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観後感想「マディソン郡の橋」

 この映画は小説を先に読んで、それから映画と言う流れでした
 その映画を時を大きく隔て、その間にたくさんの人生経験も積み改めて観ることとなりました。

 アメリカの片田舎の小さな町に住むイタリア出身の主婦の元に、道を間違ってやって来たカメラマンとの4日間の恋愛、そしてその後に起こる現実と感情との戦い、そして亡くなった後に初めて子供達の表される母の別の顔。それぞれの場面を素晴らしく描かれた映画です。 
 それは主演の二人、メリル・ストリープとクリントイーストウッドの演技によるものであると言えると思いました。

 正直キャスティングを知った時、ロバートがクリントイーストウッドでは、歳を重ねすぎだろうと思ってました。自分の想像よりも10か20上をいってましたから。
 実際は導入部分ではクリントイーストウッドの深く刻まれたシワで、思い描いていたロバートとの差異に違和感を感じてしまいましたが、それを補い、それを感じさせない深い演技力で魅了されてしましました。

 メリル・ストリープの女性独特の感情の表し方、表情、仕草がとても自然でした。
 別れの晩餐で好きなのにロバートに尋ねてしまうシーンでは、(それは絶対言ってはいけないことなのに)と心の中で呟いてしまいました。普通男ならあれで全く冷めてしまう一言でした。

 ベースは不倫でありながら、大人の純愛、歳を重ねたが故の恋愛の形を見事に表現された作品だと思います。

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