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観察する

梅雨、すっきりしないお天気が続き、予約の入りもピタッとストップ。そんなときは散策に出かける。

一昨年からとあるキノコに夢中。食べるキノコじゃないからこそ、(誰も採取しないので)観察が可能。「ヤコウタケ」と言われる光るキノコなんですが、昨年もこの時期Noteに書き綴っています。正直専門家じゃないので、あくまでも素人の観察レベル。顕微鏡で見るわけでも、胞子を見るわけでもなく、ただただ肉眼で観察です。

①6月中旬、そろそろ出てるんじゃないか??ってことで徘徊をスタートしました。目玉のおやじ風のいでたちでちょっと滑っとしたキノコです。

6月のある日

ありました~~昨年と同じ倒木に出てました!最初は手前のキノコを観察してたのですが、奥の小さい幼菌にも注目です!

②2日後、私は現地へ行けなかったのですが、別の方が撮影。お!ちょっと成長。この時はきっと夜光ってたと思いますが、出かけられず。

2日後の様子

③2日後、出かけてみたら手前のヤコウタケの様子が変わっている。この夜、見に出かけたのですが、手前のヤコウタケは光ってませんでした。発行するのは新鮮な個体だけだろうか??ただ、奥にいる幼菌と写真にはない別の個体が光っていました。

さらに2日後

④それから3日後。

さらに3日後

あら~~、手前のキノコが溶けてしまった‥。ただ、赤矢印の幼菌が微妙に??成長してる。

⑤そしてさらに3日後‥。全体の様子ですが、他の幼菌も成長。ちなみに赤矢印が私がずっと観察してた子。

さらに3日後、大きくなったなぁ~~。

ボケてるんだけど、成長中のヤコウタケ。他にも幼菌があるけど、成長してるのはこの子だけ。

最初に見た日から8日間でこのサイズに

この日の夜、見に行きたかったのですが、出かけられず。なぜなら暴風雨。この場所へ行くための道路が土砂流出の恐れありで閉鎖。でも、気になる私は、次の日夜にう回路を経由して見に行くことに。

⑥あれ??なんか様子が‥??

さらに1日後

土砂降り大雨だったからでしょうか??全体的に溶けたようになっており、光も発せず。左の私が注目していた幼菌はかろうじて光ってるように見えました‥。

⑦そして、それから2日後、道路も通行できるようになったので、夜に再訪。写真はありませんが、ライトで照らすとキノコとしての形をとどめているものがなく、がっくり。でも、肉眼で朽木の一部が発光していました。きっと幼菌?もしかしたら菌糸??が光ってるのかも???

⑧次の日昼間に様子を見たくって、またぐるっとお出かけ、30分の山道なので、遠くはありませんが、夜は街灯もないので真っ暗です。

あれ??全く消えた‥。

前日は、どのあたりが光ってたのだろうか??キノコは溶けて消えてるけど、この赤印あたりがぼんやり光っていた‥。

最初に見に行ってから10日間、観察し続けたのですが、私自身が気が付いたのは、キノコの形になってから3~4日で、溶けてしまう。あと、幼菌がすべて成長するわけではなく、その中のいくつかが大きく成長したってのがわかりました。

ま、それを知ったからといって、なんなの??って言われそう。仕事が増えるわけでもお客さんが来るわけでもないのですが、なんか面白い発見をした!そんな気持ちになりました。

実はこの「ヤコウタケ」は今年に入り新種の可能性があることが報告されました。学会発表は来年とのことですので、細かい内容については伏せますが、一般的なキノコ図鑑に掲載されている小笠原など南の方で見ることのできるヤコウタケとは違うDNAのようです。そんなヤコウタケの発見に最初からかかわりをもてて、ちょっとワクワクです。もちろん、そんな大発見をすることは稀でしょうが、森の中には自分自身の新発見が山のようにあります。正直、自己満足の世界ですが、とっても面白いって思います。

ということで、ヤコウタケ調査はしばらくお休み。今夜あたりからそろそろヒメボタル調査開始です~~。

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