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大学軟式野球~学生主体について~

 こんにちは。

 本日のお題は、大学軟式野球~学生主体について~考えていきたいと思います。こちらに関しては、様々なご意見があろうかと思いますがあくまでも私見として受け止めていただければ幸いです。

 私の著書「大学軟式野球という選択肢」の中でも書いておりますが、大学軟式野球部は大人があまり介入せず、学生主体で運営しているチームがほとんどです。リーグ戦の運営や全日本・(東西)日本大会の運営、スポンサー企業への働きかけなど仕事は多岐に渡ります。

 大学軟式野球は、全日本大学軟式野球連盟に加盟している各連盟の委員長は、学生が務め、リーグ戦運営においても学生委員長を中心に進めていくやり方です。もちろん連盟の理事長は、社会人が非常勤という形で付いていますが、現場を指揮し、上部大会に送り出すための運営や裁量は学生の手に委ねられています。
 

 アメリカで大学スポーツを統括する組織として、全米大学体育協会(通称NCAA)の部門で仕事をこなしてきた中で、優秀な学生は、NFLやMLBといったプロスポーツの分野に引き抜かれ、就職することが出来る仕組みになっているそうです。日本の大学スポーツのリーグ戦運営といった狭い視点ではなく、NCAAでは、①企業スポンサーへの働きかけやプロモーションの立案といった広報的な活動、②集客を増やすためにどのような戦略を立案していくのかといったマーケティング活動、③組織運営していくうえでの収支バランスを考えるなどの経営者的視点などそれぞれ社会に出てから経験すべきことを大学スポーツに接しながら経験できます。

 大学軟式野球の各連盟の学生委員長たちは、すでにリーグ戦運営やスポンサーへの働きかけ、SNS等を通じた連盟の広報活動を知恵を振り絞り、工夫しながら実践しています。特に現在は、ニューノーマルが求められ、今までとは違ったアプローチをしていかなければなりません。いかに効率的に情報を配信し、大学軟式野球というカテゴリーを知っていただき、ファン層を獲得していく地道な活動をしていく必要があります。

 最近ではSNS等で各大学軟式野球連盟や各大学軟式野球部が積極的に発信することで各々の活動がタイムリーに把握出来るようになりました。私の現役時代とは比べようがないくらいのスピードで情報が入ってくるという環境を学生は生かしていく他ないと思います。

 最近の大学軟式野球部の組織を見ていると、学生監督、学生コーチ、サポートメンバーといった部を裏で支える役割が増えてきつつあるのかなと見ています。私が現役だった25年ほど前はおそらくそういったポジションは、大学軟式野球部ではほぼなかったと思いますが、私の大学ではいち早くそういったポジションを取り入れました。現在はやっていないようですが…

 先ず「学生主体」ということは、チームの選手が試合に出ながらサインを出したり指示をしていく必要があります。それを試合に出ている我が部では、主将に全権を委ねることが非常に負担がかかると思いました。そこで試合に出ている選手にはプレーにだけ集中できる環境を作ろうということで幹部で話し合い、チームマネジメントや戦略の伝達を主務、練習メニューや戦略の立案を副将がやり、主務と副将は基本的に選手登録はするが、試合には出ないということで学生コーチとして、ノックやランナーコーチを務めるといった裏方に回ることにしました。

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 私も当時は「1年で完全燃焼」と自身に誓っていたため、1年でチームの結果を出すためには自分は試合に出るべきではないとの判断で主務に徹しました。もちろん選手として試合に出たいという思いは誰よりも強くありましたが、当時の部は全日本加盟から1年にも満たないチームであり、今後部を繁栄、強化させていくためには上級生の私より下級生に試合の経験をたくさん積ませた方が良いという決断からでした。ですから偉そうに大学軟式野球のことを語らせて頂いておりますが、私の大学軟式野球歴は全日本傘下でプレーしたのは実質1年、選手としてはほとんど試合には出場していません。

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 学生時代は、ノックをいかにうまく打つか、三塁コーチャーでのサインを出すタイミングや指示の出し方を誰よりもやったと思います。自慢できることではありませんが...

 昨今現役の大学軟式野球部で、学生監督や学生コーチがクローズアップされていることについて、とても前向きで良いことだと思います。野球はプレイヤーファーストのスポーツではないと思いますし、ついに大学軟式野球界にもそういった流れが来ているんだなと思いにふける中年おじさんでした。

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