大学軟式野球~ボクらのパッション~ 小林侑生(明治大学生田)
今回は、ボクの大学軟式野球部の後輩である明治大学生田OB小林くんを紹介します。明治大学には、六大学リーグに加盟している軟式野球部と都心から離れた神奈川県の生田校舎にあり、南関東リーグに加盟している生田軟式野球部の2チームがあります。六大学の明治は、全日本を2度制するなど毎年上部大会に進出してくる言わずと知れた強豪校ですが、生田は過去に東日本へ1度だけ出場したことはありますが、一部と二部を行ったり来たりするチームです。
2部が当たり前だったチームの意識改革を図り、1部昇格、1部でも勝てるチーム作りをし、東日本大会出場まであと1勝にまで迫った代の主将兼監督を務めたのが小林くんです。野球に対しては非常に熱心で、ボク自身久々に試合の結果を気に留めていた代でした。2019年には大学軟式野球日本代表のセレクションに臨みましたが惜しくも選出漏れ。2021年4月から社会人生活をスタートし、ビジネスマンとしての今後の活躍を期待しています。
■小林侑生(明治大学生田軟式野球部第57期主将兼監督)
東京成徳大学高校(硬式)~明治大学生田(軟式)
投手兼内野手
大学軟式野球を選択した理由は?
軟式の方が硬式より経済的に負担にならないと感じたからですね。経済的な面からいうと、道具の劣化が硬式に比べ長持ちしますし、練習や試合を組むときに大学以外の外部グラウンドを取る時も規制が少なく、比較的取りやすいといった点が上げられます。また高校の硬式野球部時代はケガも多かったのですが、軟式に転向してからはほとんどケガと付き合うことはなくなりました。軟式を選択して感じたことは、やはり軟式野球に取り組んでいる皆さまが言われるようにノーヒットでも一点を取るための戦略を考えさせられ、硬式野球とはまったく違う競技だということでしたね。
小学2年から始めた野球、影響を受けた人物は?
高校時代の硬式野球部のコーチですね。打撃では数十種類のティーを踏まえて体の使い方を教えていただきました。守備では1歩目の出し方と打球への入り方を教えていただきました。
それに加えて、試合で相手の細かい変化に気づき対応するために私生活で視野を広く持ち、色んなことに気づくことの重要性を教えていただきました。
影響を受けた出来事は?
2つございます。
【高校1年生の夏の大会】
神宮球場でチームが大敗してる姿をベンチ外でスタンドから応援することしか出来ない経験をしました。中学までは試合に出れるのが当たり前でしたが、ベンチにも入れずとても悔しい想いをしたことを覚えています。
この悔しさとふがいなさがきっかけとなり、3年時にはレギュラーとして試合に出ることが出来ました。
【大学2年のプレーオフ】
対神奈川大学との試合であと一勝すれば東日本大会進出というところで負けました。個人的にはその試合まで好調でした。しかしこの神奈川大学との試合ではチャンスで内野フライを2回上げてしまい、チームに迷惑をかけると共に自分が内野ゴロでも打っていればという悔しさを覚えました。この試合がきっかけで軟式はチャンスでもヒット以外で点を取れるという考えを学びました。
最初に軟式野球部に入部したときのイメージは?
私が入部した当初は、明治大学生田は、南関東連盟2部でした。チームのメンバーはしっかりとした野球キャリアもあり、決して個人個人の技術が劣るわけではないのに、何のために野球をやってるのか分からないのが率直な感想でした。
目標もなく、ただ練習をしている印象がありました。それを見ていたから自分らの代で明確な目標を持ち、中長期的に目標を設定し、先ずは一部復帰、全日本・東日本出場を視野に入れどうすれば目標を達成できるかを真剣に話し合いました。
軟式野球の可能性と大学軟式野球部の役割
軟式野球は今後も発展すると思っています。
なぜなら先にも述べたように硬式野球に比べて費用が抑えられるからです。現在の日本は所得が横ばいなのに物価は上昇しています。その中で金銭的な理由から野球を辞める人がいるのではないかと仮定しています。それは大学生も同じで、大学に入るとあらゆる場面でお金がかかることを考えたら、経済的にも少し抑えられる軟式野球は大学になっても野球を続けたいと思う学生への希望になる、そんな役割を担えるのではないかと感じます。
大学軟式野球は、まだまだマイナー競技なので、動画を通じて取り組みを伝えられるといいと思います。InstagramやTwitterは現代において、当たり前のツールですし、みんなが使うが故に投稿も多く発信しても埋もれてしまうと感じています。YouTuberの方が増えてきているように、YouTubeを通じて試合の様子やダイジェストなどを配信出来るとOBやOGの方も卒業後の関わりが持てますし、色んなところで繋がりが生まれそうな気がしています。
大学軟式野球の思い出
個人的には首位打者や最多安打などタイトルを獲れたり、南関東選抜に選んでいただいたり充実した大学軟式野球部での生活でした。
しかし主将兼監督としては悔しい思いが残っています。入部当初は2部リーグのチームだったのが、あと一勝で東日本大会に行けるチームにまで成長しましたが、あと1つを勝ちきれなかったのは主将兼監督だった自分の力量不足だったとすごく悔しく思います。引退してからも采配について考えたり、もっとこうしておけばということを考えたこともあります。組織を運営し、メンバーをマネジメントすることの難しさを実感し勉強できた大学軟式野球部での生活でした。4月から社会人になりましたが、組織や人をマネジメントする機会があればこの悔しい経験や取り組んだことを思い出したいと思います。3年間共に闘った同期、目標の為に一生懸命に頑張ってくれた後輩、離れていても応援していただいたOB.OGの方々に改めて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
小林主将兼監督率いる第57期を見ているとチーム状態が、第32期OBのボクたちの代ととても良くにているなあと感じました。ボクたちの代もあと1勝が出来ずに終わりを迎えてしまいました。この経験をした仲間とは社会人になって20数年が過ぎ去った今でも昨日のことのように語り合います。
人と出会って知人となり、
語り合って友人となり、
共に汗を流して仲間となる
小林くんの前途を祈念しております!
またOB戦で野球やりましょう!
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