大津市高砂のあまつち友遊館で開かれた一箱古本市に参加しました。当方も販売はしたのですが、それよりも他の古本猛者の方々の出品が楽しみでした。案の定、珍しい一冊を発見。芥川龍之介『英文 河童』(塩尻清市訳、秋田屋、昭和22年6月20日)です。大阪の秋田屋発行、印刷は京都の日本写真印刷、というところも関西の出版社に興味のある者としては嬉しいことでした。造本や装幀も紙の不自由な時代にがんばっていると思います。
序文は恒藤恭で、恒藤は「芥川龍之介のことなど」というエッセイに本書出版についての経緯を記しているそうです。詳しくはこちらをご覧ください。
Blog鬼火〜日々の迷走 2023/1/1
https://onibi.cocolog-nifty.com/alain_leroy_/2023/01/post-969f7d.html
塩尻清市は東京女子大教授だったようで、他にアーネスト・サトー『幕末維新回想記』(日本評論社、昭和18年)も翻訳しています。この原稿執筆当時は京都に住んでいたことが前書きの謝辞に書かれています。どんな英訳か一頁だけ写真を撮っておきます。原文は青空文庫から同じところをコピペしました。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/45761_39095.html