進化系「コミュニティ・オフィス」を考えてみるシリーズ その4「オフィス」はワーカーが管理される「仕事場」でしょうか⁈
一般的にオフィスとは「働く場所」と認識されていますよね。
組織社会では、社員等(正社員、期間雇用社員、派遣社員、業務請負・委託社員など)を、組織が定めた「働く場所」に出社または集合させて「仕事」に従事してもらうのが常識的概念です。
そして、集う人々の働き方の形態やミッションの違いはありますが、組織に共通している点は、社員等の「仕事貢献」への期待であり、組織は社員等の「貢献」に対して「報酬」を支払う構図がそこにあります。
この組織意識の背景には、「報酬」の妥当性を評価し、「価値創出活動」が適正になされているか、そしてその行為・行動が、組織価値の向上と発展に資するものでもあるかの「判断」をするために、組織側が、働いている人々を「管理・監視」する意識構造が定着しています。
それ故に、働く場所としてのオフィスにおいて働いている人々は、上司(経営管理職階層)から「管理・監視」されるのが仕方なし!と思い込まれているのではないでしょうか。
就業時間(例えば9-17時)内では、働く誰もが、暗黙的に「仕事モード」を強要されており、就業時間中に私事をしていたり、ぼーっとしている時間は「サボタージュ(いわゆるサボリ)」と見られてしまう「組織の目」があります。
もちろん、ルーティン仕事やエッセンシャルワークに従事している時には、自分の仕事に専念する事は当たり前ですが、創造的仕事や感性仕事など、いわゆるクリエイティブワークに携わっている人々や、エッセンシャルワーカーにとっても、ちょっとした隙間時間にリラックスワークをするのは、ある意味誰もがやっている事です。
人間は、ずーっと超集中状態でいる事などできませんからね。
管理職たる上司は、働く人々を、サボリ管理監視するのではなく、オフィスでの意識空間を、働く人々の創造力を誘発させる「心知の交流場」として、また、「暗黙知のスクランブル交差点」的な「形式知の創発場」としての企業等組織の「場」つくりをしてゆくことが求められます。
更に、人間集団としての組織が醸成してきた「良き文化や風土」は継承しつつ、「悪しき慣行や文化」そして体育会気質的な「根性風土」は適正に改善してゆく事も、管理職のミッションではないでしょうか。
組織のリーダーや企業等経営者は、働く人々が集うオフィスを「新価値共創に向けた実験場」としての視点を考慮しながら、働く人々が「遊びの如く働く」、謂わば、ホモルーデンスの集合としてとらえ、「創造性を高める幸福なオフィスの在り方」を探求してゆくことが私は重要と思います。
-続く-
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