見出し画像

「自分のこと、好き?」

3年ぶりにカウンセリングへ行った。

自分は今現在、心療内科に通っている。ふだんは医師の診察を受けて薬を処方してもらうのみだ。

しかしこの前、今の病院では初めてカウンセリングを申し込んだ。
先日パートナーと病院に行った時、「診察だけじゃなくて、カウンセリングも受けてみたら?」と勧められたのがきっかけだ。

正直その時の自分はカウンセリングを受けることに乗り気ではなかった。
その時の自分はかなり気持ちが沈んでいて、「カウンセリングとかちゃんと自分のこと話さなきゃいけないし、時間もかかるし、さらに言えばお金だって安くないし...。」と思っていた。しかしわざわざ病院を付き添いで来てくれた手前、カウンセリングを受ける提案を断るのもはばかられたので、ひとまず予約してみた。

そして予約から1週間後のカウンセリング当日。とくにこれを話そうとか決めずにふらっと病院へ向かった。
カウンセラーさんはベテランそうな女性の方だった。以前大学時代にカウンセリングを受けたときも、同じくベテランの女性だったので、何だか少し安心できた。

カウンセリングは何気ない雑談から始まった。
初めの少しの会話で「とっても真面目で几帳面ね」と言われた。
自分でそう思ったことはないけど人からはよく言われるので、それを1分満たない会話でわかるのは流石としか言いようがなかった。やっぱり多くの方を見てきた人はわかるのだなと感じた。

そこからも仕事やプライベートの話をして、自分の考えや思い込みが自分を苦しめている部分を少しずつ明らかにしていってくれた。なんだか恥ずかしいような気もしたけれど、「この人に正直に自分のことを話せば自分の楽になるな」という感覚があったので楽しく話すことができた。


ふと、「自分のこと、好き?」と質問をされた。
自分は答えることができなかった。
言葉が出てくる前に、涙が出てきていた。
自分でもわからなかった。好きなのか好きじゃないのかも。なぜ涙が出てくるのかも。
「胸を張って好きということはできない」
ひとしきり落ち着いて、出てきた言葉だった。

自分はそれ以上に言葉を付け加えることはできなかった。
「好きになるためにこれまでいろいろしてきたんだよね。」
そう言われてから一瞬考えた。自分ではそう思ってこなかったけど、
実はそうだったのかもしれない。
実際そうだったかはさておき、この一言に自分は救われた。

この会話だけでもカウンセリングに来て良かったと思えた。

この日の会話はずっと忘れないと思う。

いいなと思ったら応援しよう!