今年3月4日の note に俳誌『九年母』に掲載された大岡龍男を引用した。
………それを曲らずに右へ戻ると精進堂つて本屋がありますから
https://note.com/daily_sumus/n/n969c62986950
小生、大岡龍男ファンとは言いながら主著四冊のうちの『なつかしき日々』しか架蔵しないのでたいしたファンではない。それはそれとして、本書から「銭湯」の一篇を丸写しして大岡龍男の良さを読者諸兄姉に味わっていただきたいと思う。(蔵書についての記述も出てきます。基本、この note では本が主役の小説やエッセイを紹介していくつもりです。ときどき喫茶店や美術もまじってきますが)
銭湯の絵は富士山に限らなかったのである。このなんとものんびりした空気感がたまらない。
ついでに、かなり前に見つけておいた雑誌『演技研究』(復活創刊号通巻6緝、演技研究所、昭和21年4月1日、表紙カット=山崎五朗、編集発行人=北見治一)も紹介しておこう。大岡龍男が「山本安英」を寄稿している。山本安英の裏話と性格や行動そして演技についての分析まで含んでいてよくできたエッセイである。