澄み切った青空を見て 悲しくなる時もある, 「人生 舐めんなよ」
まぁ自分の場合は, そういう時もあった, ということです。幾年にも及ぶ長い間のことだったけれど, まぁそんな時が続いた時代があったという過去の話。
澄み切った青空を見て 悲しくなる時もある
昨日は文字通り「雲ひとつない青空」という言葉が相応しい見事な快晴の日で, 午前中外に出た時に「やっぱりこういう空を見ると気持ちいいもんだなぁ」と思った。要するに, 清々しい気分にさせてくれる, 澄み切った青空。
その後, ちょっとした切っ掛けがあって, 今から6年近く前に終わった自分にとっての長くて暗い時代のことを思い出していた。ああ, そうだった, あの頃は今日みたいな青空を見ると, 当時抱えていた悲しみはかえって増したんだったなぁと。余計に辛くなったなぁと。そうだ, 曇り空や, それどころか雨降りの日の方がまだ気分は比較的落ち着けたかもしれないなぁ, あの頃は, と。
当時は, そんな心の有り様をずっと変えられないでいた日々だった。せいぜい, ちょっとだけ良くなる日があったり, あるいは逆に当時の「普段」の状態よりも更に, あるいはもっともっと, わるくなる日があったり。毎日毎日 気分が優れなくて, ということは当然どの日も朝起きてから夜寝るまで(昼間横になる時期すらあったが)気分は基本的に「底」状態なのだが, それでも1日の中で変動があって, 朝は酷く落ち込んでいながら, 午後, そして夕方が近づくにつれて徐々に少しはましになり, 辺りが暗くなった夜の間は朝と比べればよくなっている(それでいて「底」状態であることには変わりない), そんな1日の中の微妙な変動というのは, 時にあったりもした。
まぁとにかく, その頃の自分は「人生のポケット」の中に入っていたのだ。ただ入っていたというだけでなく, ポケットの底に嵌まり込んでいたから, どうしたら出られるのかも分からない。というか, 出ること, 出られることなど想像もできない, あるいはそんなこと考えもしないような心の有り様。何か別の言い方にするとしたら, 出口が見えないトンネルの中にいたなどという表現も有り得るかなと思ったりするのだが, しかしよく考えてみると, 走っても歩いてもいないような状態だったから, トンネルの中にいたという形容は当時の自分の心の実際, 実態を表わすことにはならないと思う。やはり, 「人生のポケット」という言葉が一番しっくりくる。
2016年の1月の終わり頃だったか 2月の初め頃だったか, とにかくその頃ふと自分がそこから既に脱け出ている(「脱け出している」というより「脱け出ている」)ことに気付いて, もう二度と戻ることのない「人生のポケット」。
人生のポケットから出る方法はどこかにある
一応オレ, 無神論者なんだけど(笑) 〜 そのかわりと神は言った。「おまえたちに空っぽをあげよう」
一応オレ, 無神論者なんだけど(笑) part 2 〜 「神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと、自分で変えられることは変える勇気と、そのちがいがわかるだけの知恵をお与え下さい」 ー そのかわりと神は言った。「おまえたちに空っぽをあげよう」
"LIFE is great. Sometimes, though, you just have to put up with a little more CRAP" ー "Four in the morning, CRAPPED out, yawning, longing my LIFE away"
コンドルは飛んでいく (歌詞和訳) 〜 「人生のポケット」初期に歌詞を訳した歌
冬の散歩道 (サイモンとガーファンクル) 〜 "A Hazy Shade of Winter" (歌詞和訳)
トム・ウェイツ 〜 アサイラム・イヤーズ、「人生のポケット」の底で、たまたま手にしたレコード
音楽は人を癒すか 〜 本当に 「音楽は人を癒す」 か?
昨日, 2021年12月13日の「澄み切った青空」
前章の冒頭に書いた通り,
昨日は文字通り「雲ひとつない青空」という言葉が相応しい見事な快晴の日で, 午前中外に出た時に「やっぱりこういう空を見ると気持ちいいもんだなぁ」と思った。要するに, 清々しい気分にさせてくれる, 澄み切った青空。
その後, ちょっとした切っ掛けがあって, 今から6年近く前に終わった自分にとっての長くて暗い時代のことを思い出していた。ああ, そうだった, あの頃は今日みたいな青空を見ると, 当時抱えていた悲しみはかえって増したんだったなぁと。余計に辛くなったなぁと。そうだ, 曇り空や, それどころか雨降りの日の方がまだ気分は比較的落ち着けたかもしれないなぁ, あの頃は, と。
それで, もう見ても悲しくなったり, ましてや悲しみが増したりしない「澄み切った青空」を撮りたくなった。で, 撮った。我が家の小庭で空を見上げたり, 小庭から家の前方の方を撮ったり, 我が家の前に出てスマホを構えたりと, まぁ最大限横着した撮影だったけれどね(笑)。
プロらしく(あ, 違ったか..)何枚も撮ってしまって, その中からざくっと選んだ 12枚。それでも似たようなアングルのものが混じってる。
さて, 次章は歌です。
思ひで (『深夜食堂』 主題歌) 〜 鈴木常吉
テレビドラマ化された『深夜食堂』は, 冒頭の章で触れた「人生のポケット」に自分がいた時期, その時代の真っ只中で観ていた。ぼーっと眺めるように観ていた時もあっただろうけど, 鬱屈としていた時期なのに, あのドラマはわりとちゃんと観れていたと記憶している。
「人生のポケット」から脱け出た後も, たまにテレビで再放送されると観る。大抵の回は過去に観ているのだが, 構わずもう1回観たりする。
以下に載せるのは, テレビドラマの『深夜食堂』で主題歌として使われた, 去年の7月に65歳で亡くなった鈴木常吉が歌う「思ひで」。原曲はアイルランドの古い歌で, Pretty Girl Milking Her Cow (Callín Deas Cruíte na mBó) という歌らしい。自分は詳しくないけれど, ネットで得た情報です。たぶん元は19世紀以前の歌。鈴木常吉の「思ひで」の後で, その歌も紹介しておきます(「思ひで」とはタイトルも歌詞の中身も違うけれど, 何処か哀愁を帯びている点は同じ)。
思ひで 〜 鈴木常吉(音源は皆同じ, 下に歌詞掲載)
英訳字幕付き
これも英訳字幕が付いている。
中国語の字幕が付いているようだ..
マスターがカウンターに立つ「めしや」, そして 東京の街
「めしや」
君が吐いた白い息が
今ゆっくり風に乗って
空に浮かぶ雲の中に
少しずつ消えてゆく
遠く高い空の中で
手を伸ばす白い雲
君が吐いた息を吸って
ぽっかりと浮かんでる
ずっと昔のことのようだね
川面の上を雲が流れる
照り返す日差しを避けて
軒下に眠る犬
思い出もあの空の中に
少しずつ消えてゆく
この空の向うがわには
もう一つの青い空
誰もいない空の中に
ぽっかりと浮かぶ雲
ずっと昔のことのようだね
川面の上を雲が流れる
君が吐いた白い息が
今ゆっくり風に乗って
空に浮かぶ雲の中に
少しずつ消えてゆく
少しずつ消えてゆく
...........
原曲, これは Cathie Ryan というアイルランド系アメリカ人のシンガー・ソングライターが歌っているヴァージョン。
Pretty Girl Milking Her Cow (Callín Deas Cruíte na mBó) 〜 Cathie Ryan
It being on a fine summer's morning
As the birds sweetly tuned on each bough
I heard a fair maid sing most charming
As she sat milking her cow
Her voice was enchanting melodious
Which left me scarce able to go
My heart, it was soothed with solace
By the cailín deas crúite na mbó
I courteously did salute her
Good morning, most amiable maid
I'm your captive slave for the future
Kind sir, do not banter,' she said...
I'm not such a precious rare jewel
That I should enamour you so
I am but a plain county girl
Says the cailín deas crúite na mbó
The Indies afford no such jewels
So precious, so transparent clear
Oh do not refuse me, my jewel
Consent now and love me, my dear
For riches I care not a farthing
It's your love that I want and no more
I'd rather live poor on the mountain
With my cailín deas crúite na mbó'
I don't understand what you mean, sir
I ne'er was a slave yet to love
For these feelings I have no desire
I pray your affection remove
To marry, I can assure you
That state I will not undergo
I'm prepared to live single and airy
Says the cailín deas crúite na mbó...
「人生 舐めんなよ」
テレビドラマ『深夜食堂』で オダギリジョー が演じた 片桐 は, 原作の漫画には登場しないオリジナルのキャラクターだったらしい(漫画も見てみたいけれど自分はまだ見たことないのだ)。
『深夜食堂』の主な舞台(大部分がここだよな)「めしや」の常連客である片桐。彼の「名言」集が YouTube に上がっていて, だいぶ前に観た。「名言」と言っても, まぁ大体は何を言ってるのかよく分からんのですがと言われてしまいそうなものだったりするのだが, しかしそれでいて何か意味がありそうな気もしてくる, 味わいのある「名言」の数々。このドラマは海外のけっこう多くの国々で人気があるらしく, YouTube クリップのコメントは英語だらけ。
動画の下に, ここで 片桐 が喋ってる言葉の中から「名言」10個, 載せておきます。
世の中は つかずはなれず 隅田川 .. 人生 舐めんなよ。
おもろおて, やがて悲しき踊り子の股から覗く エーゲ海 .. 男の道は ローマ に続く。人生 先走んなよ。
エーゲ海 に浮かぶ島, サントリーニ
エーゲ海 を眺めたりもできた列車旅
男の道は ローマ に続く .. 別に男じゃなくてもいいんだろうけど。
世の中は 浮かれ溺れて ナイル川 .. 人生 舐めんなよ。
古代エジプト文明は ナイル の賜物。
止めてくれるな おっかさん, 背中の龍にはころもが足りぬ .. 人生 踏み外すなよ。
世の中は 下流中流有栖川 .. 人生 舐めんなよ。
親はなくともチルチルミチル, ちっちゃな手から青い鳥逃げた。掴めなくても夢がある .. 人生 見くびんなよ。
(上の動画では「人生見くびんなよ」が抜けている)
世の中は 浮かれのぼせて イムジン河。愛に国境は無い .. 人生 泳ぎきれよ。
イムジン河 ♫
さて,
「世の中は さすらい迷って 戻り川 .. 人生, 舐めんなよ。」
(ただしこれは 片桐でなく, 小林薫 演じるマスターが 片桐に語った言葉)
世の中は ... 「世の中は?」
(片桐がつぶやき, マスターが問いかける)
(以下, 上の動画では 1:50 辺り)
世の中は 二人が良ければ 吉野川。
(この時は「人生 舐めんなよ」とは言っていない)
世の中は 二人が良ければ ... そう, 二人が良ければ, それで良いのだ(笑)。
世の中は 二人が良ければ セーヌ川。
今日はこの辺にしておきましょう ♫
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