懐かしいうつわ
長年使っているうつわをご紹介。
膨大な数が棚にありますが、その中で今、秋に使ってみたいうつわを少し並べてみました。
経年変化のサンプルにもなればと。
普段はモノクロのものが多いですが色ものはこう言った曖昧な色味がお料理には合わせやすいですね。
以前からずっとこのようなフェードした色味が好みです。
伊豆で作陶されている村木雄児さんの7寸鉢。
最初の色はもっと明るかったですが粉引のように変化していきもう変わりきった色。
12,3年前でしょうか。
まだまだ飽きずに使っています。
魯山人のような絵付の初期九谷青窯。70年代。7寸程。
昔、家庭画報かな、おぼろげな記憶ですが土井善晴先生のおせちワンプレート取り分け用のお皿、という取材があって(その時使ったのは別のお皿)
そんな気分で来客があればこれに数種類お料理を盛って出していました。
九谷青窯の名作の一枚です。
野口悦士さんの白磁の五寸皿。
前回これを久々に作ってもらい展示会で販売しましたが嬉しいことに完売。
うちのは取皿に昔から使っていて貫入に色が入っています。
もうかなり昔です。どうやって買ったかも覚えてないですが。
普通だなと思って買った一枚が使っていくうちに普通ではなくなっていく、いい例かなと。
幕末の瀬戸の名工と呼ばれる加藤春岱(しゅんたい)の天目風の六寸鉢です。
昔古い箱に入ってまとまって手に入れたものでした。
愛知県では陶芸家の中では有名で、御深井焼にも参加したとされる陶芸家。
側面にヘラで加飾されておりサイズも絶妙です。
こういう雰囲気は現代陶では見つからない、価格以上に希少な一品。
自分用にもう少しとっておけばよかったと今になって後悔です、、
曖昧なグリーン。メランジっぽい。
唐津の中里隆作の片口。
どこの国ともわからない、無国籍感があっていい感じです。
本来お酒用ですが、料理を入れるうつわとしてぴったりなサイズだったので最初からそのつもりで購入。
縁が欠けているのでどのように直しを入れるか悩むところ。
長年使っていると直しながら、というものも多いです。
器の変化を楽しみながら長く使っていくのは日本人らしいですね。
新品も好きでよく買いますが、たまに振り返りたくなる懐かしいうつわ達。
新入りがはいると、古株がまた違った見え方がして来ます。
うつわ同士の合わせも新しいものになり新鮮です。
また機会があれば倉庫から探して、このように懐かしいうつわをご紹介してみようと思います。