタリティ」を『おもてなし』と認識する風潮があります。

『おもてなし』とは、客人へ「親愛の情」を伝えながら,客人が「最高の幸せ時間」を楽しんでもらえる「時空間」をさりげなく演出し振る舞う行為です。

私たちは「ホモ・サピエンス」とされる素晴らしい叡智と英知を持つ「人類」ですが、いくつかの厄介なDNAを継承し続けています。

その一つが『欲(GREED)』という遺伝子。
「食欲」や「睡眠欲」そして、「種の保存欲」にはじまり、「自己生存欲」を満たしてゆく為に「他者」や「自然」に対する「支配欲」や「征服欲」を持ちあわせていることです。

人類史を紐解いて辿ってみると、「平和と戦いの歴史」が続いてきました。「支配する側」と「支配される側」の二項対立の歴史は、生命をかけた『欲』の陣地取りとも言えるものです。

人類は、血縁や地縁、そして共通のイデオロギーを持った「人間同志」を家族や仲間として「内輪」の集団をつくる傾向があります。
「内輪」に入らない人間は『異人』であり、「外輪」の存在と認識します。

内輪社会にとっては『異人』との交流は、内輪集団の発展と繁栄につながる可能性もあれば、支配されて滅亡の危機となることも。
支配と被支配の構図は「力の差」によるところが大きく、中でも「戦力」が大きく影響を及ぼします。昔も今も同じです。

では、潜在的リスクのある『異人』を内輪社会の繁栄に繋げてゆくには、どのように考えれば良いでしょうか。
一つの考え方は、『異人』を内輪コミュニティに取り込んでゆく発想! つまり仲間になってもらう事です。
初対面の「異人」を直ぐに仲間に!とはいきませんよね。相手を知る事が必要です。
その為には、迎える側は「異人」に対し『友好』の態度と『心』を示しながら、先ずは「客人」として「おもてなし」をする事から始まります。
「異人との交わり」の意識こそが『ホスピタリティ』の原点ではと思います。
これは、現代でも同じことです。

少し大袈裟など言い方ではありますが、私は、人間同志の心の交流を円滑にしてゆく『ホスピタリティ』を学べば学ぶほど、その深淵さを感じます。
社会「場」つくりには『ホスピタリティ思考』が不可欠です。

-続く-

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