見出し画像

体系的「場」つくり理論シリーズ その41 多元的的無知と各種バイアス


人間「場」つくりの知識コンポーネント群を紹介します。

「場」のプロデュースを進めてゆくにあたり、前提として認識しておくべきことは、『多元的無知』という概念を認識しておくことが大切です。多元的無知(pluralistic ignorance)とは、多くの人がある特定の価値観や意見を受け入れていないにもかかわらず、「自分以外の人たちはそれを受け入れている」と誤って思ってしまう状況のことです。
「自分はそう思っていないが、様々な考えがある中で多くの人がそう思っているのならばそうなのだろう」と受け入れ、それに従ってしまう状況のこと。

「空気を読まず」に異論を述べて自分が不利になるのであれば「空気を読んで」他の意見に同調した方が得策である、と考えて多数の意見に従い、その結果多くの人が受け入れていなかったはずの意見が多数派となってしまうことも、多元的無知の一つとして捉えられています。

アンデルセンの童話「裸の王様」における、「王様の新しい衣装は自分には見えないが、皆は素晴らしいと言っているので自分も同じように言っておこう」という心理と共通するものがあり、例として挙げられることがあります。

思い当たる事ありますよね。

「場」つくりとは、オフィス空間や働き方改革、DX 基盤構築やネットワーク環境整備、そして組織のコミュニケーションやエンゲージメント改革等の「観点」だけではありません。
組織社会を構成している「人間を知る」事により「人と場」をプロデュースしゆく視座と視点を持っておく事から始まります。

下記は、組織社会での「場」つくりをプロデュースしてゆくにあたり、認知しておくと有用な「社会心理学等」の知識です。

・ホモフィリー
・多数派同調バイアス(集団同調性バイアス)
・内集団バイアス(内集団ひいき)
・傍観者効果
・エコーチェンバー現象
・確証バイアス
・外集団均質化効果(外集団同質性バイアス)
・インタレストグラフ
・アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)
・フィルターバブル
・偽の合意効果(フォールス・コンセンサス効果)
・心理的安全性
・ハイコンテクスト
….etc

社会心理学の領域のみならず、脳科学、行動学、生理人類学等、「場」つくりメソッドの裏側で意識しておくべき学術的要素を修得してゆく事が求められます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?