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表紙に誘われた本
スマホをさわりすぎている。
その時間を有意義なものにあてたほうがいい。そうスマホに今打ち込んでいる。
スマホで摂取している文字があまりに刹那で受動的で怠惰なので、その文字数くらい本を読むのはどうか。
そう思って読書をふたたび始めている。まんがはよく読んでるけどところで、スマホでまんがを読むとびっくりするくらいぺらぺら早くなりますね。
この1ページに漫画家はどれくらい時間かけたんだろう…
あしたになったら溜まるポイントで読める数ページ、これリアタイだったら1週間あるいは1ヶ月待ってたぶんだろうな。それをこんなさらさらスクロールしてそれでほんとうにいいのか…?まじでもっとコマとか読み込んだほうがよくない…?
など
気がかりになり始めた。ならん?なんか申し訳なさが勝ち始めてマイホームヒーロー読めなくなった。あんな絵がうまいのにストーリー知りたくてさらさらスクロールして果たして本当にいいのか…?てなって。
なので、そろそろと本を読むようになってきた。
スマホから離れたいのでアナログで。つまり紙の本で。紙の本。本、と書いても電子書籍の可能性がすでに発生している昨今。
まずは話題作、それからテレビで作者を見て気になったもの。そういう前評判で数冊読んで、それから。
そろそろ、表紙買いというものをしてみてもいいんじゃないか?
読書家がするというあの。憧れの。
![](https://assets.st-note.com/img/1715826724480-qvorWspuQC.jpg?width=1200)
最も本を読んだ時期というのは学生で、その頃はお金がなかったので表紙買いなど考えにも及ばなかった。
昨今、出版業界不振をきく。なんとなーくで本を買って読んでみるのもいいんじゃないか?
という理由で読んでみた一冊の本。
書店でぱらぱらめくり、字詰の読みやすさ、背表紙のやわらかさ、装丁のかわいさ、それからタイトルにも惹かれた。
読んでみた。
新刊だが…
なんとまあ…
手垢のついた設定…
ひょんなことから出会った40代女性たちは仲を深めていくけれど実はみんな自分の境遇にウソをついていて…(よくある)(すごくよくある)
いまさら…
こんな設定の話を…
よむ必要ってあるのかな…?!
ところでネトフリでやってた「侵入者たちの晩餐」これも40代あたりの女性たちが3人でてきて結託する物語ですが
たぶんそれを摂取したあとだったので、40代女性が登場する物語に期待をしてしまったこと、
あるいは古めかしさをより強く感じずにはいられなかったんだと思う。
「おもしろくなかったら読まなくていい」とはほんとうでしょうか。
そのおもしろくない書き出しはたとえば回収して昇華される可能性ってあるじゃないですか。がまんして読んで得られるもの。
そういうのもあるよね。表紙買いしてみたいの対価って必ずそれを得ることではなかろうか。それ、というのがどういうものかは別として、ただ得ることそれのみを対価とする。それはまあレビューやクチコミに邪魔されない自由な行為なのよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1715827647278-gu2J3PNhOF.jpg?width=1200)
できれば救われたい。
そんな気持ちで読み進める。
こういう、実はみんな素性を隠してええかっこしてました〜みたいな物語はそれが剥がれるにつれ泥沼…やっぱり嘘はよくない…的な展開…
になるんでしょ…
ほらやっぱり…
ここからまた泥沼…
ならんのか。
ならんの。
そうなの。
フーン…
というお話でした。
お約束にのっとらなかったのはよかった。
でも今読みたい物語ではなかった。
そうですかーって感想。
映画で見たら面白いのかな?と妄想する。
叙情的な映像をあてはめる。進くんはパプリカの時田博士がでてくる。あとは夏帆さんでまわせそう…画面はだいたい暗めで…おもしろそう…おもしろいんかも…
きっとほんの逃避はできて、ささやかな輝きはあって、それなりにエンドロールを眺められる。
でも、映画館で席を立つとき無言になりそう。ショッピングセンターシネコン映画館からはなれるエスカレーターで重めの口をひらく。なんだかな…?
せやな。
思った?
せやなぁ。
なんだかなーやったな。
なんやったんやろな。
まあよかったけどな。
よかった?
そんなん言わんといてよー(2000円払ったんよw)
2000円払ったんよ。
これ。
そういう指針をもつことができる。それが表紙買い。
そういう娯楽、おもろいかおもんないかに投じる賭け金。
それは…
ゆとりですね…!
昨今あんまりお見かけしないあの…金銭的余裕ってやつ…
この物語に救われるひとはいるのかな。
救われなくては物語に価値がないってことはないか。
どんな物語も必要であるのは平和の象徴ではある。
表紙買いでこれではわたしは救われない。
救われない物語を産むのは、表紙買いでこれはわたしのための物語ではなかったそのときに、ゆとりのない財布なのではないか。
税金高い。社保とりすぎ。
結論:お金だいじ
読書記録にと5000000年ぶりにnote起動させてみたけど
おもしろくなかった本のタイトルを挙げることには抵抗しかない。わたしは覚悟が足りない。
この物語を産み出した作者にはこの物語が必要で、わたしにはその読書記録を残す覚悟すらない。
創作物はそれだけで強く美しい。
しかし金は有限なんよな。
読書感想がなかなかコスパ重視な話になってしまった。
タイパってコストすらかけてない無料サービスしか手を出してないゆえの言葉かもしれない。
パフォーマンスを期待し過ぎている…
そんな今日この頃です。