リンクアップ(LinkUp)の英語コーチングを受けてみた!
Hina卍さんが運営されている、LinkUp(リンクアップ)の「英語コーチングサービス」なるものを受けた感想をまとめました。
結論、ある程度英語力が向上した実感はあったものの、前評判ほどの成果は感じられませんでした。
まず、サービス提供側が定める規約上、具体的な内容については触れることはできません。LinkUpでは、契約書で情報管理を徹底しているので外部に情報が出づらいのかもしれないですね。
受講した感想、実際の英語力の変化、個人的な不満ポイントについて、お伝えできる範囲でご紹介したいと思います。
1. LinkUp(リンクアップ)のコーチングサービスとは?
私がLinkUp(リンクアップ)を知ったきっかけは、「Hina卍(ヒナ)」さんという方がYouTubeで発信している英語学習動画です。その発信内容に感銘を受け、Hinaさんが運営する「LinkUp」というコーチングサービスを知りました。
「この人の提供するサービスなら英語力を伸ばせる!」と思い、説明会に応募。その後、入会前のマンツーマンミーティングを経て入会するという流れになります。
料金について
HinaさんのYouTubeコメント欄に掲載されているので引用させていただきます。料金は以下の通りです。
一般的な英語コーチングサービス(6ヶ月で70〜80万円程度)と比べると、比較的リーズナブルだと思います。私はもちろん6ヶ月コース(総額517,000円)を選びました。
マーケティングの観点でいうと、6ヶ月コースを選びやすいように設計しているように思いました。
2. 受講してよかった点
よかった点は以下です。
1.学習習慣が身についた
「学習習慣が身についたこと」が一番大きいです。
語学の習得には継続が大前提。毎日必ず英語に触れる習慣が作れました。受講前は1日1〜2時間程度勉強していましたが、受講後は2〜3時間、多い日は6時間以上学習する日もありました。
正直、社会人がここまでの勉強時間を費やすことは簡単ではありません。私は自営業なので時間の確保が比較的容易でしたが、会社勤めであれば1〜2時間が限界だったかもしれません。
受講中にとっていた記録によると、6ヶ月での学習時間は488時間。1ヶ月当たり約81時間、日平均2.7時間程度でした。これくらいの学習時間を費やして、ようやく英語初心者から少し脱出できた実感があります。
2.英語力が向上した
受講前のTOEIC(L&R)スコアは420点で、CEFRではA2レベル「英語初心者(中学レベルもままならない)」でした。受講後はB1レベル(R&W)「中学3年生程度(少しは理解できる)」になったと感じています。
3.英語学習の質が向上した
学習習慣を身につけるためにも、学習内容に自信を持つことって大切ですよね。課題が示されていることと学習内容の相談ができたことで、学習の方向性や内容に迷うことなく取り組めたと感じています。
4.コーチがいい人だった
私は二人のコーチが担当してくださいましたが、二人目のコーチはとてもよかったです。毎回のミーティングがとても楽しく、継続するためのモチベーションに繋げてくださったと感じています。
一方で、一人目のコーチはやや頼りなく、私とは相性が悪くて残念でした。結果的にコーチを変えてもらえたことはありがたかったです。
3. 不満だった点
結果的に英語力は伸びたものの、金額が金額であるだけにサービス全体には不満もありました。
1.教材の誤植について
全体を通して教材に多数の修正点が見られたことが残念でした。報告すれば対応していただけましたが、あまりに誤植が多すぎた。。。
報告回数が増えるにつれてモチベーションが下がってしまったので後半は報告すらしなくなりました。教材の事前チェックや改善が進むとよりありがたかったと感じます。
2.発音指導について
発音に関する指導は、なんと週1回のミーティングの機会のみ。
これはとても不満でした。もっと基礎的な発音知識のレッスン(※コース開始後3ヶ月目にようやく追加)や、発音添削の機会が充実させてほしかったです。
「発音の習得がとても大切」と主張していたのに、発音に関する指導内容はそれに見合っていなかったと感じます。発音添削をお願いしても「コーチングには時間制限があるので」と断られたり、サポートにお願いしても、よくわからないテキストでの回答のみだったのが非常に残念でした。
事前にチェックやアドバイスをいただける機会があれば、週1回のミーティングがより有効に使えたのではないかと思います。
3.期待値と実際のギャップ
入会前のミーティングでポジティブな目標の提案をいただきましたが、結果的には届かず(リスニングの向上など)、掲げられた提案に対してギャップを感じたままサービスが終了してしまいました。
私が一番に掲げていたリスニング力の向上に関する課題やサポートがなく、相談しても「ボキャブラリーを増やすこと」のみ。運営側もコーチもこちらが掲げた目標を把握しておらず、目標とのギャップを埋めるフォローがなかったことは残念でした。
4.学習サポートと運用方針
週1回のコーチングで学習状況の管理や学習方法のサポートもして頂きましたが、こちらが申告しない限り学習に関するサポートは一切やってくれません。
週一回のミーティング以外に向こうからサポートされることがないので、こちらから能動的にアクションする必要があります。
毎日提出のレポートや発音課題に日々アクションをお願いしましたが、「全員共通で対応していないのでご安心ください」との回答でした。(ご安心くださいってなんだよ...)
つまり先方から能動的にアクションしてくれるのは、
周知事項(一斉送信)
週一回のミーティング
のみです。
日々の学習に関して何かサポートを求めるのであれば、自分から発信・相談する必要があります。期待している方は注意が必要です。
といっても、毎日の管理についてお願いや相談をしてもやってくれないのでお願いするだけムダという感想です。(コーチも時間外は何もやってくれませんでした...)
私は習慣化が得意な方なので学習ペースを維持できましたが、忙しい会社員の方などは続けることが難しいかもしれないなと感じました(実際に学習が続いていない方も多数いらっしゃったようです)。
他にも色々ありますが、主なものは以上です。
自発的に相談できる方や、ある程度の英語基礎力がある方にはよいのかもしれませんが、英語初心者には物足りなさが否めない内容だったと思います。
4. まとめ「私が考えるLinkUpの評価額」
LinkUpのコーチングサービスは、英語コーチングサービスの中では比較的安価な方なのかもしれませんが、個人的にはかなり割高で残念だったと感じています。
【コーチングとは名ばかりの放置プレイサービス】で、生徒の英語力向上にコミットする姿勢はほぼ感じられない内容でした。
6ヶ月総額517,000円(月換算86,166円)でしたが、私の評価額は180,000円(月30,000円)くらいです。それくらい教材もコーチングも物足りないものでした。
もちろん、利用者によって金額の感じ方は異なると思います(YouTubeではすごく伸びたと言っている方もいるみたいなので、きっとサービスやコーチとの相性もあるのかもしれません)。
毎日2〜3時間の勉強時間は確保して課題に取り組んできましたが、爆発的に英語力が上がった実感はありません。自分の勉強方法が悪かったり理解不足も多分にあるとは思いますが、相談しても悩みを払拭してくれるようなアドバイスや指導がなかったのは残念です。
ただ、自分のような英語初心者にはハードルが高いかもしれませんが、ある程度英語力のある人や時間がある人には伸ばしやすい環境かもしれないですね。
最後にLInkUp(リンクアップ)のコーチングサービスの特徴をまとめます。
学習の習慣化を身につけたい人にはある程度の効果あり。
学習の方向性を明確にして、学習の質を高めてくれる(ただし、目標にコミットしてくれない)。
週1回のミーティング以外で何かをしてくれることはない(毎日の課題チェックをお願いしても拒否される)=すべて自分次第。
「コーチング」を名乗っているが、何がすごいのかわからなかった(高額な理由は...?)
高額でも英語力の保証はしてくれないしコミットもしてこない。
質問サポートをつけているが、ChatGPTの方が優秀。ただし、経験談は参考になることもあり。
金額がネックになる方は慎重に検討して、割り切った受講が◎。
ちなみに、私は友達には絶対にオススメしません。
この記事が英語学習を始める方やLinkUpのコーチングサービスを検討している方への参考になれば幸いです。
5. 追伸「語学は継続が全て」
英語習得には最低でも2000時間が必要と言われています。1ヶ月換算で83時間、1日換算で3時間弱続けても2年はかかります。英語初心者の場合は学習週間を定着させることが大前提です。コーチングの期間は「英語学習を定着させる足がかり」として割り切って活用するのが良いと思いました。
サービス終了後も英語学習は続けていく必要があります。短期間では劇的な変化は起こりにくいですが、地道に続ければきっとブレイクスルーが起こると信じています。
ただ、LinkUpのコーチングサービスを受講して、こういった高額なサービス以外に適切な学習方法が存在しないと思わせてしまっている英語ビジネス業界が残念だと思います。
下記ポストにとても共感します。
上記ポストに対する追加の解説ポストです。
昨今の日本の経済状況を見れば、金額が学習の弊害になる可能性は十分あります。高額にするのは構いませんが、その金額に見合うくらい本気で受講者の成長にコミットしてほしいものです。
Hinaさんは日本の英語教育を変えたいと発信されてましたが、、、これではただの英語マーケティング会社に見えてしまいますね。
そもそも義務教育であるはずの英語学習が日本人にとって手に取りやすく、親しみやすいものになっていくことを切に願います。