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わたしの"はたらく"もきっとだれかにつながってる。
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今更ながらかもしれないが「ドキュメント72時間」というNHKの番組が面白い。先日、パリ・オリンピックにちなんだ「フランス・パリ 街角のマンガ喫茶」を見たが、まるで作ったような人間ドキュメントになっていた。もし仕込みが全くないとしたら(日本の漫画を出版している編集者はできすぎ?)、パリのマンガ喫茶はドラマの宝庫だ。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組もある。最近見たのは靴直し屋さんの回(思いを繕う、私を断つ〜靴修理職人 村上塁〜)。世の中いろいろな仕事があって、みなそれぞれのこだわりがあるのだ。「72時間」の方は仕事という観点ではないが、人が集まるところには仕事がある。はたらく72時間とも言えるだろう。
この《写真絵本「はたらく」シリーズ》がそれらを意識しているのかどうか定かではない、にしても、やはり世の中にふつうにある「仕事」を一歩内側に踏み込んで取材し写真で伝えるというコンセプトはそういう流れに棹さすものかと思われる。
シリーズ(1)が『はたらく本屋』で(2)が『はたらく中華料理店』同時発売。『はたらく本屋』は阪急水無瀬駅の長谷川書店が舞台だ。改札を出てすぐ目の前。小生も一度だけ買い物をしたことがある。一見ごく普通の町の新刊書店なのだが、中身はきわめて濃〜い、コンデンス書店。このくらいのレベルでないと町の本屋さんも生き残って行くことができないのかと感嘆してしまった。言い換えれば、水無瀬という町の住みやすさがこの書店に凝縮されている。いい本屋がある町はいい町だ。
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店員のみのるさんが出勤するところから絵本は始まって、開店準備から、接客、お昼ご飯(そういえば「サラメシ」という働く人のランチ番組もある)、店員仲間、お客さんいろいろ、慣れないラッピング、閉店作業、そして閉店後の作業まで。長谷川書店の一日が全編モノクローム写真で記録されている。ちょっと渋い。渋すぎるくらいだが、そこに独特の空気感、「はたらく」というより「働く」という感じが滲んでいる。絵本らしくハードカバーなのもグッド。
『はたらく中華料理店』も写真家・吉田亮人氏の実家というイージーさはさて置いて、町中華(「町中華で飲ろうぜ」「ぶらぶら町中華」などという番組もありますが、本書に登場する喜楽園はまったり家中華な感じです。残念ながら閉店)の良さがしみじみ匂い立ってくる。
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続刊として以下のタイトルが進行中のようである。期待したい。そして「はたらく古本屋」もぜひお願いします。
はたらく製本所
はたらく図書館
はたらく動物病院
はたらく庭師
写真絵本はたらく はたらく本屋
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4985